(センバツ応援イメージキャラクター:大角ゆき、ディラン)
8強決定。
熱戦が続いている春の甲子園、第97回選抜高校野球大会(センバツ)。3月25日に8日目を終えて、ベスト8が出揃った。開幕前にアップした記事「第97回選抜⾼等学校野球⼤会 組み合わせ決定&8強展望」の答え合わせとともに、決勝戦の行方をあらためて展望してみたい。
準々決勝に進出したのは、花巻東(岩手)、聖光学院(福島)、健大高崎(群馬)、浦和実(埼玉)、横浜(神奈川)、智辯和歌山(和歌山)、広島商(広島)、西日本短大付(福岡)で、東北2校、関東3校、近畿1校、中国1校、九州1校と全体的に散らばってはいるが、明治神宮大会を制した横浜を筆頭に関東勢が多く残った形に。連覇を狙う健大高崎も8強へ駒を進めている。初出場6校のうち勝ち進んだのは、こちらも関東の浦和実のみ。
それでは、前回の8強予想と見比べながら、今後の展望をしていこう。
◇◇◇
■Aブロック
柳ヶ浦(大分)
二松学舎大附(東京)
花巻東(岩手)
米子松蔭(鳥取)
予想:二松学舎大附(東京)
結果:花巻東(岩手)
混戦のなかで二松学舎大附と花巻東が頭一つリードという見立ては正解。昨秋の東北大会で守備が乱れた花巻東を不安視し、東京贔屓も加えて二松学舎大附としたが、両校の対戦では逆に二松学舎大附が守備の乱れで自滅した形に。
■Bブロック
健大高崎(群馬)
明徳義塾(高知)
敦賀気比(福井)
滋賀短大付(滋賀)
予想:明徳義塾(高知)
結果:健大高崎(群馬)
ここは健大高崎と明徳義塾の勝者が勝ち抜けると予想していて、あまり差がない両校ゆえ、連覇を唯一狙える健大高崎の気負いを想定したが、結果は延長タイブレークで健大高崎が勝利。2回戦で敦賀気比も破って、連覇へ好発進した。
■Cブロック
横浜(神奈川)
市和歌山(和歌山)
青森山田(青森)
沖縄尚学(沖縄)
予想:横浜(神奈川)
結果:横浜(神奈川)
決して楽な戦いではないが、接戦で勝利する経験を重ねている明治神宮大会王者の横浜が勝ち抜けた。同大会で沖縄尚学は敦賀気比に5-11と敗戦していたゆえ、やや軽視してしまったが、秋~冬の大会だと沖縄勢の本来の力は図れないか。横浜にあと一歩と迫った戦いは、九州大会覇者らしい実力を見せていた。
■Dブロック
大垣日大高(岐阜)
西日本短大付(福岡)
山梨学院(山梨)
天理(奈良)
予想:山梨学院(山梨)
結果:西日本短大付(福岡)
天理と西日本短大付が秋季大会で10点以上の失点で敗戦していることを懸念し、東海勢もやや実力劣るかと考え、なかなか自信を持って山梨学院の勝ち抜けを予想したが、結果は西日本短大付が11-5で山梨学院を降して8強入り。秋季九州大会の結果を鵜呑みにしてしまったことが、的中率の低さに繋がったか。
■Eブロック
壱岐(長崎)
東洋大姫路(兵庫)
広島商(広島)
横浜清陵(神奈川)
予想:東洋大姫路(兵庫)
結果:広島商(広島)
近畿王者の東洋大姫路、中国王者の広島商の2校の一騎打ちという予想は順当。甲乙つけがたく、悩みに悩んで近畿王者の勝ち抜けを予想したが、結果は中国王者に。広島商は明治神宮大会決勝のリヴェンジを狙う。
■Fブロック
エナジックスポーツ(沖縄)
至学館(愛知)
千葉黎明(千葉)
智辯和歌山(和歌山)
予想:智辯和歌山(和歌山)
結果:智辯和歌山(和歌山)
このブロックは初出場2校、やや実力を欠く東海勢が甲子園常連校へ挑む形となったが、結果的にほぼ順当といったところか。智辯和歌山は初戦の千葉黎明に6-0、2回戦のエナジックスポーツに9-4と安定した戦いぶり。
■Gブロック
早稲田実(東京)
高松商(香川)
聖光学院(福島)
常葉大菊川(静岡)
予想:高松商(香川)
