我々のシカトロのスタイルがハンティング(狩)に近づいてます。ただ闇雲に仕掛けを引っ張るのではなく、まず広く魚群の位置を探り、見つけ、そこに集団でアプローチして大物を狩って行きます。
魚は海の中にいるので、その姿を見ることは出来ません。我々は自分の持ちうる五感をフル出動させ、それを敏感にし、研ぎ澄ませた状態で漕ぎ続けます。海のどんな小さな変化も見逃しません。自分のセンサーが効く範囲は広ければ広いほど有利です。このセンサー範囲ですが、個人差が大きいようです。最初に使う感覚は視覚。鳥山の発見が重要。鳥山なんて誰でも見つけられると思われるかもしれませんが、鳥山発見が早い人と遅い人、遠くのものを見つけられる人、近づかないと気がつかない人、それぞれです。人の目で、羽を広げた時の大きさが40cm程度のカモメを視認できるのは、目のいい人で1kmが限界でしょう。つまり前後左右2kmの範囲がカバーできます。ところが4km先の鳥山を見付け出す人が稀にいます。理屈では説明できないのですが、直感や野生の力、DNAの織り込まれているなどと言われていますが、理由は分かりません。我々のグループでもそういった能力のある人が数名いて、船団を組んだ時、猟犬の役割を果たします。見えない獲物を見つけ、狩り立てるのです。釣果の良し悪しはこの辺りで差が出ます。
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