goo blog サービス終了のお知らせ 

楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

チェンマイで入院

2012-03-04 18:15:20 | タイの暮らし

2月29日の夕方、急遽駆け込んだチェンマイラム病院で、妻は血液検査と胸部のX線撮影を受けました。その結果を見てから入院が必要かどうかを決めるというのです。時間は午後5時になろうとしていました。

妻を診察した内科医は抗がん剤の副作用についての知識は当然もっています。しかし、その医師は、別の○○医師がまだ病院内にいるかどうかを看護師にききました。多分、抗がん剤治療の専門医だと思われます。看護師が「今日はもうお帰りになりました」と答えたので、内科医は少し困ったような表情を見せました。入院が必要かどうかの判断と治療方針を専門医に決めてもらいたかったのかもしれません。

妻は昼間は高熱の割には元気だったのですが、夕方には寒い寒いと言い始め、見るからに青白い顔色に変化していました。車いすから降りて私にもたれかかるようにしてソファーに横になっていると、見るに見かねた看護師がベッドのある狭い部屋に入れてくれました。そして待つこと1時間、検査の結果を持って、先ほどとは違う医師が休んでいる妻の所に駆け込んできました。

その医師は妻に「チュラロンコーン病院の誰が担当医なのか?」と尋ねました。でも妻は答えようがありません。担当してきたのは一人ではなく何人もいるからです。そして医師は抗がん剤の名前をききました。妻が言いよどんだので私が「タキソテール」と日本語風の発音で答えると、医師は私に向かってタイ語で説明をはじめました。白血球数が1100しかないこと、そしてもうひとつの数字が問題だと言いました。それは私には理解できません。はっきりとわかったのは、2~3日は入院が必要。抗生物質と白血球を増加させる薬を投与しなければならないということでした。医師は私の目の前で、大きな英語でAntibiotics(抗生物質)と、もうひとつ見たことのない単語を紙に書きました。それが白血球を増やす薬であることはすぐわかりました。

健康な人間の白血球数は4000~8000くらいでしょうか。妻は2年近く前にはじめて抗がん剤治療をうけたとき、一度だけ一時的に1900まで低下したことがありました。でもそのときは通常の生活を続けることができました。発熱がなかったからです。今度は白血球数はたったの1100です。感染症の危険域に十分すぎるほど入っていました。

私たちは夜6時半ごろ最上階の個室に入りました。1日1000バーツの一番安い病室です。妻がおかゆの夕食を少し口に入れたあと、待ちに待った抗生剤などの点滴が始まりました。そして当然のように私も病室に泊まり込むことになりました。

夜9時半、今度高校生になる娘が妻の妹に付き添われ、カンペンペットから5時間かけてチェンマイのバスターミナルに着きました。私は自分たちのために予約してあったナイトバザール近くのホテルにトゥクトゥクで直行するよう伝え、私も病院からレンタカーを運転してホテルに向かいました。さすがにチェックインは予約した私がいないとできないからです。

ホテルに駆けつけると、2人はすでに到着していてロビーで待っていました。チェックインカウンターで私のパスポートを提示すると、3人いる私たちをしげしげと見つめた受付係りの女性は、同宿する人間のIDカードを提示するよう要求しました。これまで何度も妻と一緒にホテルに泊まりましたが、妻のIDカードを要求されたことは一度もありません。私が一瞬戸惑っていると、妻の妹が自分のIDカードを出してチェックインを終えました。私は食事代として600バーツを娘に渡すと、すぐに病院にとんぼ返りしました。

2年ほど前、妻がバンコク病院で乳がんの手術を受けたとき、実は生まれてはじめて付き添いとして病室に泊まりました。それ以来です。ラム病院もバンコク病院同様に部屋は広く設備も十分ですが、私は狭いソファーで寝ることは大の苦手なのです。29日の夜は、さまざまな思いが頭の中を駆け巡って寝つけないばかりか、夜通し2時間おきに看護婦さんが入れ替わり立ち代わりと入って来ます。そのたびに、横たわっている私の目の前にある蛍光灯がつきます。12時、2時、4時、6時の看護婦さんのチェックを、全部私はドアのノックの音から覚えています。おそらくトータル3時間も眠れなかったような気がします。

 

着々とわが家の建築は進行していきます。全くの素人の自分が設計した家が、ほぼそのまま形になっていくのは嬉しいものです。途中の工程を全部妻と一緒に見たかったのは言うまでもありません。(柱の位置は私の設計図通りですが、屋根は、さすがにプロが構造を決めました。)

ブログランキングに参加しています。大変お手数ですが、クリックしていただくと、ブログ更新の励みになりますので、よろしくお願いします。

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ    タイ・ブログランキング   人気ブログランキングへ  


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。