結果:聖光学院(福島)
101年ぶりの古豪対決は、早稲田実の投手力の不安から高松商の勝ち抜けを予想。秋季大会で高松商が明徳義塾と、早稲田実が二松学舎大附とそれぞれ接戦を繰り広げていたゆえ、この勝者が勝ち抜けると思ったが、結果は聖光学院が8強進出。聖光学院は明治神宮大会でのコールド負けを余計に考慮してしまったか。
■Hブロック
滋賀学園(滋賀)
浦和実(埼玉)
日本航空石川(石川)
東海大札幌(北海道)
予想:日本航空石川(石川)
結果:浦和実(埼玉)
昨秋北信越大会決勝で敦賀気比に遜色ない戦いを見せた日本航空石川か、それとも昨秋関東大会準決勝で横浜に惜敗した浦和実かの二択で、浦和実の初出場の影響を鑑みて日本航空石川の勝ち抜けを予想したが、同校は初戦で東海大札幌に敗戦。初出場とはいえ激戦の埼玉から出てきた実力を発揮した浦和実が8強入り。
【8強予想】
二松学舎大附(東京)✕
明徳義塾(高知)✕
横浜(神奈川)〇
山梨学院(山梨)✕
東洋大姫路(兵庫)✕
智辯和歌山(和歌山)〇
高松商(香川)✕
日本航空石川(石川)✕
8強的中は僅か2校。しかも、横浜、智辯和歌山の勝ち抜け予想は順当と言えば順当なので、いろいろひねり出して予想した割には低調な、なかなか酷い予想となってしまった。それでも、気持ちを改めて、8強から決勝戦の展望をしてみよう。
◇◇◇
準々決勝の対戦は次の通りとなる。
第9日目 3月26日(水)
〈準々決勝〉
第1試合 花巻東(岩手)✕ 健大高崎(群馬)
第2試合 横浜(神奈川)✕ 西日本短大付(福岡)
第3試合 広島商(広島)✕ 智辯和歌山(和歌山)
第4試合 聖光学院(福島)✕ 浦和実(埼玉)
第1試合は、打線が好調の花巻東と、明徳義塾、敦賀気比と強豪校を接戦で降してきた健大高崎。総合力で健大高崎が優位か。
第2試合は、好投手が揃う横浜投手陣と強力な西日本短大付打線という図式。打ち合いに持ち込めば、西日本短大付に勝機がある。
第3試合は、優勝候補同士の一戦。ソツなく高いレヴェルの広島商と高い攻撃力を発揮している智辯和歌山。接戦なら前者、打撃戦なら後者か。
第4試合は、両校とも投手の出来がカギになりそう。聖光学院はエース大嶋から管野へ、浦和実はエース石戸から駒木根へ、それぞれの継投が分岐点になりそう。
これらを踏まえて、4強の予想は、次の通りとした。
健大高崎(群馬)
西日本短大付(福岡)
広島商(広島)
浦和実(埼玉)
さらに、決勝は、次の組み合わせと予想。
健大高崎(群馬)
広島商(広島)
健大高崎と花巻東に大きな差はないが、ここにきて前回優勝の経験値がものを言うか。横浜は総合力も高く、順当なら決勝進出校筆頭なのだが、エース奥村頼の一本調子が気になる。それでも豊富な投手陣ゆえ、奥村頼に依存することなく勝負出来るが、西日本短大付の強力打線を波に乗らせてしまうと、分が悪くなるとみた。一方、広島商と智辯和歌山も総合力と活発な打線という図式だが、こちらは一気呵成に畳み掛ける智辯和歌山よりも、効果的に加点する広島商が勝ち抜けると予想。聖光学院はエース大嶋の疲労度がどのくらい残っているか。終盤は春の大会とはいえ打撃の良し悪しで形成が決まるだけに、序盤で捉えられてしまうと厳しくなる。
関東への贔屓目を考えると、健大高崎、横浜、浦和実の関東3校進出にしたいところだが、そこは敢えて一番4強進出の可能性が高そうな横浜を外して、健大高崎と浦和実の2校に。残りを西日本短大付と広島商とした。そして、決勝戦は連覇に挑む健大高崎と明治神宮大会準優勝の広島商の対戦を予想。今季の予想は外しまくっているので、全く自信がないが、どのような展開となっても、一つでも多く好ゲームが続くことを期待したい。
◇◇◇