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JOACHIM COODER / OVER THAT ROAD I'M BOUND

2020-08-17 | country,bluegrass,c-pop,USroots,folk
<発売日> 2020/10/2予定

<JAN(規格番号)> 0075597919905

<内 容>
親から子、そして孫へと受け継がれてきたアメリカン・ミュージックのヘリテイジが新たな解釈で蘇る。 ホアキン・クーダーが父、ライ・クーダーを通して巡り合った、アメリカン・ミュージックの源流、アンクル・デイヴ・メイコンへの現代的オマージュ。アメリカン・ミュージックの豊かさを知る1枚『OVER THAT ROAD I'M BOUND』発売。

■ 父ライ・クーダーのバンドのドラマー/パーカッショニストとしても活躍する、マルチ・インストゥルメンタリストのソングライター、ホアキン・クーダー。これまでブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブやアリ・ファルカ・トゥーレ、ジュリエット・コマグレなど幅広いアーティストとコラボレーションを行っている彼が、ソロ・アルバムをリリースする。その最新アルバム『OVER THAT ROAD I’M BOUND』は、アメリカン・カントリー・ミュージックの先祖とも呼ばれるシンガー・ソングライター、バンジョー奏者、アンクル・デイヴ・メイコン(Uncle Dave Macon)へのオマージュである。

■ 1870年に生まれたアンクル・デイヴ・メイコンは、ヴォードヴィルやミンストレル・ショウの楽曲やフォーク・ソングや霊歌などの19世紀末の楽曲を、20世紀のスタイルで演奏して広めた人物であり、アメリカの音楽史家から「もしジミー・ロジャースをカントリー・ミュージックの父とするなら、アンクル・デイヴは間違いなくカントリー・ミュージックの祖父である」と評されている。また研ぎ澄まされた演奏技術といきいきとした存在感はライヴ・パフォーマーとしても高く評価され、初期カントリー・ミュージック・シーンで最も愛されたミュージシャンの一人でもあった。

■ ホアキンがそのアンクル・デイヴ・メイコンの音楽に出会ったのは、父ライ・クーダーを通してだった。またそのライ・クーダーも、20世紀半ばのフォーク・リヴァイヴァルの中心人物、ピート・シーガ―がアンクル・デイヴ・メイコンの楽曲を演奏するのを聴いて自らも演奏するようになったという。ちなみに父がバンジョーを弾きながら歌い聞かせていた楽曲の中で幼い彼が特に惹かれたのが「Morning Blues」だったとホアキン自身は語っている。
そして大人になった今、再びアンクル・デイヴ・メイコンの音楽に注目したきっかけもまた、ライ・クーダーだったという。「娘と一緒に両親の家を訪ねると、父さんが娘の為にバンジョーを弾くんだ。そこで再び“Morning Blues”を耳にしたんだ。そのころ僕はエレクトリック・カリンバ(mbira)を演奏するようになってしばらくたっていて、それでアルバムを作ったり、ツアーで演奏したりしていた。バンジョーの音楽全体、父さんがその楽曲を演奏する時、音階的にすごく気になったことがあって、それでカリンバを手にして一緒に演奏するようになったんだ」そうホアキンは語りさらに続ける。「これらの楽曲をこんな風に演奏したいと思った。でも自分はバンジョー奏者じゃないから、純正主義者的視点から演奏することはできない。そこから毎朝、アンクル・デイヴ・メイコンの音楽を娘と聴くのが日課になった。ある意味彼女はこのプロジェクトのディレクターでもあった。彼女が何回も聴きたいといった曲を取り上げ、彼女のことを考えながら歌詞を変えていったんだ」

■ アルバムのレコーディングは昨年の1月から3月にかけて、カリフォルニアのサンタモニカにあるZegma BeachとチャッツワースのWirelandで行われた。アルバムの中心はもちろん、アンクル・デイヴ・メイコンの楽曲だが、その中にはホアキンが新たな歌詞やアレンジを加えたものも含まれている。アルバムのプロデュースもホアキン自身が手掛けている。アルバムには、ホアキンの他、父ライ・クーダー、そして妻のジュリエット・コマグレ、さらに気鋭のジャズ・ミュージシャン、サム・ゲンデルやフィドル奏者のレイナ・ゲラート、またヴィユー・ファルカ・トゥーレ、アミール・ヤグマイなど幅広いスタイルのミュージシャンが参加している。

■ 「このプロジェクトに取り掛かり始めたころは、アンクル・デイヴの曲の由来についてあまり知らなかった。でも取り組んでいるうちに、彼が自分の周りにあった音楽のコレクターであり、ある種のキュレーターでもあったことを知った。例えば彼は、アラン・ロマックスの楽曲に新たな解釈を加え、新しい観客に向けて演奏していたんだ。そして気づいたんだ、無意識のうちに、自分もまた彼の音楽で同じようなことをしていたんだってことに――新たな解釈を加え、書き直したりしてね」
ホアキンがそう語る本作『OVER THAT ROAD I’M BOUND』は、親から子、そして孫へと受け継がれるアメリカン・ミュージックの源流の一つを、新たな形で見せてくれる奇跡のような作品だ。

【パーソネル】
Joachim Cooder | Vocals, Array Mbira, Percussion
Ry Cooder | Banjo, Guitar, Bass, Backing Vocals
Rayna Gellert | Fiddle
Juliette Commagere | Backing Vocals
Sam Gendel | Bass “Come Along Buddy” & “Morning Blues”
Glenn Patscha | Piano “When The Train Comes Along” | Pump Organ on “Molly Married A Traveling Man” & “All In Down And Out”
Amir Yaghmai | Yaylı Tambu on “Backwater Blues”
Dan Gellert | Banjo & Fiddle “Over That Road I’m Bound To Go”
Vieux Farka Toure’ | Guitar “Oh Lovin’ Babe”

Produced & Arranged by Joachim Cooder
Engineered, Mixed & Mastered by Martin Pradler