等身大のジョンと僕

日常をのらりくらりと綴ります。
“The 四角形ズ”のVo&Gtのブログ。

2011年度 私的洋楽ベストアルバム 第3位

2011-12-26 03:54:53 | 音楽



3位. Noel Gallagher's High Flying Birds 「Noel Gallagher's High Flying Birds」


 ノエル・ギャラガーの1stソロアルバムでございます。
オアシスが解散して、およそ2年。初めてオアシスを見に行った公演が最後になるとは思っていなかったですし、そうなって欲しくないと願っています。

 
 さて、このやたら長いアーティスト名(アルバムを同じ名前!)で初のソロアルバムを出した兄貴。バックのバンドにはミュージシャン仲間を誘っていますが、レコーデングは基本的に一人でおこなった模様。音はシンプルだったり、ストリングスやホーンセクションが入っていたり、あえて打ち込みのようなリズムを取り入れてみたりと、色々な試みがあるように思えます。そういったところは、オアシスのときよりも自由になったのかもしれません。しかしメロディが始まれば、良いのか悪いのか「お、ノエル(オアシス)だな」という感じです。アルバムを聴き進めて行くと、“リアムが歌い出すかも”という錯覚にとらわれます。やはり、そういった物悲しさも感じてしまいますね。

 このアルバムを聴いて、僕はオアシスの『Dig Out Your Soul』を思い出しました。結果的に最後のアルバムとなってしまった『Dig...』は、とてもサイケデリックなものです。今回のソロアルバムはそれほどサイケではないのですが、どこかそういった雰囲気を感じられます。これまた適切な表現ではないかもしれませんが、「オアシスの新作」になるはずだったのかなぁ、という。例えば、「Aka... What A Life!」と「Falling Down(オアシス時代の曲)」なんかは、続きなのかと思うぐらい近い存在だと思います。「Stop The Clocks」という曲も、僕たちファンのなかではとても有名な曲ですね。オアシス時代に何度となくバージョンを変えてレコーディングしていたものの、結局アルバムには収録されずにいました。そのかわりなのか、初のベストアルバムに『Stop The Clocks』と名付け発売していましたね。そんな、オアシスにとても縁のある曲もちゃっかり入ってます(笑)

 ただ、“オアシス”というある種の呪縛を抜け出している曲もあります。「The Death Of You And Me」は、本当に新境地ではないでしょうか。勿論、声やメロディを聴けば安定した兄貴テイストなんですが、やはりあのバンドでは出来なかったジャンルだと思います。この曲こそが、ノエルが表現したかった“Noel Gallagher's High Flying Birds”という楽団の音なんだろうなという気がします。ノエルの中での『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』と言いますか。コンセプトを持ちながらも自由で、こじんまりしてると思いきや壮大だったりする。弟リアムの(というかノエル以外の)“Beady Eye”はバリバリのロックでトゲトゲしかったりするけど、このアルバムはロック調でもサイケでもどこか優しいです。怪物のようなロックバンドを離れて少し休暇をとった男の復帰作は、色々な要素が詰まった素晴らしい作品です。次回はどんな形態でアルバムを出すのか分かりませんが、いまからとても楽しみです。日本公演に行ける人、本当に羨ましい!!


Noel Gallagher's High Flying Birds / If I Had A Gun...


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