とある11月の週末、ボストンに行ってきた。ロンドンの氷点下とは打って変わって、穏やかな気候だった。海沿いの景色も綺麗だし、シーフードは美味しいし、ロンドンとの差を改めて感じてしまった。
ボストンでは、毎年11月になると、ボストンキャリフォーラム(BCF)という留学生向けのキャリアイベントが開かれる。BCFには、毎年多くの企業が学生を採用する為にわざわざ日本からやってくる。今年は過去最多の175社が参加したそうで、留学生の間では毎年恒例のかなり有名なイベントとなのだ。僕も一留学生として、参加した訳だが、日本企業の積極的な採用環境がなんとなく伝わってきた。団塊世代の退職もあるのだろうけど、多分景気が凄くいいのだと思う。
さて、そんなボストン滞在中のある日、僕はいつものようにタクシーを捕まえて最寄の駅からホテルへと向かった。その日はどういう訳か、タクシーが中々捕まらなかった。待つこと15分程でタクシーを捕まえ、ものの5分の距離にあるホテルへと向かうことになった。タクシーへと乗り込み、ドライバーにホテル名を告げたのだが、ドライバーが分からないと言い出した。仕方がないので、プリントアウトされたホテルの名前と住所を見せるのだが、分からないような素振りをするので降りようとすると、彼は突然思い出した言いと始めた。なんとなく不審を抱きはしたのだが(この時点で既にメーターは回っていた。)、まあいいかと思いホテルへ向かうことにした。
高速道路の脇を抜け、暫く走ると大きく二手に道が分かれていた。右側がショッピングモール、左側がそれ以外の道だった。運転手は、ショッピングモールの方へ曲がった。僕はホテルがショッピングモールの側にあるのかと思ったのだが、そこを通り抜けて左折して、先程の分かれ道の少し先に戻ってきた。彼は明らかに遠回りをしていた。僕は呆れてものが言えなかった。
僕を乗せる時に、ホテル知っているのかと聞いたら、“I know I know”等とぬかしていたくせに、わざと遠回りしたこの態度に僕はどうしようかと考えた。そこで、僕はチップを減額することにした。北米ではチップは習慣であり、通常料金の10-15%が支払われる。こうしたサービス業に従事する人達にとってチップは生命線なので、チップ無しでは給料がもの凄く低いと言われている。
タクシーがホテルの前に止まると足早に次の客が乗り込んできた。彼を横目に僕はチップを減額した料金をタクシーの運転手に渡した。運転者は、少し不満そうな顔をして、乗り込んできた男に向かって、
運転者:チップが少ないけちな奴だ。
乗り込んできた客: こいつらにはチップの習慣がないから仕方がないのさ。
僕が言葉を分からないと思って、こういう発言をしたのかどうかは定かではないけれど、遠回りしておいてこんな物言いをするとは、なんて失礼な奴だと思った。ドライバーにチップを少なくした理由を説明しようかと思ったけれど、相手にすること自体がばかばかしくなってきたので辞めた。こういう人間とまともに取り合っても時間と労力の完全な無駄である。
北米には、自分の行為を特に考えもせず、主張のみをする輩がやたらと多い。CRM(Customer Relationship Management)を唄い、顧客満足度の最大化という薄っぺらい議論がビジネススクールで為されているけれで、僕は義理と人情に厚い日本やアジアの文化を最大限にappreciateしたいと感じた瞬間だった。
ボストンでは、毎年11月になると、ボストンキャリフォーラム(BCF)という留学生向けのキャリアイベントが開かれる。BCFには、毎年多くの企業が学生を採用する為にわざわざ日本からやってくる。今年は過去最多の175社が参加したそうで、留学生の間では毎年恒例のかなり有名なイベントとなのだ。僕も一留学生として、参加した訳だが、日本企業の積極的な採用環境がなんとなく伝わってきた。団塊世代の退職もあるのだろうけど、多分景気が凄くいいのだと思う。
さて、そんなボストン滞在中のある日、僕はいつものようにタクシーを捕まえて最寄の駅からホテルへと向かった。その日はどういう訳か、タクシーが中々捕まらなかった。待つこと15分程でタクシーを捕まえ、ものの5分の距離にあるホテルへと向かうことになった。タクシーへと乗り込み、ドライバーにホテル名を告げたのだが、ドライバーが分からないと言い出した。仕方がないので、プリントアウトされたホテルの名前と住所を見せるのだが、分からないような素振りをするので降りようとすると、彼は突然思い出した言いと始めた。なんとなく不審を抱きはしたのだが(この時点で既にメーターは回っていた。)、まあいいかと思いホテルへ向かうことにした。
高速道路の脇を抜け、暫く走ると大きく二手に道が分かれていた。右側がショッピングモール、左側がそれ以外の道だった。運転手は、ショッピングモールの方へ曲がった。僕はホテルがショッピングモールの側にあるのかと思ったのだが、そこを通り抜けて左折して、先程の分かれ道の少し先に戻ってきた。彼は明らかに遠回りをしていた。僕は呆れてものが言えなかった。
僕を乗せる時に、ホテル知っているのかと聞いたら、“I know I know”等とぬかしていたくせに、わざと遠回りしたこの態度に僕はどうしようかと考えた。そこで、僕はチップを減額することにした。北米ではチップは習慣であり、通常料金の10-15%が支払われる。こうしたサービス業に従事する人達にとってチップは生命線なので、チップ無しでは給料がもの凄く低いと言われている。
タクシーがホテルの前に止まると足早に次の客が乗り込んできた。彼を横目に僕はチップを減額した料金をタクシーの運転手に渡した。運転者は、少し不満そうな顔をして、乗り込んできた男に向かって、
運転者:チップが少ないけちな奴だ。
乗り込んできた客: こいつらにはチップの習慣がないから仕方がないのさ。
僕が言葉を分からないと思って、こういう発言をしたのかどうかは定かではないけれど、遠回りしておいてこんな物言いをするとは、なんて失礼な奴だと思った。ドライバーにチップを少なくした理由を説明しようかと思ったけれど、相手にすること自体がばかばかしくなってきたので辞めた。こういう人間とまともに取り合っても時間と労力の完全な無駄である。
北米には、自分の行為を特に考えもせず、主張のみをする輩がやたらと多い。CRM(Customer Relationship Management)を唄い、顧客満足度の最大化という薄っぺらい議論がビジネススクールで為されているけれで、僕は義理と人情に厚い日本やアジアの文化を最大限にappreciateしたいと感じた瞬間だった。