JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

迫田さおり選手

2012-09-09 22:15:15 | 選手紹介
・基本情報
背番号14番、175cmのレフト

・スパイク
迫田選手はキレのあるバックアタックが持ち味です。素早くコートの最後方の助走開始地点に入り、スプリンターのスタートのような低い姿勢で滑らかな助走に入り、バネを使った前飛びで空中に上がり、空中移動してネットにかなり近い所から打点を活かして打ちつけます。この教科書的バックアタックを、ファーストテンポで打てます。バックセンターとバックライトがメインですが、セッターに技量があればそれ以外の場所からも打てます。前衛でも、空中移動をして打つ方が打ちやすそうです。そのため、レフトからはロングBセミに切り込んで、切り込んで斜めに飛ぶ分空中移動を長くしていることが多いです。ただ、前衛レフトからは普通のレフトセミやレフトオープンとロングBセミしかないため、下に打ちつける分だけブロックの危険性もあります。ライトからは、助走を長くしてバックライトのような攻撃をすることもあれば、逆に短い助走から真上にジャンプしてブロックの間や上から真下に強打することもあります。ただ、どこから打っても、レシーバーにまっすぐ行くと上げられやすい球質と言えます。

・レシーブ
裏レフトなので全日本ではサーブレシーブをしません。スパイクレシーブは、技術はあまりありませんが、身体能力の高さと気合いで食らいついています。ただ、後衛のラリー中でもバックアタックを打ちたがるので、バックアタックの助走開始地点から遠いところに落ちるボールに対してはあまりレシーブが上手くありません。

・トス
全日本では2段トスを上げません。

・ブロック
ジャンプ力があるので、175cmという身長を感じさせません。ただ、腕が細いため、止められるコースの範囲は狭いです。そのため、迫田選手の場合は、最低限のコースは必ず塞ぎ、後はワンタッチを狙いに行っているようです。空中での体のこなしが上手いため、ブロードに対するブロックは全日本のレフトの中では最も上手いように思います。

・サーブ
コートの後方から狙ったところに斜めに落とします。そのため、崩せるかどうかは狙った場所の的確さによります。2012年からは、延ばして揺らしたり、揺らして前に落とすようなサーブも打てるようになりました。

・JMが選ぶ思い出のシーン
ロンドンの韓国戦の第2セットの6-1の場面、全日本では久しぶりとなるライトからの高い強打で流れを変えてくれました。

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