JR東日本(東京都)連覇ならず。
第83回都市対抗野球大会の決勝、JR東日本(東京都)とJX-ENEOS(横浜市)の戦いは、JX-ENEOSが6回裏に山岡の3ランで逆転。その後も追加点を挙げて勝利。10回目の優勝を飾った。JX-ENEOSは過去決勝進出した9回のうち、全て優勝。そのジンクスは生きていた。逆に昨年優勝したチームの連覇は1963年の第34回以降生まれていないが、JR東日本もそのジンクスを破ることは出来なかった。
1回ともに1点ずつ取り合った3回表、JR東日本は1アウト満塁から石岡の2点タイムリーで3-1とリード。吉田の好投もあって、その後も5回が終わるまでは完全にペースを握った試合運び。JX-ENEOSの攻撃も淡白な感じで、さらに中押し、ダメ押しを試みた6回。試合の流れが大きく変わった。
6回、JR東日本は先頭の松本がレフト前ヒットで出塁するも、続く遠藤がスリーバントに失敗。さらに、竹内の時に松本が盗塁を試みるも失敗。結局竹内は三振に終わって、ノーアウトのランナーをミスで活かせないまま、JX-ENEOSの攻撃へと移る。
JX-ENEOSは渡部、池辺ともに簡単に外野フライに倒れて2アウト。だが、続く山田、泉がヒットを連ねて2アウト1、2塁と攻める。ここでJR東日本は、好投の吉田に代わって片山にスイッチ。JX-ENEOSの宮澤を3塁ゴロに打ち取るが、これをサード・竹内がトンネルして、JX-ENEOSは1点差に詰め寄る。片山は8番・山岡に対してポンポンとストライクを先行させて追い込むも、単純な直球勝負を嫌ったのか、安易に安全策に走ったのか、これまで合ってなかったストレートで押さずに変化球を投じると、これが中途半端な浮き球になり、山岡の打球はJX-ENEOS応援団の待つレフトスタンドへと吸い込まれる逆転弾となった。
これで試合の形勢は一気に変わる。JR東日本はJX-ENEOSの二番手・鶴田、大城を打ちあぐねる一方で、JX-ENEOSは8回裏、ノーアウト1塁から犠牲バントを成功させると、ワイルドピッチで三進。死球などから2アウト1、3塁とすると、JR東日本の片山から代わった金の初球を山岡がレフト前にタイムリーして加点。3点差として勝利を手繰り寄せていった。
JR東日本はミスからの自滅で流れをJX-ENEOSに渡してしまったことで、勝ちをスルリと逃がしてしまった感じだ。無難に処理していればピンチを凌げたところをトンネルして大量得点の契機へと繋げるエラーをしてしまった3塁・竹内は眠れないことだろう。そこからベンチワークを含め、バタバタとなってしまった。一つのミスから大きな穴が生まれてしまうことを実感したに違いないJR東日本。この教訓を胸に、来季雪辱を果たしてもらいたいものだ。
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第83回 都市対抗 本大会
2012/07/24 東京ドーム
≪第12日 決勝≫
東京都(JR東日本)3-6 横浜市(JX-ENEOS)
JR東日本 102 000 000 3
JX-ENEOS 100 004 01X 6
【バッテリー】
(JR):吉田、片山、金-石川
(JX):三上、鶴田、大城、北原-山岡
【本塁打】
(JX):山岡(6回3ラン)
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オレンジ色に染まるJX-ENEOS。

グリーンはJR東日本。

大観衆で埋まる東京ドーム。

JR東日本応援団にはペンギンが舞台に。

画像がかなり悪いですが、

しっかりリズムに合わせて応援しています。

一方、JX-ENEOSはエネゴリくんがステージに登壇。

JX-ENEOS応援席。

JR東日本応援席。

優勝の瞬間。

選手整列。

歓喜のテープが投げ込まれた3塁側応援席。

ともに応援席に挨拶する選手たち。

JR東日本の選手たちとその健闘を讃える応援席。

JX-ENEOSの選手たちが感謝と優勝報告を応援席へ。
