JUNSKY blog 2015

私の時事評論等です
文化関係の記事は、
【観劇レビュー&旅行記】(ブックマークのTOP)
で書いています

ゲド戦記

2006-08-02 18:09:44 | 映画レビュー
1stDayスペシャルで、「ゲド戦記」を見た。
宮崎Jr.が監督で、スタジオジブリの制作。

1000円で見られるのでなかったら、見に行かなかっただろう。

これまでの、宮崎父監督のようなグロテスクなキャラクターは登場しないが、クモ(田中裕子・声)が唯一液状に変化(へんげ)するところで、若干引継いでいる。

原作の日本語訳は随分長期に亘って行われ、それなりに人気のある作品らしいが、私はこのアニメ作品の予告編で初めて知った。

1stDayスペシャルで、午後9:45分からという仕事を済ませて駆け付けることのできる時間帯ではあったが、場内はガラガラ。
私は6列目の中央(後ろが通路)に席を取ったが、この6列の全体に私一人という状況で、言わば一人で劇場を独占している雰囲気だった。
通路より後ろもせいぜい数十人という入りで、全体の2~3割程度の入りであった。

やはり、聴衆は宮崎Jr.が親の七光りで制作したものと割り切っているようである。

出演“者”のキャラクターは同じ顔ぶれで、変化に乏しく、面白くなかった。
手塚治虫が確立した「キャラクターキャスト方式」のつもりではあろうが・・・

背景の群集や植物や市場の商品などが、動きのない固定した絵であり、手抜きは免れない。
宮崎父が絶妙の質感をあらわしていた水や空気の流れが、全くお粗末であった。

宮崎Jr.の初監督作品は駄作の大失敗といえるであろう。