解剖学ノート

解剖学ノートのミニコミ版

国試問題訓練教室 頭蓋骨と一部上肢帯の筋

2016-03-05 19:33:17 | 解剖学ノート全編集版「筋骨編」

筋の学習

※棘上筋は棘上窩から起始する。

※棘下筋は棘下窩に起始を持つ。

※小円筋は肩甲骨外側縁の中下部に起始する。

※肩甲下筋は肩甲下窩から起始する。


頭蓋の3要素

※脳頭蓋骨は脳を格納し外力から骨を盾に保護する。

※顔面頭蓋は顔面を構成し呼吸、摂食、視覚、聴覚

 嗅覚、言語の発声、その他感覚器の全てを統合調

 整する。

 ①脳の保護、②顔面の構成、③感覚器の格納。

※頭蓋骨は15の種類と23個の骨で構成される。

※頭蓋は2つに分類される。1、脳頭蓋、2、顔面頭

 蓋である。


 ※脳頭蓋は5種7個

 ①前頭骨、②後頭骨、③頭頂骨、④側頭骨(2個)、

 ⑤蝶形骨(2個)で構成される。

※それぞれの骨の連結は大半が不動関節で多くがが縫

 合で連結されている。


 ※顔面頭蓋は10種16個で構成。

 ①上顎骨、②下顎骨、③頬骨(2個)、④鼻骨(2個)

 ⑤涙骨(2個)、⑥篩骨(2個)、⑦鋤骨(1個)

 ⑧口蓋骨(2個)、⑨下鼻甲介(1個)、⑩舌骨(1個)

※顔面の骨と骨は不動関節或いは縫合で成立している。


 頭蓋骨の概況

脳頭蓋、顔面頭蓋はそれぞれが分割しての観察は不可能で

概況の全体像は通称(頭蓋骨)または(骸骨)と呼ぶ。正面か

らの観察は先ずもって眼窩が左右に大きく開口している。

次に眼窩から一段下がってまさに正中線上に鼻部がある。

眼窩下縁の両側に突出した部分は頬骨で頬の高い部分を

構成している。更に眼窩上部の観察ではドーム型の冠が

頭蓋部である。脳を収納し人間が生息する生命活動を全

ての機能を統合し指令、制御を司っている。

また鼻部の直下には上顎骨が歯列を蓄えて定位置にある。

頭蓋骨の最下部には下顎骨関節突起が顎関節を構成する。

 


 

眼窩の形成「構成と構造」

眼窩の骨学的構造

※①上顎骨、②頬骨 ③篩骨 ④蝶形骨 ⑤口蓋骨

 ⑥涙骨 、以上6個の骨で成り立っている。


 

頭蓋底の観察と概況

※頭蓋骨(脳頭蓋、顔面頭蓋)の底面を観察するには平易に

 記述すると頭蓋骨を上下(逆さま)にしてになる。

 下顎骨は取り外す。上顎骨の歯列を前方に定める。

 (安定するように補材を用いるる)

※頭蓋底を構成する骨学的要素。 

 ①上顎骨、②口蓋骨、③頬骨、④頭頂骨、

 ⑤後頭骨、⑥側頭骨、⑦蝶形骨、⑧鋤骨、


 

※頭蓋底を介して機能する臓器・器官

 ①茎乳突孔、 ②茎状突起、③卵円孔、④棘孔、

 ⑤頚動脈管、 ⑥破裂孔,⑦頚静脈孔,⑧下顎窩 


 

①茎乳突孔--顔面神経の通路、

②下顎窩--顎関節の構成、

③卵円孔--下顎神経が通行

④棘孔----中硬膜動脈と下顎神経の硬膜枝を通行する。

⑤頚動脈管--内頸動脈を通す。

⑥頸静脈孔--内、副神経、舌咽神経、迷走神経の通路。

⑦破裂孔--線維性軟骨でほぼ閉ざされている。


 

頭蓋底の観察2 (脊柱との連結)

