輸入盤 最新新譜情報  【BUYER'S EYES】

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JOHN ABERCROMBIE / WITHIN A SONG

2012-05-30 | Jazz
<発売日>既発

<番号(JAN)>0602527895314

<情報>

<キーワード>
■Jim Hall直系のジャズ・ギタリストJohn Abercrombieの新作!

<内容>
1970年代にJack DeJohnette、Jan Hammer、Dave Holland、Ralph Towner等とのコラボレーションによる『Timeless』、『Gateway』、『Sargasso Sea』等の名作を生み、80年代にはMarc Johnson、Peter Erskineとのギター・トリオによる『John Abercrombie, Marc Johnson, Peter Erskine』で時代を築いたギタリスト。Jim Hallの和声奏法等の現代ジャズ・ギター手法を継承・確立したことで知られ、70年代ジャズ/フュージョン・シーンで大いに活躍した。本作ではJoe Lovano (tenor saxophone)、Drew Gress (double-bass)、Joey Baron (drums)とのQuartetを率い、Miles Davis, Sonny Rollins, Ornette Coleman, John Coltrane and Bill Evans等のジャズ・ジャイアンツへのトリビュートに挑戦。1960年代のポスト・ビバップ期に登場した様々に新しいスタイルの曲が選ばれている。プロデュースはManfred Eicher。録音はNYのAvatar Studiosで2011年9月に行われた。
冒頭を飾るのはSonny Rollinsの『The Bridge』からの「Where are You」。"Sonny RollinsとJim Hallによる『The Bridge』は本当に素晴らしい作品だ。これを聴いて僕はいろいろ考えさせられたよ。特に「Without A Song」は秀逸で、これにインスパイアされて「Within A Song Without A Song」が生まれたんだ。"(Abercrombie)Jim HallはAbercrombieに最も影響を与えたギタリストの一人で、本作にもそれが如実に表れている。エンディングの曲「Sometimes Ago」もArt FaemerとJim Hallによるものだ。"Art FarmerのバンドにJim Hallが在籍していた時のライヴを見る機会が何度もあってね。当時はSteve SwallowがコントラバスでPete La Rocaがドラムだった。彼らが演る「Sometime Ago」がそれはもう実に素晴らしくて、いつも感動してたんだ。僕にとってはこの曲がArt Farmer/Jim Hall Quartetのテーマ・ソングなんだよ"(Abercrombie)Bill Evansの「Interplay」についても同様。「Billのこの曲はいつでも僕のお気に入りだった。本当によく書かれたマイナー・キーのブルースで、メロディの構造、Billが生み出す間、それが実に独創的なんだ。それに加えて、ECMのアルバムでいつかぜひブルースを演りたい、って思ってたんだ。」(Abercrombie)Ornette Colemanがアルバム『This Is Our Music』で聴かせた「Blues Connotation」も、Abercrombieが語る本作のブルース的な文脈にある。"僕はOrnette ColemanがDon CherryやCharlie Haden、Ed Blackwell、Billy Higgins達とやってた頃の音が好きなんだ。ColemanのプレイはまさにCharlie Parkerを進化させたものだと思うよ。僕が「Round Trip」を2006年のアルバム『The Third Quartet』で録音した時から、他にもこんなオープンな感じでいけるブルース曲がないか探していたんだ。それが「Blues Connotation」という訳さ。"(Abercrombie)

Abercrombieは自身を"遅咲きの『Kind Of Blue』男"と表現する。"Milesの『Kind Of Blue』が発表されたのは1959年なんだけど、実のところ僕はこれを1962年まで聴いたことがなかったんだ。ボストンで学生やってた頃でね。でも僕はこの作品におけるMilesの演奏に完全にノック・アウトされた。シンプルな中にある美しさにね。もちろんこの作品はその後超有名になり、十分な評価を得る訳だけど、今回演った「Flamenco Sketches」などは今なおコード進行的に新しい展開が可能な曲だと思っていた。だから僕らは挑戦したのさ。"(Abercrombie)John Coltraneの『Crescent』もボストン時代のAbercrombieに大きな影響を与えた作品だ。"僕はColtraneのバラード・スタイルが大好きだった。でも「Crescent」は彼が取り組んでいる新しい音の中核を成す作品だった。「Wise One」のルバートなロング・イントロはその素晴らしい一例だ。真に美しい音楽のね"これらの曲にインスパイアされたAbercrombie自作曲も3曲収録されている。ワルツ曲「Easy Reader」は、これもまた60年代のヴィンテージ作品である映画『Easy Rider』にインスパイアされた曲である。「Nick of Time」はジャズ変革期に向けたノスタルジアの表現であり、「A celebration」は"ミュージシャンたちがスタイルを革新していたあの時代"(Abercrombie)に敬意をこめて作られた曲である。