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『死の扉』 レオ・ブルース(著),小林晋(翻訳)

2024年08月10日 22時47分27秒 | ■読書
イギリスの作家レオ・ブルースの長篇ミステリ作品『死の扉(原題:At Death's Door)』を読みました。
イギリスの作家の作品は、今年4月に読んだP・G・ウッドハウスの『エムズワース卿の受難録』以来ですね。

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フェアプレイで謎解きを──伝統ある英国パブリック・スクールのはみだしコンビ、歴史教師キャロラス・ディーンと生意気生徒プリグリーの名推理。
英国本格の人気シリーズ第1作。

英国のとある小間物屋で深夜、二重殺人が発生。
店主のエミリーと、巡回中のスラッパー巡査が犠牲となった。
町にあるパブリック・スクールで歴史教師をするキャロラスは、生意気な教え子プリグリーに焚きつけられて、事件を調べることに。
嫌われ者だったエミリーのせいで容疑者には事欠かないが……素人探偵の推理やいかに? イギリス屈指の名探偵、キャロラス・ディーン初登場作! 
訳者あとがき=小林晋
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1955年(昭和30年)に刊行された作品……キャロラス・ディーン・シリーズの第1作です。

午前1時半近く、スラッパー巡査は担当地区を巡回中に、パーヴィス夫人の店のドアに鍵がかかっていないことに気付く……用心深いパーヴィス夫人が施錠を忘れることは考えられず、不審に思ったスラッパー巡査はドアを開けて店内に入った、、、

声をかけたが返事はなく、懐中電灯の明かりを頼りに奥に進んだところ、パーヴィス夫人は血の海の中に倒れていた……身をかがめて死体を調べているとき、部屋の中に誰かがいることに気付いたが、後頭部に強烈な一撃を受けスラッパー巡査は倒れてしまう。

店主と巡査の二人が前後して殺された事件……その町のパブリック・スクールの上級歴史教師キャロラス・ディーンは、自分の担任クラスのルーバート・ブリグリーにそそのかされて、殺人事件の捜査を手掛けることに……。

パーヴィス夫人は、多くの住人から嫌われ、恨まれていたことから容疑者が多く、その面から動機を考えてしまうのですが……ディーンは、数多くの事件関係者への丹念で駆け引きを交えた聞き込みと、その目覚ましい推理力で事件の様相を一変してしまう結論を導き出します、、、

久し振りに英国ミステリの王道を愉しめた感じ……面白かったー 本シリーズの別な作品も読んでみたいのですが、あまり翻訳されていないようですね。
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