解剖学ノート

解剖学ノートのミニコミ版

国試基本    細胞

2016-03-13 19:38:57 | 解剖学ノート全編集版「筋骨編」

細胞の学習「細胞の種類」

①線維細胞・ ②大食細胞・ ③肥満細胞・ ④形質細胞・⑤脂肪細胞・

①線維細胞

 線維細胞は線維性結合組織の中では最も多数を占め紡錘状の細長い形や

 数本の突起を出した星形をしていて、膠原繊維の走行に合うように伸び

 ている。この細胞の稼働中は膠原繊維を作っている時期には線維芽細胞

 として、機械的欠損による細胞の欠損に対し線維細胞から膠原線維に生

 育させ、その個所を修復する。欠損面の肉芽組織は毛細血管で赤く目視

 できるが、徐々に修復部の線維芽細胞は活動を中止し、瘢痕治癒する。


②大食細胞。

通称「マクロファージ」とも呼ばれ、食作用によって異物を捕獲し処理を仕

事の本命とする。本体には多数のリソソーム大量に含まれる。

死骸の細菌などを処理して組織をの清掃を行う他に処理された細菌をリンパ

球に教示して(膠原提示)を行い、抗体を産生する事も出来、その後は単球と

して全身を駆け巡り働ける箇所を感知して、大食細胞となって血管の外に住

み、生体防御の第一線で仕事を始める。

 


肥満細胞

この細胞は大量の顆粒を抱え持っていて、丸く太って見えるので、この呼称

があるとされる。①顆粒には多くのヒスタミンを抱えている。②ヒスタミン

は、血管を拡張し透過性を高める作用があり、また肥満細胞は血管の近くに

多く集まり細胞膜表面には免疫グロブリンEの受容体を多く所持している。こ

のため抗原の到来に対応して受容体を刺激して、顆粒からヒスタミンを放出し

活動する。肥満細胞は1、喘息、2、花粉症、3蕁麻疹を惹起させる。

 


④形質細胞

形質細胞はBリンパ球から分化した細胞で①形状は楕円形で核は中心でなく偏

在する。色素に染まる染色素は中心部から放射線状に広がり、細胞質には粗面

小胞体が活発なたんぱく合成を行い、大食細胞の食作用が手伝って抗原情報を

得たTリンパ球はBリンパ球を形質細胞に分化させて仕事を終える。

 


⑤脂肪組織

粗性結合組織には頻度は低いが脂肪細胞が混入することがある。脂肪細胞の細

胞質は大量の中性脂肪に占められている。脂肪細胞が多く集まった集団を脂肪

組織と呼ぶ。皮下脂肪は皮膚に柔軟性を与えるととともに、熱の放散を防ぐ。

参考文献・・ステッドマン医学大辞典。解剖学ノート編集委員会蔵書・医歯薬出版「解剖学」

 


 


国試基本   組織--上皮組織・結合結合・筋組織・神経組織

2016-03-13 14:55:30 | 解剖学ノート全編集版「筋骨編」

組織の学習

組織とは

同じ①機能と②形態を持ち合わせる細胞同士が集まり所定の規律に沿って配列をした

組織を指す。

①上皮組織・②結合組織、・③筋組織、・④神経組織に分類される。

イ・上皮組織の特性--基底膜と呼とばれる細い線維の集合体の上にできた多数の細胞が互い

  に密着し合いながら細胞間結合装置よって結合され、①体表(ひふ)、②器官(臓器など

  の表面・内腔)をカバーするなどの機能に優れている。発現などに③刺激を受容する働

  きがある。

、④分泌機能(腺上皮)に優れていている。


 

ロ、上皮組織の分類

① 分類すると1、扁平型・ 2立方型, 3、円柱型の上皮細胞の分類が成り立つ。

②血管の内腔やリンパ管などに存在する※単層扁平上皮に分布する。

③腸の内腔などあるのが、単層円柱上皮である。

④皮膚の表面では外力に晒されやすい場所には※重層扁平上皮が適応する。

⑤鼻腔などの呼吸器器官には※多列腺毛上皮に覆われる。

⑥膀胱、腎盂、尿管。尿道のの上皮として尿の充満度に対応して上皮層の変化に対

 応する。


細胞間結合装置

電子顕微鏡の精度により、未分野の解明で細胞間結合装置の存在が明らかになった。

①タイト結合(密着帯)、②接着帯、③接着班、(デスモソーム)、④キャップ結合。

ともに微細なもので0.2--0.5㍈、細胞間隙も20㎚と少ない。

腺上皮

※上皮細胞が細胞外に自らの分泌物を送り出す細胞を腺細胞といい、それらが集合

 して腺上皮が作られる。

①単細胞腺は腸の上皮や器官上皮に存在する。

②多細胞腺は腺細胞が集まるイ・分泌部、二・唾液腺、ハ・膵臓、・乳腺などが

 該当する。

※開口分泌には--①腋窩の大汗腺のアポクリン腺、②耳道腺、③肛門周囲腺。

        ④小汗腺(エクリン腺)などがある。


 

