こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
詳細は左欄下段の『ブックマーク』にお進み下さい

東医宝鑑を観る11

2017年03月19日 | 日記


東医宝鑑 内景篇(内科)
 膀胱

膀胱の形
膀胱が弱いと水をうけて津液の腑となるが、上口はあっても下口はなく、気海の気を受けて旋化
すると大小便が流れて排泄され、気海の気を寫して不足すると不通になる。上口の広さは二寸半
、中広は九寸だが、尿を九升九合あめられ、重さは九両二銖。

膀胱の位置
膀胱は小腸の中にある。中極の二穴が膀胱の膜となるが、臍のした四寸にある。背にあっては
膀胱兪が脊の第十九顦下の両傍にある。

膀胱の任務
水液が小腸から分泌して汁となって膀胱の中に入りと、胞気が尿をつくって排泄される。

膀胱病の治療法
膀胱が弱いと小便が止まらず、既済丸・加減八味湯に山茱萸倍と鳥薬・益智仁・破故紙を加え
、重いと小便が不通になるので、益元散・葵子湯を使う。また五苓散は膀胱の主薬である。

既済丸   膀胱が弱く小便が禁じ得ないのを治す。
   処方 兎絲子酒製・益仁炒・白茯苓・韮子炒・肉蔲蓉の酒で洗ったもの、当帰・熟地黄
      各五銭、黄柏と知母を塩で炒ったもの、牡蛎煆・山茱萸を酒で蒸して核を取ったもの
      各三銭、五味子一銭を粉末にして酒麵糊で梧子大に丸め、空腹時に塩湯で
      一〇〇丸呑み下す。

葵子湯   膀胱の熱と小便の不通を治す。
   処方 葵子・赤茯苓・猪苓・枳実・瞿麦・滑石・木通・黄苓・車前子・甘草各一銭、を粉末
      にして薑五を入れて水で煎じて服用する。

膀胱の気が切れるとき
遺尿し、たわ言をいい、目がまわり、直視するのが膀胱の気が切れた症状である。
膀胱の脈が足太陽になるので、切れるとひっくりかえり四肢がもつれ、顔色青く、
油汁が出るが、絶汗が出ると死ぬ。

<単方十七種>
沢寫    膀胱の熱をさまし、水道を通させる。水で煎じて服用する。
茴香    膀胱を温め、冷気を除去する。煎じて服用する。
防己    膀胱の熱を冷ます。水で煎じて服用する。
石韋    薑三、棗二を入れて水で煎じて服用する。
地膚子   膀胱の熱を治し、小便を良く出させる。煎・末服ともに良い。
瞿麦    膀胱の邪逆を治し、小便を出やすくする。水で煎じて服用する。
柏子仁   膀胱の冷えと濃縮水を除去する。末・丸服ともに良い。
威霊仙   膀胱の宿膿と悪水を除去する。末煎服ともに良い。
郁李皮   膀胱の留熱と停水を除去する。 末煎服ともに良い。
黄柏    膀胱の熱を寫し下窮利する。末・末服ともに良い。
鳥薬    膀胱と腎間の冷痛を治す。煎末服ともに良い。
椒目    膀胱の急なるを治す。末服・丸服ともに良い。
猪腎    膀胱の補強に効く。ゆでて食べる。
呉茱萸   膀胱を温める。煎じて服用する。
昆布    水気のおりてくるのを止めるのに使う。四両を切って葱白三茎を入れ煮て薑・椒・
      塩の末で調合して飲む。
魚膾    膀胱の水を除去する。薑・醋・蒜をまぜて食べる。

コメントを投稿