さっそく昨日買ったバイクでぶらりと出かけてみました。もちろん運転するのは妻で、私は後ろに座って、「真っ直ぐ行け」「左へ曲がれ」「ここで止めろ」と司令塔の役割をするだけです。
歩いて行くには遠すぎる、でも車だと通りすぎてしまう、そんな場所が家の近くに山ほどあります。バイクを手に入れた機会に、妻と2人で自宅から直線距離2キロ以内のご近所を散策してみようと思い立ちました。7月から放射線治療を続けていた妻の病院通いも、めでたく先週終わり、時間もできました。
今朝は、家からチェンマイ市街へ向かう幹線道路から数百メートル西に入った農地を訪問しました。ちょいと若者向けデザインのホンダClick125iは田舎の風景にはあまり溶け込みません。
ずいぶん田舎にやってきたように見えますが、わが家から直線でたった1.2キロの場所です。
タイの農民が大好きな水牛が草を食んでいました。
ここは畑をやっている農家の私有地です。でも妻(後ろ姿)と土地の所有者が立っている場所は政府のものです。
真ん中に見える白い杭から左側9メートルを政府が買い上げ、来年にはここに舗装道路を作るのだそうです。それによって、つい数百メートル先を走っている幹線道路とここがつながります。
「舗装道路が通ることによって、美しくてのどかな田園風景が破壊されるのではないですか?」と所有者の男性にぶつけてみました。そしたら、それに反論するわけではなく、「道路を作ってもらうのは長年の悲願でしたから」という答えだけが返ってきました。
実は、このあたりの土地はすべて銀行からの借金の抵当に入っているんだそうです。お金を返す当てがなく、土地はもうすぐ銀行のものになってしまうのだと、所有者の男性は淡々と語ってくれました。
ちなみに、この土地は広さが20ライあります。1ライは400タランワー、すなわち1600平米ですから、20×1600=32000平米です。約9600坪です。この土地の値段は、1ライが400万バーツ。一坪に換算すると、8000円余りでしょうか。20ライで8000万円くらいですね。もちろん手も足も出ません。
せっかく見つけたご近所の美しい農地は、銀行から開発業者に転売され、今の2倍以上の値段になって住宅地に代わってしまうことでしょう。自分自身、そのような運命を辿ってきた住宅地に住み始めたので、あまり声高に言うのは憚られますが、自然はもうこれ以上破壊してほしくないなと思います。こういう田園風景は、孫の代まで残してほしいものです。
タイの田舎も、日本が辿ってきたのと同じ運命を辿っているのを再確認させられ、ちょっと悔しい思いにも駆られた今日のご近所探訪でした。
サラピーのお店も良くご存じのようですね。ほかにも美味しいラーメン屋など、お勧めの店がたくさんあります。
一緒にツーリング行く日も
近いかな!