 結合組織の学習

※結合組織は全身いたるところに存在し、かつ分布している。その働きは器官・

 組織・細胞間の間隙を埋めたり、結合組織と共に骨や軟骨の様に人体の支柱

 を構築する役目もする組織も当然この結合組織に含まれる。

 基質の性質により

 ①線維性結合組織・②軟骨組織・③骨組織・④血液の4組織による。

 イ、線維性結合組織

  1 この結合組織は線維の密度または配列によって ₁、密性結合組織と₂、粗性

   結合組織に分類される。密性結合組織には靱帯や腱、や真皮、眼球の胸膜が

   ある。

  2、粗製結合組織は柔軟性に富んだ線維の特性でいろいろな臓器の間隙などに

    多用されている。


 

線維の学習

大別すると①膠原繊維・②細網線維、・弾性線維の3種類となる。

①膠原繊維--水加熱すると膠となり、主成分はコラーゲンで人体構成の3分の1が

      この物質よるとされる。膠原繊維の太さは2--12㍈で対牽引に強い。

②細網線維--この線維も基質は膠原繊維でイ、胸腺、・リンパ腺、・膵臓、・骨髄

      毛細内皮系の器官におおく分布している。

③弾性線維--この線維はやわらかいゴム紐のように性質で1、大動脈壁・2弾性軟骨

      3、黄色靭帯などで目視では黄色に視覚される。

※参考文献・・ステッドマン医学大辞典。解剖学ノート編集委員会蔵書


 


国試基本  細胞分裂・ 遺伝子・ 減数分裂

2016-03-13 09:55:10 | 解剖学ノート全編集版「筋骨編」

細胞分裂の続き「分裂と遺伝子」

細胞周期

生命活動を営むために細胞は常に分裂を繰り返しているが、①分裂を

行なう時期と②非分裂の期間とがあり、常にこの繰り返し行っている。

この①と②の繰り返しを細胞周期と呼び、これをM期と称する

この間期の中で代謝活動が高く細胞の成長が活性化される時期を(G₁期)

とし、DNAに複写が行われている時期を(S期)、さらに細胞小器官や細

胞質成分を作成する時期を(G₂期)と定義している。

※この項目は重要である。

 

染色体の学習

分裂に先立ち、遺伝情報を携えたDNAは複製され2倍の量となる。また

其々が分配(分裂)の利便性を高めるためにラセンを強く巻き付けた構造

に仕上げている。これが染色体そのものである。

細胞分裂が①前期・②中期・③後期・④終期を経て2個の娘細胞に分

けられる。

※染色体を保有する数量は「種」によってその数は一定で「人」ではそ

 の数が46本である。この46個の染色体を「大きさの順」に羅列す

 ると平等に同じ形を持った「2本」が対を成しているのが見える。

 それぞれは受精により、両親から(精子と卵子)うけたものである。この

 うち22対は男女とも同じ常染色体と規定され、残りの1対は男女で異な

 る染色体で作製され、女性は2本ともX染色体からなるが、男性はX染

 色体とY染色体の異なった組み合わせとなる。

 ※(組み合わせを図式で表してみて学習する)


 

減数分裂

定義・・減数分裂は生殖細胞を作るときに発生する細胞分裂を総称する。

※生殖細胞系とは・・原始性腺の特殊細胞由来の一倍体細胞の集合体。

※生殖索とは・・生殖索、皮質索(杯期の卵巣・または精巣の皮質求心

        的に貫通する生殖細胞、卵胞細胞の構造の主体)

※減数分裂とは生殖細胞作るときに起こる細胞分裂である。さらに詳述

 すると次の世代に遺伝子を伝える精子と卵子である。生殖細胞の分裂

 の際もDNAの複製が行われ2倍になる。しかし減数分裂が連続して起

 こり、最終的には①体細胞数も、②染色体の数も、③体細胞数の2分

 の1の※23本となる。


 ※※遺伝子の学習

人体の構成要素の最も重要な物質はタンパク質である。また人間が生活

または運動など全ての面で活動を支えているのが「酵素」が必須である。

この酵素も原基はタンパク質である。

※タンパク質の種類数

タンパク質は20種類のアミノ酸がペプチド結合したポリペプチドで出

来上がっている

※タンパク質の構造

 多くのタンパク質は50--2000個のペプチド集合体である。(大多数が

 100個--400個が平均的配列である。)

※アミノ酸の配列の決定

 アミノ酸の配列を決定づけるのが細胞核の中心にある遺伝子でこの遺

 伝因子の本体はDNAであるが、鎖を連ねた形のDNAは46本の染色体

 の中に折りたたむように収納されている。

※人間のDNAは3万個の遺伝子を内包していて1個の遺伝子はアミノ酸

 の配列を決定させるとする。親から受け継いだ遺伝子が児につながり

 受け継がれた遺伝子がそれなりの情報をそのまま細胞分裂して成長す

 るのが遺伝の本質で「親に似ている」「兄弟そっくり」のなどの観察

 は時代が変遷するなかでも否定することは出来ない。

 ※※一人の人間が作る「遺伝子の集まり」をゲノムと称しているがDNA

        に組み込まれた遺伝子情報に基ずき次の個体にそれが過程として

   現れるのが「遺伝子発現」と呼ぶ。

   この遺伝子発現は「DNAとRNA」の2種類の核酸によるものである。

※核酸・・DNAとRNAともに核酸であるが

   ①DNAの糖質はデオキシリボースでRNAその後はリポースとなっている。

 ②DNA ・RNAの電子の鎖の中での4種類の並び方を塩基配列と呼称する。

※※参考文献・・ステッドマン医学大辞典。解剖学ノート編集委員会蔵書