アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Without a Trace 5-5 "The Damage Done"

2006年12月05日 | TV: Without a Trace
【アメリカ合衆国での初回放送日 = 2006年10月22日】※ギャングのボスの妾と息子が行方不明になる。

サディック・マークはNY地域にいくつかあるギャング団のボスで、数ヶ月前にジョーダノ一家が失踪したのもサディックが寄越した高利貸しの取立屋から逃れるためだった。サディックは同事件でFBIのジャック・マローン捜査官に脅され、渋々と手を引いていた。だが、ジャックとサディックの間には大きなシコリが残っていた。

非情なサディックも息子のペトロスは目に入れても痛くないほど可愛がっている。ペトロスは妾のジュリアとの間に出来た子どもだった。正妻は自分には子どもができないこともあり、ペトロスを自分の子のように可愛がっており、今ではジュリアとも仲良くやっているのだという。

そんなある夜、サディックが仕事に出た後、ジュリアとペトロスが失踪してしまう。近所の住人の証言によると、どうやら、ジュリアたちは覆面男に無理矢理、車に押し込まれたらしい。家の中にも争いの形跡がある。ただし、家はNYPDのギャング担当課の刑事らに占拠されて、FBI捜査官は入れさせてもらえない。

実はNYPDはここしばらく、サディックのギャング団や取引仲間らを一斉検挙するため、潜入捜査を行っていた。NYPDの刑事たちは「今、FBIに首を突っ込まれたら、これまでの努力が台無しになってしまう」という態度を取り、非協力的だ。

ジャックはサディックを決して快く思っていないし、それを隠すつもりもない。だが、ジャックの仕事はあくまでも失踪者を見つけることであり、サディックに対する個人的感情とは全く関係ないのだ。たとえ、NYPDの捜査を妨げるようなことになったとしても、ジュリアとペトロスを…できれば無傷で見つけるのが最優先事項なのである。

ジャックはサディックを任意同行する。身代金が要求されているわけではないので、営利誘拐ではないだろう。だとすると、サディックに個人的な恨みを持つ者か、その地位を乗っ取ろうとしている者が犯人かもしれない。どちらにしろ、サディックには心当たりがあるはずだ。だが、サディックは「下手なことを言えば、自分が逮捕されることになる」と思ってるらしく、なかなか話そうとしない。

やがて、ジュリアが保護される。彼女は顔等に軽傷を負っていたが、病院には行かずに「家に帰りたい」と主張する。ジュリアは「頭に袋を被せられて、何時間か走ったあと、路上に突き落とされた」と説明する。犯人たち(2人の覆面男)はペトロスだけを連れ去ったのだ。

2人の覆面男のうちの1人はサディックの新米の部下だということがわかったが、彼は死体で発見される。ジュリアたちを誘拐した車の運転席に座ったまま、額を撃たれていたのである。

もう1人(主犯?)は誰なのか?もしかすると、サディックの右腕のフランキーかもしれない…とジャックは疑うが、サディックは「そんなことは有り得ない」と言う。サディックとフランキーは幼馴染で、兄弟のように育って来たのだ。

サディックはジャックには言わなかったが、やはり犯人の心当たりをつけていた。トラヴィス・ホルトという取引相手だ。先日、銃器の密売取引の話がこじれ、サディックはトラヴィスに拳銃を向けた。だが、たまたまペトロスが部屋に入ってきたためにトラヴィスは命拾いしたのだ。ただ、その時、ペトロスが拳銃に興味を示してしまう。

ダニー・テイラー捜査官とヴィヴィアン・ジョンソン捜査官がトラヴィスのアパートに駆けつけると、ちょうどサディックがトラヴィスを鉄パイプでメッタ打ちにしているところだった。

実はトラヴィスはNYPDの潜入捜査官だった。つまり、彼が誘拐犯でないことはわかった。トラヴィスはFBIのおかげで命拾いしたわけだが、潜入捜査も続けられなくなってしまったわけで、FBIはさらにNYPDの怒りを買う。サディックを殺人未遂の現行犯で逮捕したところで、ギャングのネットワークを潰すことはできないのである。

結局、ペトロスは死んでいた。しかし、誘拐犯人に殺されたわけではなく、事故死だった。ジュリアはペトロスが拳銃に興味を示し始めたのに気付き、「これ以上、父親と一緒にしておいてはいけない」と判断し、2人で逃げることにしたのだ。彼女は荷物をまとめ、護身用の拳銃をカバンに入れた。ところが、ちょっと目を離した隙にペトロスはその拳銃を取り出し、自分を撃ってしまったのだった。

「誘拐犯」の覆面男は1人しかおらず、しかも、彼は誘拐犯ではなかった。彼はジュリアとペトロスを迎えに来たのだが、彼が到着した時、ペトロスはすでに死んでいたのだ。そこで、ジュリアは誘拐事件をデッチ上げて、ペトロスをこっそりと埋葬したのだった。


今回、最初にジュリアの家に到着したサマンサ・スペイド捜査官がジャックの真意(「失踪者を見つけるのが最優先」?)を疑ったのか、あるいは「ギャングの家族のことなんて、放っておけば良い」と思ったのか、ヴィヴィアン・ジョンソン捜査官に対して「NYPDに任せておけば良いのに」と、弱気な態度を見せる。これは何かの伏線なのだろうか?


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