※大孔(大後頭孔)-①-脊柱の最上部の環椎と環椎後頭関節

        を構成する。

        ②延髄、椎骨動脈、同名静脈、副神経を

         を通す。

※後頭顆--環椎の上関節窩と「環椎後頭関節」を構成する。

※上記の骨学的構造は頭蓋底に限定している。

附記

 ※乳様突起--胸鎖乳突筋が起始する。

 ※外後頭隆起--僧帽筋が起始する。

 ※顆管--左右の後頭窩の後方にあって非常在の後頭静脈

     を通す。

 ※舌骨--下顎骨と咽喉の中間にあるU字型の小骨で細

     い茎突舌骨靭帯により茎状突起から釣り下が

     るように定置している。

    ※舌骨の前部を「体」とし後部を「大角」前者と

     後者の間を「小角」と呼称する。

    ※舌骨の解剖学的位置は第3頚椎の高さにある。

 ※喉頭--咽頭と気管の中間にあって発声器官や声帯ひだ

     を含む弾性膜でそれらを調整する器官である。

    ※他の骨との関節は無い。

  ※ 参考文献 ステッドマン医学大辞典。

  参考文献 解剖学ノート「骨学編」。


 

  

  

 

 

 

 

 

 


国試問題訓練教室   脊柱及び頚椎・肋骨

2016-03-05 16:28:21 | 解剖学ノート全編集版「筋骨編」

脊柱の学習(脊柱の全貌)

①解剖学的意義--体幹の中心的位置にあって脊柱内には

 脊柱管に脊髄 を蓄え身体の平衡を保持し、臓器の保護

 などの中心的役割、また指令的役割を果たしている。

②脊柱は上位から下位までの椎骨間に椎間板を緩衝材と

 して機能させ、連結の連続性を確保しつつ脊柱のすべ

 り運動の役割も果たしている。

③脊柱の前彎は生後生後3--6か月で形状が整い、腰部は

 ほぼ1年前後で形が出来上がる。

④脊柱の後弯は妊娠中期の胎生期にほぼ整っている。


 

椎骨の基本構造

①椎骨は基本的にはイ、椎体と椎弓で構成されている。

※椎弓板とは椎弓の平いらなの部分で椎弓根と正中 線

 の間にあって脊柱管の後壁を構成していて、両側の

 椎弓板同志が合流する部分が棘突起である。

②上位の椎骨(上椎切痕)と下位の椎骨の間(下椎切痕)

 には椎間板を入れていてこの3者で椎間孔を形成し

 ている。(椎間孔の解剖学的定義の参照)

 (1個の椎骨には1個の椎孔が解剖学的呼称である)

※椎間とは2個以上の椎骨と椎間板を呼称する。

③第1頸椎(環椎)の前結節

 ※前弓の中心部にある前結節は軸椎(第2頸椎)の歯

  突起と連結している。

 ※後弓は環椎の棘突起に相当し環軸関節の構成に関

  与している。

 ※歯突起は環椎との間に正中環軸関節を構成する。

 ※第7頚椎を隆椎と呼称し体表計測の重要な計測点。

※肋骨の長短

 肋骨の長さの計測では通常は骨部(肋軟骨は非計測)

 が解剖学的に正しい。分類するとすれば肋軟骨部と

 呼称する。


 肋骨の長短は

 ①最短はで第1肋骨あるいは第12肋骨で②最長は第

  7肋骨である(第12肋骨の長さには個人差が顕著)

 ②真肋--第1肋骨から第7肋骨までは直接単独で胸骨

  に関節するためこの呼称がある。

 ③第8肋骨から第12肋骨までの肋骨は第7肋骨の肋軟

  骨(仮肋)と合流し肋骨弓に吸収されるので、この呼

  称がある。

 ④第11肋骨と第12肋骨は停止部を持たないため下肋

  と呼称する。


  以上 参照文献 ステッドマン医学大辞典


国試問題訓練教室  脊柱とその関連

2016-03-05 11:47:21 | 解剖学ノート全編集版「筋骨編」

胸郭上口

題名の通り胸郭の最上部の解剖学的用語で胸郭下口と

対称される。骨学的解説を加えると①第1胸椎、②第

1肋骨、③胸骨柄の上縁、の3点が骨性胸郭の上方境界

としている。これはあくまでも骨性の解説であって、

筋学、臓器学、神経学との関連で、この上方境界の解

剖学的意義は高い。一例には胸郭出口症候群がある。

 


 

胸郭下口の学習

※胸郭下口の骨性境界とは--

 ①第12肋骨、12胸椎、③胸骨の下端、(剣状突起)

  は含まない。

※胸骨下角とは---左右の肋骨弓の相対的角度の度数。

 (70゜--80゜)


