Josephcunlife107の日記

ロンドン(カナダ)生活、IVEY BUSINESS SCHOOLの日常。

MBA2年目

2006年10月31日 | Ivey
北米の大学は9月になると急に慌しくなる。9月は日本の新学期の4月に相当することから、大学は学生で溢れかえり、至るところで新入生歓迎のイベントが行われている。キャンパスはさながらお祭り状態である。

 ビクトリア大学へ留学していた頃には、こうしたイベントを楽しんだことを今でも覚えている。当時の僕は21歳で、寮のパーティーやイベントに頻繁に参加したり、夜な夜なクラブに繰り出していた。ビクトリアのナイトクラブは、毎週火曜と木曜日がスチューデントナイトとなっていたので、"Everything is 2 bucks."($2の意味)といって宿題そっちのけで、クラブをはしごして飲み歩いていた。当時の僕が考えていたことは、カナダ人と飲みに行くことは英語の勉強であるなどという陳腐なEXCUSEだった。今考えると少々恥ずかしくなってしまう。

 ウェスタン・オンタリオ大学(Iveyはウエスタン・オンタリオ大学の一部)は、カナダの大学ランキングにおいて、毎年上位に位置付けられている一方で、北米有数のパーティー大学としても有名である。

http://www.macleans.ca/universities/article.jsp?content=20031106_133202_2948#meddoc

学業と遊びに長けているのだろうか。こうした背景として、UWOにおける裕福な学生の割合が多いことと女子学生の比率が高いことが考えられると思う。お金と女性が多いと遊びに耽るのは、どこの世界でも共通なのであろう。それから敢えて挙げるとすれば、退屈な田舎町ロンドンには遊ぶ場所が少ないので、キャンパス遊びに没頭せざるをえないのかもしれない。僕もビクトリアに居た頃に寮生活を経験したことがあるので、その楽しさはなんとなくは分かるのだけど。

 Iveyの9月は、そんなUWOの学生を横目に少し違った意味で忙しくなる。就職活動が始業の慌ただしさの最中に始まるからである。通常通りの授業をこなしながら、面接や履歴書の準備をしなければならない。毎日のように企業がやってきて、授業の合間にインフォメーションセッションが開催される。そして、その翌日には企業へカバーレターとレジュメを提出する。そんなことの繰り返しが延々と1ヶ月も2ヶ月も続くのである。授業と平行して職探しをするというのは、なんとも大変なことではあるのだが、ビジネススクール=就職予備校なので、当然といえば当然であろうか。という訳で、この時期になると校内にはスーツ姿の学生を多く見かけるようになる。

 僕は、ビジネススクールで勉強する目的というのは大まかに以下の3点に集約されるのではないかと思う。
  
①キャリアチェンジ
②キャリアアップ
③人生への付加価値

①は、例えば、製造業に勤めていたり教師をしていた人がコンサルティング会社、外資系企業、大企業等、異分野への転職を目指すこと。

②については、コンサルティング会社や投資銀行で出世するためにMBAを取得する学生が該当する。企業派遣の学生もこの部類であろうか。

③については、海外経験や新しいことを学ぶ時間である。社会人を経験してから、2年間の学生生活を過ごすと、従来の考え方や価値観を変えるには十分過ぎる時間となる。

 大部分の学生は①に該当するのだが、最終的には厳しい現実に直面することになる。投資銀行やコンサルティング会社は、給与が高く、仕事内容への憧れから、学生にとって人気の職種である。競争が厳しい割りには、採用の絶対数が少ないので、結果的に狭き門となってしまう。多くの学生が卒業後にこうした職種への就職を夢見てビジネススクールへ入学するのだ、年齢の制約も加わって、中々過去の職歴を変えることは難しい。その為、多くの学生は過去の職歴の幅を広げる職種へのの就職に帰結する。

 しかし、一部の学生は、卒業後戦略コンサルや投資銀行へと就職し、キャリアチェンジを成し遂げる。MBAは弁護士や公認会計士のような国家資格ではないので、卒業後の仕事の保証は無いし、これが出来るというわけでもない。忍耐力と金銭面での問題がクリアーされれば誰にでも取得できる可能性があるのだ。

 それでも、MBAを目指す学生が後を絶たないのは、キャリアや人生への付加が絶対数に見られるからだと思う。実際、勉強以外にも思考方法や人生について考えさせられるいい時間にはなると僕は思う。

 次回はIveyのメリットについて書いてみようかと思う。

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