*** june typhoon tokyo ***

決してファンではない

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■ 一部のロッテ外野席の愚行

 9月26日、千葉マリンスタジアムで行なわれたロッテ対オリックスの23回戦は、プレイと関係のないところで問題を起こした。
 この日、リーグ記録にあと1と迫る今季7本目の先頭打者弾、4回には2点タイムリー二塁打を放って勝利に貢献した西岡が、お立ち台でのインタビューを終えてから、右翼席のファンへ異例の訴えをした。低迷の責任を球団に求め、球団幹部を中傷する横断幕を掲げる右翼席へ向けて、「野球少年がたくさん来ています。子どもたちの夢を壊さないでください。あしたから横断幕は下げてください。(横断幕の)『死刑』という言葉は許されない」と語った。「僕らにも責任はある。ものを言える立場じゃないけど、人間として間違っていることがあると思う」と直訴したのだ。

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 すると翌日、27日、横断幕やサッカーでいうところのゲーフラを掲げていた一部の右翼席のファンから、西岡を中傷する横断幕やゲーフラが掲げられた。

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「西岡剛の正直しんどい」
「二日酔いで試合をさぼり夢を語るスーパスター」
「祝110本安打(笑)」
「よっ偽善者(笑)」

 テレビ朝日系『堂本剛の正直しんどい』のもじりや、シーズン前に200本安打を公言していたことへの皮肉、昨日のインタビューでの「子どもたちの夢を~」の発言に対する中傷、などなど。
 さらに、西岡の打席の時には応援自粛、そして相手に対して演奏されるアウト・コールを応援しているチームの選手である西岡に対して行なったりした。呆れ返ってしまう。

 だが、これに対し、内野席を中心に自然発生的に“ツヨシ”コールが起き、西岡の打席を応援。西岡はそのなかで3ベースヒットを放ち、スタンドの声援に応えたという。

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 さて、果たしてこのような横断幕(ゲーフラ)を選手に対して掲げる必然性はどこにあるのか。これまではフロントへの批判、怒りを表わすために横断幕(ゲーフラ)を掲げてきたのが、何故選手個人の批判となるんだ?自分たちのやり方が気に入られなかったことにふて腐れているだけとしか思えない。
 こういう輩は、自分たちがしていることは全て正しい、ファンのためだと思い込みすぎてしまっているんだろう。だが、見当違いも甚だしい。自分たちの都合のいいことが是、そうでないことが否としてしか考えられないのか。自分たちの満足する結論がロッテファンの総意と思ったら大間違いだ。

 そもそもこの一部のファンは野球を観ているのか。スポーツはなんでもそうだが、応援することはもちろん大切で、それはプレイヤーにとっても強力な支えとなる。だが、応援の意味を履き違えて、応援のための応援となっていることに気づかず、次第に応援そのものが自己満足の手段になりかわってしまっていることがしばしば見られるが、これはその典型といっていいだろう。

 この一部ファンは以下のような横断幕(ゲーフラ)を掲げていたこともあったそうだ。

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 掲示板(2chなど)でよく使用される用語や汚い言葉で中傷しているが、これが試合となんの関係があるのか。グラウンドでは、この輩たちが本来は応援すべき選手たちが勝利のために真剣にプレーをしている。その一挙手一投足を観に来ている大勢のファンがスタンドに詰めかけている。フロント、幹部の批判を試合中にする必然性はどこにもないのだ。どうしてもアピールしなければならないのならば、せめて試合終了後やボールデッドの時に限ってやるべきだ。
 さらに、そのアピール方法も全く持って稚拙でセンスのかけらもない。単に白地の布に殴り書きとも思える汚い字で書いたものをただ掲げるだけで、そこのクスリと笑わせるセンスも皆無である。イギリスでいうところのウィット、フランスでいうところのエスプリ……とまでは言わないが、周囲を笑わせながら対象者をチクリと皮肉るくらいのことは出来ないのか。つばを吐きかけるようにその場の勢いだけで罵声を書き込んで掲げる……オレはワタシは知性のかけらもありませんと自分の馬鹿さ加減をアピールしているようなものだ。

 そして、根本的なことをいえば、インプレイ時にこんなのたくさん掲げてたら試合が観えないだろう、と。というより、試合を真剣に観ようとしてないだろう、と。これこそが、応援のための応援に、いや、それすらもなっていないという証左なのだ。

 ロッテの応援はサッカー・スタイルの応援を採り入れて独自にアレンジしたことで、従来のプロ野球の応援に新鮮な風をもたらしたことは誰もが認めるところである。その貢献は新たなロッテファン獲得にも、またそれまでさほどプロ野球に興味がなかった人たちにも影響を与えてきたことも少なくないと思う。
 だが、どんなところにも最低限のマナーがある。野球という魅力あるスポーツを活かすのは、選手、球団、マスコミ、そしてファン、それぞれの意識や行動が伴ってこそである。その素晴らしい魅力ある野球の本質を見落として、自己の利害のみに走った時には、遅からず衰退がやってくることは間違いないのだ。

 遅すぎるということはないから、一部のファンはすぐさまこの行動を取りやめ、謝罪し、悔い改めた後に、いかにチームを支えて行けるか、大勢のファンとともに喜びを分かち合えるかについて考えて行動してもらいたいものである。

 
◇◇◇
 

 この“一部”の行動を起こしたのは、どうやら私設応援団らしきMVP(Marines Victory Productions)の一部とのこと。そして、このMVPのメンバーはFC東京の応援団ウルトラスの野球兼任とのことだ。今季最後のマリンスタジアム三連戦で試合中、フロント批判の横断幕(ゲーフラ)を掲げ、ロッテ攻撃中にフロント批判コール、西岡の応援自粛&中傷ゲーフラ……
 

 だから、東京のゴール裏(ウルトラス)は嫌なんだよ!ヽ(`Д´)ノ


情けない。
 
 

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