KⅡカスタムロッド 川上耕也 スペイフィッシング&フライフィッシング関連日記

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本日の考察!!!~ダブルハンドロッドの釣りに関しまして~

2022年02月26日 | スペイフィッシング

本日はWハンドロッド(スペイロッド、ツーハンドロッド)の釣りについてこの時期、お問い合わせが増えてきています。各地で解禁を迎える時期なんだなぁと毎年のことながら実感がわいてまいります。

これは毎年のこの時期のことで皆様ダブルハンドの釣りをこれから始める方、またWハンドロッドを新調しようとしている方、その釣り方やラインシステムなどアングラーの方々のそれぞれの想いがTELごしにも伝わってまいります。

そこで簡単に(つべこべ書けばきりがありません)自分の思うことをスペイキャスティングに重点をおいて書いてみたいと思います。

 

Wハンドロッドとはその名の通り両手でロッドを持ってフライラインやシューティングヘッドを投げるロッドでございます。

その発祥はヨーロッパで主にアトランティックサーモンを釣るために生まれてきたロッドでございます。

 

*Wハンドロッドの主な長所

 ・どこのメーカーのWハンドロッドでも当たり前だといえますがその”長さ”が長いということが大きな特徴です。

 ・スペイでもオーバーヘッドキャストでもその圧倒的なロッドの長さと使用するライン(ヘッド)の番手で遠投が可能であり、本流ではその長さを生かしたシングルハンドロッドでは中々できないダイナミックなスイング、フライドリフトを行える。

 ・大きな番手、太いライン(ヘッド)を使用できるために大きなフライを安全に投げやすい。特にスペイキャストならばフライが空中を行ったりきたりしないため、さらに安全である。

 ・スペイ番手に指定されているダブルハンドならば高番手、低番手のその飛距離は変わりますが大きくは変わらない。番手による飛距離の差は比較的小さい。(フィッシングステージでスペイ4/5番で30メートル投げなれてもスペイ9/10番で倍の60メートルはほぼほぼ不可能。)

 ・シングルハンドの高番手を長時間振るよりもはるかに疲労度が少ない。

 ・右手、左手の持ち替えが簡単。つまり風に対する対応が容易。

 などなど、まだまだ様々な利点が多々ございます。

 

Wハンドロッドはその長さ故、両手で持つためにグリップの上グリップ、下グリップの構造になっております。

 

しかし、シングルハンドフライロッドやWハンドロッド、スペイロッドが様々なフィールドや釣りの場面で優位性があるのではなく、ロッドには様々な長所と短所がございます。

 

*Wハンドロッドの短所

 ・その長さゆえ、ランディング時にロッドが立ちすぎるとシングルハンドロッドよりもお魚をバラしやすい。これが1番の短所。

 ・スペイキャストの特性上、水面(特に湖、海岸線)など、大きくうねる波にはめっぽう弱い。スペイキャストの場合、そのキャスティング動作でリフトし水面からはがしたラインやヘッドがうねり波によりうねった水面に再び張り付いてキャストのタイミングを失い投げることが難しいか不可能になる場合があります。この場合、そのWハンドロッドでオーバーヘッドキャストで対応するか”うねり波”の無いポイントに行くことになります。また対処方法としてラインをたたんで投げるウォターボーンアンカー系のキャスティングではなく、キャスティングスキルの難易度は上がりますがシングルスペイ、スネークロール、ジャンプロール(英国)、スイッチキャスト(北米)のエアボーンアンカー系のスペイキャストでかなり対処できると思います。

 ・釣りのポイントを移動する時の持ち運びが大変。

 ・その長さからロッドのジョイントセクションが増えるので、使用中のゆるみなどの点検がやっかい(テーピングで解決します)。

 などなどその他にもいろいろな短所もございます。

 

右岸側からスネークロール(右手上)の釣りです。お魚がフッキングして数十メートル以上突っ走って行ってます。ロッドとライン、このくらいの角度でのファイトは安心です。

 

お魚が70~80メートルくらい先にいて動きを止めたのでテンションをかけるため、お魚が遠くにいればここまでロッドを立てても大丈夫です。常に強いテンションを感じるようにファイトします。バーブレスシングルフックが義務づけされてますからなおさらです。ランディングの時にはトップガイドの位置がもっと低くなるように岸側にロッドを傾け、ラインとロッドで出来る角度に注意してバレをなるべく防げるようにします。

 

そしてついにランディングです。右岸からシンクティップスペイラインシステム、スネークロールキャストでのD&AC。

Wハンドロッドの取り回しに慣れてくれば本流はもちろん、湖の大物釣りにもかなりのアドバンテージがあると思います。しかし同時に上記の写真の進行のようにダブルハンドロッドの長さのためにかなり気を使うファイトをしいられます。

 

ここ20年くらいでWハンドロッドで使うスペイラインやヘッドは急速に進化、またロッドの素材の進歩などでWハンドロッドでの釣りが凄いスピードで発展いたしました。

そしてそのラインシステムやWハンドロッドの進歩から世界中の各地で様々な特徴あるラインシステムがその地域の釣りの対象となるお魚の状況を踏まえて益々発展しております。

ラインやヘッドが進歩することで世界中のWハンドロッドがその長さが短くなり番手が下がってきている昨今でございます。

もちろん、Wハンドロッドといえばそのルーツから高番手にこだわるアングラーも大勢おりますし、そういったこだわりは大切だと感じます。

 

これからWハンドロッド、スペイロッドの釣りを始めようと思っている皆様、ご自身がどんなフィールドで何を釣りたいのかを明確にして道具選び、釣行をしていただければと思います。

これだけSNS等で情報がある時代でございます。きっと皆様に役立つ情報に出くわすことと思います。それはまた同時に変な?情報によりアングラーに色々な勘違いや有益にならないこともございます。

話題はかわりますがYouTubeなどではものすごい追い風の状況でキャストし、『何番で50メートル、60メートルだ』などそこだけを誇張?しすぎるものや河川でラインバスケットを使用する安全性への配慮がたらないものやスペイシステムでループトゥループのティップセクション接続方法が間違っているもの、スペイキャスティングバリエーションを勘違いしているもの等々が溢れており、それらを目にした方々にはまねして欲しくないものもかなりの数ございます。冷静に情報の取捨選択をしなければならないと思います。

まだまだ色々書きたいこともございますが、Wハンドロッド、スペイロッドでの豪快な釣りをまずは体験してみてもらいたいと思います。

湖でも本流でもそこにはシングルハンドロッドだけでは中々行きつくことのできない大きな楽しみや成功体験が待っていることと確信しております。

長文、失礼いたしました。

 

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