胸骨の構成

※頚切痕(胸骨の中央上部に1個)、 

 ②鎖骨切痕--2個、ここで左右鎖骨の胸骨端と関節。

 ③イ、肋骨切痕―2個--ここで胸肋関節を構成する。

 ④ロ、胸骨の肋骨切痕--(6×2)で肋軟骨と胸肋関節を

    構成する。

 ⑤剣状突起--腹壁の中心部を縦に恥骨結節まで全長に

       わたって走行する線維性の靭帯。

 ⑤胸骨角--胸骨柄と胸骨体の結合部で第2肋骨の軟骨

      部が結合する。

肋骨の学習

 ①真肋部--上位から第7肋骨までをこの名で呼称する。

 ②仮肋部--下位の第8肋骨から第12肋骨までを呼称する。

 ③遊離肋骨--第11肋骨と第12肋骨(肋骨弓に参加せず

       浮遊しているため)

 ④肋骨頭--肋骨が胸椎に関節する部位(肋骨頭関節と呼ぶ)

 ⑤肋骨頚--1--10までの肋骨には頸部が明確に目視できる。

 ⑥肋骨結節--肋骨頚の続きが同名の結節となる。

 ⑦肋横突関節--胸椎横突起の関節窩と当該の肋骨結節とが

        関節する。

 ⑧肋骨角--⑥の肋骨結節より先方が肋骨角でこの部位で、

      彎曲を強めながら肋骨体は弓状に扁平の骨型に

      なるため、目視では明確ではないが角としての

      形状に近くなる。

 ⑨肋骨溝--肋骨の臓側を観察すると肋骨角を前後にして浅

      い溝が目視できる。外部からの衝撃に対応して 

      この浅い溝に肋間神経と同名の動脈、静脈が整

      列して走行している。

 ⑩肋軟骨

 ※肋軟骨は--硝子軟骨で構成されるが第11肋骨、第12肋

       骨は肋軟骨は持たない。

  ※前斜角筋結節は--第1肋骨の上内縁に有るの小隆起で前

          斜筋がこの位置に停止しする。

 ※胸骨下角--左右の肋骨弓の角度(70゜--80゜平均値)

 ※鎖骨下静脈溝、鎖骨下動脈溝。

 ※斜角筋隙--前斜角筋、中斜角筋は共にほぼ同列に第1肋骨

       に停止部をがあり、こ両者の停止部の間隙を腕

       神経叢と鎖骨下動脈が通うる。

      ※臨床的にも重要な部位である。(斜角筋症候群)

 

 引用文献 ステッドマン医学大辞典


 胸郭とは

胸骨はおもに心臓、肺などを収納する籠型をした---次ページへ


国試基本   肩甲骨の観察

2016-03-05 09:47:57 | 解剖学ノート全編集版「筋骨編」

肩甲骨の観察(机上での仮定観察)

肩甲骨をA4紙縦長の状態にした上に肩甲棘を上にして設

 置した時は棘突起が触知できる状態なので観察対象は背中

 となる。(解剖学の起点)

形状的には右上端に肩峰が位置し触知確認できる。この際

 肩甲棘(肩峰が)は右上端に位置し斜めの角度を呈して斜線

 の棘が肩甲骨内側縁まで続く。

内側縁は観察では脊柱側に位置し上は上角で不規則な斜線

 下角まで続く。(このラインが内側縁と呼ぶ)

観察を続けると肩甲棘の上部が棘上窩となり、棘より下部

 棘下窩となる。さらに面積の有る棘下窩の下部に斜めに位

 置しているのが肩甲骨外側縁である。

肩峰の一群に見えるのが棘の直下に位置する所に肩関節窩

 があり、その上部に烏口突起が肋骨側(前)に伸びている。

さらに上角と烏口突起のラインを上縁と呼び、烏口突起の

 基部に切痕が確認されるがこれを肩甲切痕とよぶ。

また外側縁の肩関節窩の直下には下関節結節があり、ここ

 からは上腕三頭筋が起始する。

更に肩甲棘基部のため所在の確認は難しいが肩関節窩の上

 部には上腕二頭筋長頭の起始部がある。「重要項目」

 ※確認が肝要

肩甲骨前面の面積は「後面」とほぼ同一であるが棘上窩

 棘下窩の反対側(表裏をなす)に相当するのが肩甲下窩である。

肩甲骨の右側面から観察も重要であるが、基礎的な学習

 成立していれば目視だけの観察も役に立つ。


 

棘上筋棘上窩から起始し上腕骨大結節の上部に停止。

棘上筋棘上窩に起始し上腕骨大結節中部に停止する。

小円筋肩甲骨外側縁の下角寄りから起始し、上腕骨

 大結節の下部に停止する。。

大円筋肩甲骨外側縁が起始し、上腕骨小結節停止

烏口腕筋烏口突起から起始する。

棘下筋棘下窩から起始し、上腕骨大結節中部に停止。