
石に刻まれた言葉には「この地方で4000隻もの木造船を作った技能と魂を持つ男たちに捧ぐ」という意味のことが書かれている。ここを訪れるまで知らなかったが、かつてこの ESSEX 地区は木造の漁船を作る造船所が多くあったそうだ。

造船博物館の建物があまりに小さかったため、入ろうか迷っていると通りがかった中年男性から上のようなことを教えてもらい博物館がここにある意味が理解出来た。
博物館の中では、アメリカの小さな美術館ではお決まりの白髪のおばあちゃんがボランティアの受付。
「あら、セーラムから来たの。ESSEXのこの小さな入り江にはかつてたくさんの人達が船作りに携わっていたのよ、こんな静かな風景からは想像も出来ないでしょうけど。4000隻も作るなんてアメリカ一、世界一なのよ!」
(アメリカ人の話しは何でも一番が好き)
「多くは漁船でこの沖合で Cod Fish 漁をしていたらしいわよ。けど今はもう数人しか木造船を作れる職人がいないの」「あなた、Cape Ann の漁師の銅像知ってる?心が痛むのであまり話したくないけど、多くの漁師が木造船に乗って漁へ行きストームで命を落としたのよ」
こんなお話を聞き、そして静かなこの場所に佇んでいるとESSEXが身近に感じられて来るような気がしてきた。



http://www.essexshipbuildingmuseum.org/