等身大のジョンと僕

日常をのらりくらりと綴ります。
“The 四角形ズ”のVo&Gtのブログ。

2011.12.31

2011-12-31 08:16:09 | 御都合主義理論
※2011.12.31 朝日



おはようございます。


いよいよ2011年の最後の日になってしまいました。


みなさんの一年はどうだったでしょうか?


僕には震災があまりにも強烈で、その印象が大きいです。


まもなく来る、2012年。


どんな年になるのでしょうか。


マイペースながらこのブログも更新していくので、どうぞ来年もよろしくお願いします。


さきほど新曲をつくったので、よろしければ聴いてください(こちらから)。


それでは皆様、よいお年を!!

2011年度 私的洋楽ベストアルバム 番外編

2011-12-28 05:15:53 | 音楽



はい、どうも。

先日、独断と偏見で発表した私的洋楽ベストアルバム。

順位をつけましたが、あまり関係ありません。

どれも素晴らしいので聴いてみてください。

さて、そのランキングに入らなかったのですが、紹介したいアルバムが1つ。







番外編. Wanda Jackson 「The Party Ain't Over」


 今年74歳になるロカビリー界の女王“ワンダ・ジャクソン”を、ジャック・ホワイトがプロデュースして作ったニューアルバム、「The Party Ain't Over」でございます。

 2011年、ジャック関連のニュースは非常に暗いものが多かったですね。1番は、「The White Stripesの解散」でしょう。『今年中にスタジオに入って、新作を作る』と語っていただけにとてもショックなニュースでした。続いて、奥さんであるカレン・エルソンと離婚。もともと、ストライプスの「Blue Orchid」という曲のPVで共演したことにより交際し、結婚して子どももいます。とても仲がいいように見えていたので驚きました(奥さんのアルバムをプロデュースしてた)。しかし、最近のライブのステージ裏で一緒にいるところが目撃されているので、円満に離婚したんですかね(離婚記念のパーティーもした)。そういった悲しみ?のなかで、“The Raconteurs”の活動再開という、嬉しい話もありました。

 さて、このアルバム。音楽のためなら睡眠時間でさえ削ってしまうジャックが、エルヴィス・プレスリーに勧められてロカビリーに転向したといわれる(元々はカントリー・シンガー)ワンダ・ジャクソンをプロデュースしたわけです。恥ずかしながら僕はこの作品でワンダを知りましたが、経歴から見てもロカビリー界の重鎮であることは間違いないです。ロックンロールをレコーディングした初めての女性、とも言われています。レコーディングには、“リトルジャック”ことジャック・ローレンス(The Greenhornes/The Dead Weather/The Raconteurs)、パトリック・キーラー(The Greenhornes/The Raconteurs)など、いつもの面子が勢揃い。この最強メンバーで挑むのは、ロカビリーやロックンロール、はたまたR&Bなどの名曲たち。つまりは、カバーアルバムなんです。エルヴィスをはじめ、リトル・リチャード、ボブ・ディラン、今年惜しくも亡くなってしまったエイミー・ワインハウスなど、世代を超えたアーティストの名曲揃い。なんと豪華なアルバムなんだ、ということは伝わったかと思います(笑)

 1曲目、「Shakin' All Over」(Johnny Kidd & The Pirates)は原曲以上にエッジがあり、ものすごいインパクト。ギターはもちろんのこと、ドラム、鍵盤、ホーンセクション、どれをとってもやはりジャック節が効いています。ほとんどの楽器をプレイできる彼だからこそ出来る技なんでしょうけど、見事なまでに圧倒されました。ライブ映像を見ていただければ分かるんですが、とにかくジャックが子どものようにステージ上で飛び跳ねてます。それを孫を見るような眼差しで見るワンダおばぁちゃん。非常に微笑ましい。ですがワンダの太い歌声はまだまだ健在で、女王たる由縁を感じさせます。74歳で現役のロカビリー・シンガー、本当に素晴らしく歌い上げてます。ロック音楽の創世記に活躍した人たちが少なくなっていくなかで、その歴史を振り返るように歌うワンダ・ジャクソン。ロックンロールはいつも人々の身近にあって、決して終わることはない。このアルバムは、ロックンロールから遠ざかってしまっている今の世の中へ、「おい、忘れるなよ!」と警鐘を鳴らしているのかもしれません。“古き良き時代”の音楽を現代風にアレンジして歌い、現代の音楽を“古き良き時代”から支えてきたシンガーが歌う。是非、この凄みを味わっていただきたいです。


Wanda Jackson / Thunder On The Mountain (Bob Dylan)

2011年度 私的洋楽ベストアルバム 第1位

2011-12-26 23:16:05 | 音楽



1位. Tedeschi Trucks Band 「Revelator」


 今年の洋楽部門1位は、“Tedeschi Trucks Band(テデスキ・トラックス・バンド)”の『Revelator』です。現代の世界3代ギタリストの一人、“デレク・トラックス”と、その奥さんである“スーザン・テデスキ”のバンドです。

