Josephcunlife107の日記

ロンドン(カナダ)生活、IVEY BUSINESS SCHOOLの日常。

モナリザの微笑み

2006年09月30日 | カナダ

 先日、THE GLOBE AND MAIL(カナダのナショナルニュースペーパーの一つ。一日当たりの新聞発行部数は400,000部。)の一面に "Mona Lisa had just given birth, research on masterpiece reveals"という記事が掲載されていた。

 これまで様々な憶測があったモナリザの微笑みは、出産直後の母としての喜びを表現しているそうだ。映画ダヴィンチ・コードの影響もあって大々的に取り上げられているようであった。
 
 記事によるとカナダとフランスの科学者チームは、カナダの赤外線技術や3Dを用いてモナリザの絵に塗られている何層にも渡る絵の具を分析した。するとモナリザの着衣が、当時妊娠中か子供を生んだ直後に着られる服であることが判明した。
 
 記録によれば、モナリザのモデルの女性は、モデルを始めた1500年初期には未だ妊娠していなかったそうだ。それ故、絵画は彼女の3番目の子供の誕生を祝って製作されていたそうである。

 因みにこの微笑みの対象である子供は男の子で、絵画が製作される前に既に生まれていたそうである。ここまで断定しているものの、記事の中にはPerhaps(多分)という言葉が用いられていた。確率は高いもののこれから違った意見が出てくる可能性も否定できないようである。又、一つの謎は解けたものの、ダヴィンチががどのように絵画を描いたのかはまだまだ不明なままだそうだ。

 今回の記事を読んでいてカナダ人の愛国心の強さを垣間見てしまった気がする。というのも、カナダの調査チームの発見やカナダの技術という部分が妙に記事の中で強調されていたように感じた。カナダ人は意外と愛国心の強い人種で、カナダ国旗を車や鞄等、至る所につけていたりする。日本人も良い意味で見習うべきところなのかもしれない。

*関連記事
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060928-96339.html
http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/LAC.20060927.MONALISA27/TPStory/Front

ある夜の出来事 

2006年09月07日 | カナダ

 その日、僕は大学でのミーティングを終えていつものように車のエンジンをかけた。午前0時近くということもあり、キャンパス内はひっそりとしていた。車を走らせると程なくして背後にパトカーが近づいてきた。するとパトカーは、突然赤いランプを点滅させて、車を止めるように指示した。警察官が降りてきた。僕は車のライトが付いていないことを指摘された後で、免許証と保険証を出すように指示された。財布から免許証を出して、ダッシュボードの中の保険証を探した。しかし、探せど保険証が見つからない。どうやら保険証を携帯することを忘れていたようである。そして、そのことを警察官に伝えると、゛君には3つの問題がある〝と即座に返答された。
 
 問題の1つ目は、ライトを付けずに車を走らせていたこと。2つ目は、保険証の非携帯。最後は、ナンバープレートの登録期限が切れていることであった。

 カナダでは、運転時に自動車保険の保険証の携帯が義務付けられている。又、毎年誕生日毎に車両登録を申請し、新しいステッカーを自動車のプレートに張ることも必要なのである。僕は、保険証とナンバープレートの更新のことをすっかり忘れてしまっていた。頭の中でこれはまずいと思った。そんな僕を横目に警察官は、

Police; What are we gonna do for you?

僕: Silent

Police: Shold we give you a big fine, a couple of hundred dollars?

僕: Still silent

Police: well, I will give you a big break, but next time if I find you, I will give you a fine or if someone find you, I do not know.

 ということで、通常であれば何百ドルもの罰金を払わなければならないところを、無罪放免にしてもらうこととなった。この間に、僕の氏素性、何故ステッカーがないのかとか、車をいつ、何処で買ったのか等々いくつか質問をされた。僕は終始とても申し訳なさそうにしていたし、ステッカーや保険のことは知らなかったと答えた。恐らく、僕が嘘をついていない態度と反省している姿勢が今回見逃してもらえた理由かなと思った。

 もしもつかまっていたら、何百ドルもの罰金、保険料の値上げ等最悪のケースが待ち受けていただけに、凄くホッとした。これからは、十分に気をつけようと思う。カナダでは、大学に普通に警察官がいるので、治安面では安心感もあるものの、こういったうっかりしたことが思いがけない結果を招くこととなる可能性があるので、凄く怖いものである。

 久しぶりに緊張した瞬間だったと同時に、契約一辺倒のカナダ社会においてもこういうことがあるのかなと思った。田舎の方が、人は優しいといわれているが、警察官も同様なのかもしれない。