こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る10

2017年03月18日 | 日記


東医宝鑑 内景篇(内科)
 大腸

大腸の形

大腸は一名廻腸、または広腸という。
長さ二丈一尺、広さ八寸、径は二寸五分、重さは二斤十二両で左からまわって
十六曲を畳積し、穀二斗と水七升半を容れられる。
腸胃が入っていくとこから、出るとこまでの長さが六丈四寸四分、廻曲の曲が
三二、腸と胃が合わさって水穀八斗七升六合八分の一合を受ける。

大腸の位置
大腸が後ろにくっついて小腸の滓を受け、臍から左の方へまわって上下に畳積
して下口を開いて肛門につながっている。
天枢の二穴は大腸の膜で、臍そば各三寸にあって背からは大腸兪が脊の第十六
顦下の両傍にある。

大腸病の治療法
黄帝<問い>「胃は熱を嫌い、清冷を好み、大腸は消冷を嫌い、熱を好んで
両者は調和しない、どう摂養すれば良いか?」 岐白<答>「これは飲食と
衣服を調節し、また寒温を適宣にする他ない。寒は淒滄を忌み、暑さに汗を
流すのを禁じ、飲食はさめても冷たいものと、温かいものやあまり熱いもの
は食べないこと。寒温が適中すると気が清浄的に維持されると邪傍は生じない。」 
大腸の熱には寫白湯を使い。寒には実腸散を使う。

寫白湯   大腸寒熱・臍膜痛・痛腸不通を治す。
   処方 生地黄二銭、赤茯苓・芒硝各一銭、陳皮・竹茹・黄苓・梔子・黄柏各五分
      に薑三、棗二を入れ水で煎じて服用する。

実腸散   大腸虚寒、腹痛を治す。
   処方 厚朴・肉豆蔲煨・詞子皮・縮砂研・陳皮・蒼朮・茯苓各一銭、木香・
      甘草灸各五分、を一貼に剉作して、薑三、棗二を入れて水で煎じて服用する。

大腸の気が切れるとき

大腸の気が切れると、排泄物がとめどもなく流れだし、それが終わると死ぬ。

単方<二十四種>
詞子皮    渋腸・止泄を治す。煎・末服する。
黄狗(イヌ)頭肉 泄利がとまり大腸を丈夫にする。黄色くなるまで焼いて粉末にし、
       米飯に調服、または丸めて服用する。
五倍子    腸虚を治す。末・丸服ともに良い。
石榴殻    渋腸し止泄に効く。煎・末服する。
陳食米    胃腸を調整する。作飯・粥にして食べる。
栗米糗    大腸を充実させる。水にまぜて食べる。
鳥梅     茶をつくって飲む。
橡実     腸胃を丈夫にする。米飯にまぜて食べるか、または丸薬にして飲む。
牡蛎粉    大小腸を治す。米飯にまぜて食べるか、または丸薬にして飲む。
郁李仁    腸中の結気を治す。水にまぜて飲む。
大黄     大小腸を良くする。煎・丸服ともに良い。
続随子    大小腸を良くする。煎・丸服ともに良い。
桑白皮    大小腸を良くする。煎じて服用する。
梔子     大小腸の熱を治す。煎服・末服ともに良い。
桃花     大小腸を良くする。落花を拾って麵にまぜて焼餅をつくって食べる。
脂麻油    即ち香油である。
麻仁     大腸の風熱と便秘を治す。水でひいて汁を飲み、また粥を食べる。
水芹     大小腸を利する。茎葉をついて汁を飲み、おしたしをつくって常服する。
絲蓴     大小腸の虚気を補い、汁か漬け物にして食べる。
葱白     大小腸を通し、汁か煮て食べる。
冬瓜     大小腸を良くし、汁か漬け物をつくって食べる。
菘葉     腸胃を通じさせる。汁か漬け物をつくって食べる。
牛乳     常食すると良い。
童子尿    大腸を良くする。薑汁と甘草末を少し入れて飲む。

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