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地球人観察記

人類誕生から百万年も戦争を繰り返し、自分の惑星を破壊したりと、宇宙の常識では計り知れない知的生命体の地球人を観察します

イタリア軍撤退

2005年07月10日 08時55分11秒 | ヨーロッパ-関係
ロンドンの同時爆破テロを起こした、
アル・カーイダのヨーロッパ支部が、
「次の標的はイタリアとデンマークだぞ!」
と脅しの声明を出していました。
今回はまだ指名のない国でも、
イラクへ軍を派遣している国は、みんな慌てて警備の強化をしています。

指名があった当事者のイタリアは、
「べつに今回のロンドン同時多発テロとか、
次回の指名にされたからってビビった訳じゃないんだけれど、
うちは約3000人いるイラク駐留のイタリア軍のうち、
約300人を9月に撤退させるよ。
そして徐々に段階的に撤退していくよ」
とサミットが開かれていたグレンイーグルズでの8日の記者会見で、
ベルルスコーニ首相が表明しました。

たかが10分の1の撤退ですが、
悪いタイミングに声明をだしましたね。
テロの実行犯グループは大喜びをしていると思います。
「これで今回、人間爆弾になった同志も、
アラーの神に褒められるだろう」ってね。
今回のテロの目的が、
イラク駐留の外国軍を撤退させることだったのですから、
たとえそれが300人でも目に見える成果といえます。
でもテロ組織の幹部に、
「この小さな成功で喜んでいてはいけない。
さらなる大きな喜びを皆で分ち合うため、
テロ活動を拡大し人間爆弾を続けていくのだ!」
なんてはっぱを掛けられているかもしれませんね。
さらにテロ組織の参謀たちも、
「今回の成功は、具体的に『次はオマエだぞ!』って言ったからじゃないかなぁ」
そんな分析も怠らないのではないでしょうか。

ベルルスコーニ首相は、
「これはすでに今年の3月に表明したことで、
もうイラクは自分で安全確保をしなければならない時期に来ているんだから、
うちの軍はイラクの状況を見ながら、
段階的に削減していくって言っていたもん」
と弁解しています。
「それにこの撤退については、
何度もアメリカのブッシュ大統領や、
イギリスのブレア首相と話し合ってきたんだからね!」
だそうで、やはりテロの翌日だからとか、
次回の指名に自分の名があったからということではないらしいです。

実際にイタリア軍は、
アメリカ軍、イギリス軍、韓国軍に続く、
4番目に多くの派兵数を出している国です。
でもJJは、勢いで多くの兵を送り込むところや、
「えっ、なんでいま撤退声明を出すの?」
っていうタイミングなどから、
前の大戦での『三国同盟』のイタリア軍を思い出しちゃいました。
そんなこと思い浮かべちゃダメですよねぇ。

でもいくらベルルスコーニ首相が、
「テロには関係ない!テロに屈したのではない!」
と格好良く発言しても、イギリスの制度改革相が、
「イタリアは自国へのテロ攻撃を防ぐため、
イラクに送った人材を用いて、自分の家を守ることを考え始めなければいけない」
なんて本音を同じ日の声明として発表しちゃいました。
イタリアでは政権内にも同様の理由で、
イラク撤退を希望する声が出ているそうです。
「な~んだ、やっぱりヒビってんじゃん」
と思ってしまうJJは、愚か者でしょうか。
(べつに愚か者でもイイけれど)

一方もう一つの指名された国デンマークは、
コペンハーゲン市内の鉄道・地下鉄駅などを重点的に、
多数の警官を配備するなど警備強化はしましたが、
イラク駐留軍約530人の撤退は考えにないそうです。

ロンドンのテロ-卑怯者の聖戦

2005年07月08日 06時59分55秒 | ヨーロッパ-関係
日本では一年に一度の恋人の夜、七夕に、
6日に2012年のオリンピック誘致に成功して、
喜びに沸いていたロンドンが、
一転して惨事の場と化してしました。

日本時間にして午後4時50分(現地時間は午前8時50分)ごろ、
ロンドン中心部の地下鉄駅やバスで同時多発テロが起きました。
JJはイラクで起こるテロ(軍事攻撃)は、
戦術の一つだと思いますが、
戦争には無関係な平和の最中の一般人を狙ったテロは、
卑怯者の仕業だと思います。

スコットランドのグレンイーグルズで緊急記者会見をしたブレア首相は、
「これがテロであることは明白だ!
昨日から始まったG8サミット(主要国首脳会議)に合わせてやったんだ!」
と述べました。
「すぐ(2時間以内)にロンドンに戻って、
関係者から事情聞いたうえで、夜またサミット会場に戻る」
と首相として取るべき対処も、しっかり発言しています。

一方でインターネットを使って、
アルカイダのヨーロッパ支部が、
「イラクとアフガニスタンから、
イギリスがなかなか手を引かないからだ!」
とその仕業を、声明発表で肯定しています。

犯行グループは、人の国で戦争を起こしておいて、
自国ではぬくぬくと平和を貪っている敵国人、
と考えているのかもしれませんが、
戦意を持っていない一般人を相手に奇襲するのは、
反対で絶対に同意できません。
「平和」そのものが存在しなくなります。

同時多発テロはロンドン中心部の、
リバプール・ストリート駅から始まって、
オルドゲート・イースト駅、
エッジウェア・ロード駅、
ラッセル・スクエア駅、
キングスクロス駅、
モーゲート駅の7ケ所で、ほぼ同時に爆発がおこりました。

テロは地下鉄の電車自体に仕掛けられた爆発だけではありません。
ラッセル・スクエア駅では、近くのタビストック・スクエアを走っていた2階建てバスの、
2階部分で爆発が起きています。

イギリスの午前8時50分は日本の通勤時間と同じですから、
一般のイギリス人が多数犠牲となりました。
これを下書きしている7日の夜9時現在によると、
約20人が死亡して190人以上が負傷していると、
報道されています。
ロンドンの地下鉄とバスは全域で運行を停止しました。

この突然の惨事に各駅には、
各被害場所へ救助隊と警察官が急行するとともに、
ロンドン市中心部には陸軍も出動しているそうです。

サミット参加国の首脳たちは、
今日の午前中にでも、テロへの遺憾の表明をする予定です。

タイトルのように平和な人々を狙ったテロは、
「卑怯者の聖戦」だと思います。
平和に生活している普通の一般人を、
並べて処刑するようなやり方には、
どうひいき目に見ても賛同できませんね。