Josephcunlife107の日記

ロンドン(カナダ)生活、IVEY BUSINESS SCHOOLの日常。

Ivey

2006年11月04日 | Ivey

 トロントから401号線を南西に2時間ほど走るとロンドンが見えてくる。ロンドンにはこれといった観光地もないことから、地球の歩き方には紹介されていない。この街にはウエスタン・オンタリオ大学という総合大学があり、Richard Ivey School of Businessはその一部である。80年以上の歴史と、HBA、MBA、EMBA、PHDと多岐に渡るプログラムを揃えているIveyは、カナダで最も有名なビジネススクールだそうだ。

 中でも有名なプログラム(大学3,4年生)がHBAである。HBAプログラムには、IveyMBA同様のケースメソッドが採用されている。学部生向けにケースメソッドを用いている学校は、北米にも殆ど無いのではないかと思う。HBAは北米一の学部生プログラムを志向しており、実際優秀な学生が多い。HBAには毎年240人前後の学生が入学してくるのだが、その大部分がウェスタン・オンタリオ大学の成績優秀者上位数パーセントから選抜されている。
 失礼かもしれないが、かつて僕が学んだビクトリア大学のビジネス学部の内容と比較すると、負荷や内容において、大学と高校位の違いはあると感じる。学生の卒業後の平均年収は、$57,122(約600万円)とされていて、給与の高い学生になると$85,000(約900万円)を稼ぐそうだ。(1C$=105円)戦略コンサルや投資銀行への就職率の高さが容易に推測される。

http://en.wikipedia.org/wiki/Richard_Ivey_School_of_Business


 さて、話をMBAに戻すと、MBAといえばアメリカのビジネススクールが主流である。これは、経済規模とか研究面を考慮すると普遍なのだが、今日は敢えてカナダのビジネススクールであるIVEYに入学することのメリットを3つ程挙げたいと思う。メリットやデメリットは沢山あるのだけれで、細かいことについては今度書こうかと思う。


‐移民の機会
‐カナダでの就職
‐英語


 カナダは毎年数十万人の移民を受け入れている。こうした寛容で積極的な移民政策は、国の成長の限界の裏返しでもあるのだが。移民するためには、最低居住年数等の細かい制約を満たさなければならないものの、MBAと移民の手続きを平行して行うことができることは、海外移住を考えている人には魅力的だと思う。日本のパスポートを持っていれば海外旅行で不自由することは殆どないのだけれど、海外国籍を取得したい人にはお薦めだ。

 IVEYはカナダ国内では企業からの評価が高く、有名企業に多くの卒業生が在籍していることから、毎年多くの企業が採用のためにキャンパスへとやってくる。MckinzeyやBCGといったコンサルティングファームからGoldmanやJP Morganといった投資銀行まで、アメリカのトップスクールと遜色の無い企業が訪れている。勿論、ポジションの大半はカナダだし競争も厳しいけれども、絶対的な就職機会の潜在性はあると考えれる。

 そして最後に英語であるが、ウエスタン・オンタリオ大学やロンドンには驚くほど日本人が少ない。それ故、Iveyは英語の勉強には良好な環境と言えよう。僕は、Iveyに来て以来、1ヶ月とか2ヶ月間日本人に会わないこともあった。更に、Iveyはケーススクールなので、授業への参加が成績に大きな影響を及ぼす。こうした環境は、英語を上達させるうえで最高の環境といえるのではないだろうか。

 他にも治安が良いとか住居費が安いとか細かいことはあるのだけど、敢えて割愛する。

 以上が、僕の簡単なIveyの雑感なのだが、僕個人としては英語力(特に会話)に自信の無い人にはIveyを余りお薦めをしない。理由としては、今年から新しいカリキュラムが導入されて、MBAプログラムが1年間になってしまったからだ。新プログラムでは、従来の2年生プログラムの96%をカバーすることから、負荷は相当なものだと思う。更に、キャリアチェンジを考えている人にとってはインターンシップの機会が無くなる事から、純粋な勉強やキャリアアップ以外の目的ではフィットしないとのではないだろうか。

 それでも、短期間で英語もビジネスも学びたいというチャレンジングな人には、とてもいい環境なのかもしれない。Iveyに通えば、学業に忙殺され、ロンドンを退屈な街だと思うこともそれ程ないだろうから。

 それでも、短期間で英語もビジネスも学びたいというチャレンジングな人には、とてもいい環境なのかもしれない。Iveyに通えば、ロンドンを退屈な街だと思うこともそれ程ないだろうから。


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