保護主義的な主張を続けるアメリカのトランプ大統領の就任後初めてとなる、G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が、日本時間の18日未明にドイツで開幕しました。
G20は、ドイツ南西部のバーデンバーデンで日本時間の18日午前0時すぎに開幕し、初日は、およそ3時間にわたって、世界経済の現状などをテーマに意見を交わしました。
会議の詳しい内容はまだ明らかになっていませんが、今回は、トランプ政権の発足後初めて開かれる会議で、保護主義的な主張を続けるアメリカと各国が、自由貿易の推進といったこれまでの合意事項を維持できるかが焦点です。
会議に先立って麻生副総理兼財務大臣は、アメリカのムニューシン財務長官と初めて会談し、「自由貿易は経済の繁栄に大いに寄与しており保護主義には対抗していく必要がある」という考えを直接伝えました。
また、麻生副総理兼財務大臣とムニューシン財務長官は、為替相場の安定に向けたこれまでのG20などの合意を維持することが重要だという認識で一致し、為替相場の過度な変動は経済に悪影響を与えるという認識や、輸出を有利にするため意図的に通貨を安く誘導しないという合意を確認しました。
G20は、日本時間の18日夕方から2日目の討議に入り、18日夜遅く、声明を発表する予定ですが、各国がこれまでどおり「あらゆる保護主義に対抗する」ことで合意し、声明に盛り込むことができるかが注目されます。