JUNSKY blog 2015

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今日も、嘉穂劇場「第九」の練習(11/15)

2006-11-15 23:27:13 | 音楽レビュー
(写真は本日の練習風景。二重フーガの特訓。アルトパート)

今日は練習開始の6時半には結構大勢参加していました。

さっそく、フィナーレのテンポの速くなる部分をざっと通しました。

合唱指揮者の話では、今日聞いてきたCDではソリストが古いドイツ語発音で、合唱団が現代ドイツ語発音(英語の影響を受けた発音)だったということで、プロの音楽家でもそういう混同を平気でしているので笑ってしまったとのことでした。
日本の楽団ではなくて、本場のオーケストラ・合唱団だったそうですが・・・

それから、二重フーガの部分に戻って特訓。
パートごとに、音取りの再確認とドイツ語発音の注意。

アルトをまず特訓。特に♯の付いた音と付いていない音(ナチュラル記号)は極めて大事だと、犯人捜しとまではいかないものの、何回も同じところを練習して間違えている人に自ら気付かせる練習方法。
アルトは内声で和音のキーになるだけに、長調と単調を分ける重要な音が多いと伴に、和声を構成する音をベートーヴェン先生がアルトに割り当てているので、無理な進行が多く、極めて難しい。
この曲では、アルトの音の進行が全てのパートの中で最も難しいと思う。

次いでソプラノの練習。
高い音がフォルテで続くので、難関中の難関。
上のG音やA音が続くので、「同じ音は後になるほど下がり気味になるので、上に上に高みに登るつもりで歌うように」との指示でした。

それが終わるとアルトとソプラノで合わせる練習。

続いて、我がテノール。
フーガの最初の音が、この曲の最高音のA音なので、これをずり上げたり、低かったりしないよう、一発でA音に当てる。無理せずファルセット(いわゆる裏声)でも良いので外さないことが重要。
テノールも上下する音形や♯・ナチュラルなどの注意。
急に下がって下のD音になるところの音取り。

続いてバスも。

そして、全パート一緒に二重フーガを通す。
通すと言っても止まらずにでは無く、度々止まって注意を受けながら・・・

7時40分まで約1時間二重フーガを練習し、この前と比べるとさすがに格段の上達でした。

7時50分から、フィナーレの練習。
Seid umschlungen, Millionen! Diesen Kuß der ganzen Welt!
を早いテンポで再現するところ。
Freude, schöner Götterfunken と早い繰り返しの後に、
急にテンポが変わり、ゆったりと
Tochter aus Elysium
と、歌うところは、
第一楽章から約1時間続いてきた第九交響曲全体を受ける形で、「集大成として心を込めて歌う」との指導がありました。

そして最後の最後に
Freude, schöner Götterfunken! Götterfunken! 
「歓喜よ! 神の炎」
と歌いきって管弦楽の大音響のコーダとなり、この曲を終了するのです。

8時25分から、一番前に戻って、「軽めに流してクーリングダウンしましょう」ということで、冒頭部分を流す。

予定を数分だけ伸びて8時35分に本日の練習は終了。

Freude, schöner Götterfunken Tochter aus Elysium,
 Wir betreten feuertrunken,  Himmlische, dein Heiligtum!
  Deine Zauber binden wieder  Was die Mode streng geteilt;
   Alle Menschen werden Brüder,  Wo dein sanfter Flügel weilt.

嘉穂劇場「第九」・5回目
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