 ジョン・メイヤージョン・フルシアンテ、そしてデレク・トラックス。ブルースに強い影響を受けて9歳よりギターを始めたデレク。その名前も、ご両親が、“デレク&ザ・ドミノス”からとったのだとか。近年では、彼の憧れであるデュアン・オールマンが所属していたバンド、“オールマン・ブラザーズ・バンド”に加入していて、エリック・クラプトンのバックで演奏したりもしています。姉さん女房であるスーザンもブルースシンガーであり、ソロアルバムも幾つか発表しています。旦那は間違いなくギターが上手いのですが、スーザンも上手い。 そんな最強ブルース夫婦と愉快な仲間達が作り上げた、このファーストアルバム。

 上記のジャケットに写っていますが、総勢11名のバンド。ホーンセクション&リズム隊(ダブルドラム!)で、夫婦以外のパートもめちゃくちゃ演奏が上手いです。曲は、ブルース、ロックをはじめファンクなど、二人のルーツミュージックを基盤としています。ですが、スッと聴くことができるほどメロディがポップなので、ブルースやファンクなどのジャンルを日頃聴かない方でもすんなりといけると思います。1曲目「Come See About Me」の高揚感と爽快感。コテコテではなく、すごく風通しのよい音楽です。しかし、もちろんギターソロになればデレクの本気がでてきて、鬼のようなスライドギターが響きわたります。6曲目「Until You Remenber」のソロでは、おもわず涙がこぼれそうでした(笑) この人の音は生き物で、本当に隙がないんです。かと思えば、スーザンのボーカルもとてもソウルフルで、負けてません。むしろ勝ってたりするのがすごい。

 「Revelator」は《啓示者/預言者》という意味があるそうです。これがどういう経緯でつけられたのか分からないのですが、ギターロックなどが衰退していっていると言われる現在。自分たちが愛するルーツミュージックを風化させないためにも自らが啓示者となって提示しよう、というコンセプトがあるのかなと思いました。生粋のブルースプレイヤーたちが、そういう音楽を自分たちの解釈に変換して詰め込んでいるところが本当に素敵です。生々しい楽器の演奏と声に心底圧倒されました。来年2月には日本ツアーが決定しています。是非、そちらも行ってみてください。


Tedeschi Trucks Band / Learn How To Love


2011年度 私的洋楽ベストアルバム 第2位

2011-12-26 05:28:24 | 音楽



2位. Wilco 「The Whole Love」


 続いてはアメリカ出身のバンド“Wilco(ウィルコ)”のニューアルバム、『The Whole Love』でございます。まず、僕は今年このバンドを聴き始めました、恥ずかしながら(笑)

 今や大御所といいますか、かなりアメリカでは名の知れたバンドであり日本のミュージシャンにも数多くファンがいるようです。僕がこのバンドを知った経緯は、日頃よく聴いている“GRAPEVINE”というバンドのメンバー全員がファンだと言うことを聞いたことにはじまります。ま、そんな出会い話はどうでもいいのですが、1曲目「Art Of Almost」からの衝撃。オルタナティブ・カントリーというジャンルを基本にもつバンドなのですが、流れ出したのはタイトなドラムと電子音。「レディオヘッドか?」と思わすほどの個性的なワールド。しかしボーカルのジェフが歌い出した瞬間、そのような考えは一切消え去って、あっという間にこのバンドの世界にのまれていきました。

 2004年からバンドにギターとして加入した、“ネルス・クライン”という男。この人がまた凄まじい。もともとジャズやフリー・インプロヴィゼーションの畑のギタリストなんですが、ものすごく変態なフレーズや音を出します。しかし、それがこのバンドではとても上手く驚くほどマッチしているのです。これが物凄く衝撃的で、この度3位にしました(勝手に)。もちろんそれだけではなく、曲がどれも素晴らしい。ポップ、ロック、カントリー、ポストロック、様々な要素が1曲に凝縮されていたり、なんのフェイクもない直球を投げてきたり。そのため、何度聴いても飽きることがないんですね。ドラム、ベース、鍵盤、ギター、その他様々な楽器、そしてボーカル(メロディ)。そのどれもが気持ちよく混ざり合っていて、とても心地よい。言葉では表し辛いのですが、どのパートも良い意味で主張しあっているのに纏まっている。逆にどれか1つでもなくなってしまったら、成立してないでしょうね。

 “スルメアルバム”ってよく聞きませんか? 「聴けば聴くほど味が出るアルバム」ということなんですが。このアルバムは1度聴いただけで、わりと虜になってしまうと思います。しかしながら、聴くほど新たな発見が出てくるスルメでもあるのです。肉感的な約60分の音楽、とは言え全て聴き終わると爽快感があります。ヒトにとって水は重要であるのに、あまり意識して飲むことはない。まるで水のようにそこにあって、自然と身体に馴染んでくるアルバムだと思います。現在のウィルコがありのままパッケージされていて、他のアルバムを知らなくてもこれを入り口として入っていけると思います。音楽ってこうあるべきだなと教えてもらい、久しぶりに色々な衝撃を受けたアルバムでした。いやぁ、音楽って本当に素晴らしい。


Wilco / Whole Love