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『シーソーモンスター』 伊坂幸太郎

2025年07月21日 18時02分43秒 | ■読書
伊坂幸太郎の中篇2作品を収録した『シーソーモンスター(英題:Seesau Monster)』を読みました。
伊坂幸太郎の作品は、昨年11月に読んだ『フーガはユーガ』以来ですね。

-----story-------------
バブルに沸く昭和後期。
一見、平凡な家庭の北山家では、元情報員の妻宮子が姑セツと熾烈な争いを繰り広げていた。(「シーソーモンスター」)

アナログに回帰した近未来。
配達人の水戸は、一通の手紙をきっかけに、ある事件に巻き込まれ、因縁の相手檜山に追われる。(「スピンモンスター」)

時空を超えて繋がる二つの物語。
「運命」は、変えることができるのか――。
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8組の作家による企画「螺旋プロジェクト」に参加した作品……中央公論新社が発行する季刊文芸誌『小説BOC』に2016年(平成28年)から2018年(平成30年)に掲載された中篇2作品を収録して、2019年(平成31年)に刊行された作品です。

 ■シーソーモンスター
 ■スピンモンスター
 ■あとがきにかえて

人は“対立”を乗り越えられるのか……2つの時代を走り抜けるノンストップ・エンターテイメント小説!!

我が家の嫁姑の争いは、米ソ冷戦よりも恐ろしい……バブルに浮かれる昭和後期の日本、、、

一見、どこにでもある平凡な家庭の北山家だったが、ある日、嫁は姑の過去に大きな疑念を抱くようになり......。(『シーソーモンスター』)

突然、僕は巻き込まれてしまった……空を越えた争いに、、、

舞台は2050年の日本……ある天才エンジニアが遺した手紙を握り締め、彼の旧友と配達人が、見えない敵の暴走を前に奮闘する!(『スピンモンスター』)

時代をまたいで疾走するエンターテインメント小説を、ぜひお楽しみください。

バブルに沸く昭和後期を舞台に、一見、平凡な家庭の北山家における、元情報員の妻宮子が姑セツと熾烈な争いを描く『シーソーモンスター』と、アナログに回帰した近未来を舞台に、配達人の水戸は1通の手紙をきっかけに、ある事件に巻き込まれ、因縁の相手桧山に追われる物語を描く『スピンモンスター』の中篇2作品を収録……この2つの物語が時空を超えて繋がるという展開が愉しめました、、、

それぞれが元情報員の宮子とセツの活躍が印象的でしたねー 面白かった! バブル時代が舞台なのも懐かしかったです……「螺旋プロジェクト」の作品では、

 ルール1 「海族」vs「山族」の対立を描く
 ルール2 共通のキャラクターを登場させる
 ルール3 共通シーンや象徴モチーフを出す

という共通ルールを決めて、原始から未来への歴史物語を描くということをテーマとして伊坂幸太郎の呼びかけにより8組の作家(朝井リョウ、天野純希、伊坂幸太郎、乾ルカ、大森兄弟、澤田瞳子、薬丸岳、吉田篤弘)がコラボレーションしているとのこと……他の作品も機会があれば読んでみたいですね。
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