だせなかったLove Letter:62

2013-04-24 | 自作小説:私小説
僕は、あの時と変わらず、
君と自転車に乗っているのだと思う。
でも、助手席に乗っているのは僕。
僕は君の虜。
たぶん、初めて君を見た、あの日から。

君に貰ったマスコット。
どこにあるのだろう。
いろんなものを失くしてしまった。
もうすぐ、50だ。
記憶も失くしかけている。

それでも憶えている。

君の美しい姿。
君が僕に向けた眼差。

あの頃、助手席に乗ってた君。
あの頃、僕には、些細なことだった。
本当は掛け替えのないものだった。

自転車は、この先、どこへ向かうのだろう。



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