こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る5

2017年02月25日 | 日記



">東医宝鑑 内景篇(内科)
 肺臓

肺臓の位置
肺は左についている。肺経は二つで一つは咽喉をとおって心経に通じ、また一つは心から肺の両大葉のあいだに入って
曲がりくねってまた後ろへ向かう。
中腑の二穴は肺の膜で、乳房から直上して肋骨の三つの中間にある。
背からは肺兪が脊髄の第三願下にある。これが肺の位置である。

肺臓病の治療
肺は気が逆上するのを嫌うので、急いでにがいものを食べて吐かせる。
訶子皮を使い鎮めるには白芍薬を、酸補には後味子、辛寫は桑白皮を使う。
肺病に麦・羊肉・杏・薤で苦みをとると下気する。
肺虚には補肺散・独蔘湯を使い。重いと寫白散・人蔘寫肺湯を使う。

〔補肺散〕  (一名阿膠散) 肺虚を治す。
   処方 阿膠珠二銭、鼠粘子・糯米(モチゴメ)炒各一銭二分、馬兜鈴炒七分、甘草炒五分、
      杏任麩炒九を水で煎じて服する。
〔寫白散〕  (一名寫肺散) 肺実を治す。
   処方 桑白皮・地骨皮各二銭、甘草一銭を剉作した一胋を水で煎じて服用する。
      また知母・貝母・桔梗・梔子・麦門冬・生地黄を加えるのも良い。
〔人蔘寫肺湯〕肺の熱を治す。
   処方 黄苓・梔子・枳殻・薄荷・連荷・連翹・杏仁・桑白皮・大黄酒蒸・桔梗・甘草各七部
      を剉作し水で煎じて服用する。

肺臓の修養法
七・八・九月の朔・望の旭旦に西に向かって、歯を七回カチ合わせ、つばを三回呑み込み、
目を閉じて心を静め、兌宮の白気を七回吸い込み七〇息をとめる。

単方<二十二種>  
雲母    肺の補強に使う。
人蔘    肺の陽気を補強する。人蔘膏・独蔘湯を頓服し、または粉末にして一日五~六回
      服する。
天門冬   肺中の陽気を助け、煮ても末でも酒に浸して服用する。
麦門冬   肺の熱を治す。麦門冬・人蔘・五味子など三味が生脈散である。
五味子   肺気を鎮める。茶にしても丸薬にしても良い。
沙蔘    煎じて服用する。
片黄芩   肺の熱を治す。丸薬・煮服・末服みな良い。
紫菀    肺を良くする。煮て服用する。
貝母    肺を潤し、末にして砂糖で丸めても良く、煮て服しても良い。
桔梗    肺気を治め、肺熱に依る病を治す。粉末・煮服ともに良い。
馬兜鈴   肺の補強、熱をさます。煮て服用する。
桑白皮   肺を寫し、肺中の水気を取り去る。煮て服する。
葶藶子   肺壅と喘息を治す。種子を炒める事五銭、大棗五枚を共に煎じて服用する。
橘皮    気の逆上を治す。煮ても粉末でも良い。
枳殻    肺気を泄する。煮服・末服ともに良い。
枯桃    喘息をとめ、常服するのが良い。
鳥梅    肺気を鎮める。茶をつくって飲む。
杏仁    肺を治す。粥につくって常用する。
桃     肺病に良い。
黍米    肺病に飯を作って食する。
牛乳    常食するとなお良い。
鶏子白   熱を冷やす。生で呑み込む。



次回は腎臓です

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