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「自分が源泉」ファシリテーター、4nessコーピングインストラクターである弁護士徳岡宏一朗のブログです。

ファシリテーションと何か2 場のデザインのスキル~場を作り、つなげる~

2015年04月21日 | ファシリテーションとは
組織変革ファシリテーター―「ファシリテーション能力」実践講座 (BEST SOLUTION)
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東洋経済新報社

組織のパワーを最大限に引き出し、大胆な変革を成功へと導く。プロセスデザイン、ワークショップ技法など、現場で使えるファシリテーション・スキルを体系化して解説。日本のファシリテーションの第一人者による実践的テキスト。

 

 

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 2015年4月18日に日本ファシリテーション協会関西支部主催のファシリテーション基礎講座を受講したご報告の第二回目。

 ファシリテーションとは

「人々の活動が容易にできるように支援し、うまく運ぶように舵取りすること」

とのことでしたが、そこでファシリテーターに求められるスキル(技術)を大別すると

1 場のデザインのスキル~場を作り、つなげる~

2 対人関係のスキル~受け止めて、引き出す~

3 構造化のスキル~かみ合わせて、整理する~

4 合意形成のスキル~まとめて、分かち合う~

となるそうです。今日はその1 場のデザインのスキルについてです。

ファシリテーション、ファシリテーターとは何か1 ファシリテーションの概念と4つのスキル

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堀公俊
PHP研究所

 

 

5つの要素

 場をデザインする5つの要素が非常に大事で、これでチーム参加者の意識を合わせます。

1 目的・・・何のため、狙い、使命

 なんのためのチームか。何のために今日その議題について話し合うのか、などです。

2 目標・・・何を、どこまで、目指す姿、達成水準

 今回の会議の終了時に、何が決定されていればいいか、などです。次回に持ち越すのは何かなど。

3 進め方とスケジュール・・・手順、やり方、時間配分

 目的・目標を達成するためにどのように進めるか。

4 メンバーとその役割・・・参加者決定、役割分担

 どの部署の誰を参加者にするか。普段からの仲良しグループだけでなく、反対意見を言う人も入れるとか、各部署から最低一人は出てもらうとか、その議題に利害関係がある人に出てもらうとか。

 ファシリテーター、グラフィカー(視覚化する人。板書をする人など)、議事録を作る人、タイムキーパー、お茶お菓子係など。

5 ルールと方針・・・決め事、約束、規範

 トップの人を交えて会議を開くとしても階層・立場を超えて全員平等にするなど。逆に最終決断は部長がするとか。一人の発言は3分までだとか、5分に1回ダジャレを言うとか。

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堀公俊
日本経済新聞出版社

 

 

共有・発散・収束・決定・共有

 そして、会議の進め方の基本は、共有→発散→収束→決定です。特に、合意作りは必ず、「発散→収束」のステップで行うのが大事です。

 ここでは、社内の新人懇親会を例にすると、「共有」の段階では、資料を全員で見るなど情報を共有します。たとえば、新人の数、これまでの参加者数や割合ややった場所や参加費などの確認。現在の新人の配置部署、年齢、既婚未婚の比率などなどです。

 この次にアイデアを出しまくるのが「発散」です。今回の懇親会では新人を多数集めるのが目的なのか、深く知りあうのが目的なのか。いつごろどこでどんな企画でするのがいいか。屋形船はどうか、東京スカイツリーはどうか、お花見はもう遅いか、未婚が多いならお見合いパーティはどうか、一泊二日で温泉に行ったらどうか。会費は安く上げて役員に援助してもらったらどうか。などなどです。

 この共有から発散までは場の形成の段階ですから、場がなかなか温まらないということもあります。その際は次に述べる場の雰囲気づくり(アイスブレイク)などをします。

 とにかく、場が温まるのに時間がかかるのをファシリテーターも覚悟しておくのが大事で、ここで焦ると後で足をすくわれることになります。

 発散が終了するとアイデアを整理しますが、発散→収束へ移る段階で「核心の発見」を意識します。たとえば、そもそもなぜ新人懇親会をこれまで続けてきて今年もやるのかという目的がはっきりしてきたりします(新人の配属部署がばらばらで横のつながりがないので同期意識を高め、横断的な仕事ができるようにする、など)。また、この企画の本当の問題点がわかってきたりします(これまでなぜ参加率が低かったのか。参加費が高いとか、なぜそもそも集まるのか告知できていなかったなど)。

 共有→発散を場の形成とすると、次の発散→収束は合意進展のステージです。いったん多数出たアイデアを一つにまとめます。ただ、まとめの段階に来ても、発散に戻ることを恐れない勇気は必要です。まとめようとしてるうちに良いアイデアが出ることもあるからです。

 収束→決定の段階は合意完成の段階で、ここで軸となる考え方を一致させ、合意をまとめます。たとえば、目的はやはり広く新人が集まるのが大事なので=目的、一泊二日で関係を深めるよりも日帰りにする、会費は安く上げるなどです。

 そして決定した事項を全員で共有するのが大事です。

問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座 (Best solution)
堀公俊

東洋経済新報社

より。

 

 

アイスブレイク

 先ほど述べた、まだ場が温まらない共有→発散の段階での場の雰囲気づくりを、アイスブレイク、と言います。アイスブレイクとは、目的に合わせて緊張をほぐす運動です。

 その狙いは、場を和ませて、参加者の主体的な活動を促進することです。

 たとえば、自己紹介・他己紹介するとか、次々と二人でペアになって共通点探しをして共通点を探せ多人数数を競い合ったり、お菓子を出すとか、ボールを渡すとか渡すふりをするエア・ボールなどゲームをしたり、休憩を取るなどです。また絵をかいて皆で観るなどというのもあります。

 これらを分類すると、知り合う系、体を動かす系、学びも求める系などになります。

 このアイスブレイクの効果は、メンバー同士を打ち解けさせる、疲れ他グループを活性化させる、理解力を高める、グループを目的と作業に向かわせるなどです。

 毎日顔を合わせる良く見知った同士で会議するなら、今日の気持ちを色に例えると、だとか、今日の朝ごはんはなんだったとか、最近はまっていることは、などを話す「チェックイン」という技法もあります。

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経団連出版

アイスブレークとしても使える20種類のコミュニケーションゲームを網羅した、この分野のベストセラー

 

 

レイアウト

 場の環境作り=ふさわしいレイアウトを用意するということも非常に大事です。コの字型、教室型、数人の島をいくつか作る島型、講師を真ん中に置いて半円を作る扇型、円になるサークル型などなどです。

 教室型は社長が前で話すとか専門家に話してもらうのに向いていますし、島型はグループ議題や実習に向いています。

 ミーティングの途中でもやる議題やワークなどのテーマに従って、このレイアウトを変更することをためらわないようにしましょう。たとえば一日の基本は扇形で進めるが、ワークの時には島にわかれるなどです。柔軟に、今のテーマに即したレイアウトにするのが大事です。

 要はメンバーの顔触れ・人数や、創りたい雰囲気などに応じてレイアウトを能動的に作るのが大事なのです。

 このレイアウトの工夫は

・お互いの距離を縮める

・テーブル/机をくっつける

・良く外交交渉でやるような線と線が向かい合う対決型にしない

・全員のアイコンタクトが取れる

・全員がホワイトボードを見られる

というようなことを注意してやります。

チーム・ビルディング―人と人を「つなぐ」技法 (ファシリテーション・スキルズ)
堀公俊、加藤彰、加留部貴行
日本経済新聞出版社

 

 

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