細胞の学習「細胞の種類」
①線維細胞・ ②大食細胞・ ③肥満細胞・ ④形質細胞・⑤脂肪細胞・
①線維細胞
線維細胞は線維性結合組織の中では最も多数を占め紡錘状の細長い形や
数本の突起を出した星形をしていて、膠原繊維の走行に合うように伸び
ている。この細胞の稼働中は膠原繊維を作っている時期には線維芽細胞
として、機械的欠損による細胞の欠損に対し線維細胞から膠原線維に生
育させ、その個所を修復する。欠損面の肉芽組織は毛細血管で赤く目視
できるが、徐々に修復部の線維芽細胞は活動を中止し、瘢痕治癒する。
②大食細胞。
通称「マクロファージ」とも呼ばれ、食作用によって異物を捕獲し処理を仕
事の本命とする。本体には多数のリソソーム大量に含まれる。
死骸の細菌などを処理して組織をの清掃を行う他に処理された細菌をリンパ
球に教示して(膠原提示)を行い、抗体を産生する事も出来、その後は単球と
して全身を駆け巡り働ける箇所を感知して、大食細胞となって血管の外に住
み、生体防御の第一線で仕事を始める。
③肥満細胞
この細胞は大量の顆粒を抱え持っていて、丸く太って見えるので、この呼称
があるとされる。①顆粒には多くのヒスタミンを抱えている。②ヒスタミン
は、血管を拡張し透過性を高める作用があり、また肥満細胞は血管の近くに
多く集まり細胞膜表面には免疫グロブリンEの受容体を多く所持している。こ
のため抗原の到来に対応して受容体を刺激して、顆粒からヒスタミンを放出し
活動する。肥満細胞は1、喘息、2、花粉症、3蕁麻疹を惹起させる。
④形質細胞
形質細胞はBリンパ球から分化した細胞で①形状は楕円形で核は中心でなく偏
在する。色素に染まる染色素は中心部から放射線状に広がり、細胞質には粗面
小胞体が活発なたんぱく合成を行い、大食細胞の食作用が手伝って抗原情報を
得たTリンパ球はBリンパ球を形質細胞に分化させて仕事を終える。
⑤脂肪組織
粗性結合組織には頻度は低いが脂肪細胞が混入することがある。脂肪細胞の細
胞質は大量の中性脂肪に占められている。脂肪細胞が多く集まった集団を脂肪
組織と呼ぶ。皮下脂肪は皮膚に柔軟性を与えるととともに、熱の放散を防ぐ。
※参考文献・・ステッドマン医学大辞典。解剖学ノート編集委員会蔵書・医歯薬出版「解剖学」