負の教育論

社会に出て、どの程度の知識がいるか。
一般的には、中学校レベルで十分なのは、実世界に出ればわかることです。
中卒でも十分通用しますし、芸能人は高卒が多いですが実質は高校の学力が全くない人がほとんどでしょう。

冗長系を取れば、大学教養程度の知識があったほうが良いとは思います。
いつ使うかわからないけど、何か調べていく時に時間がかからない。
でも、大学全入という時代になりましたが、このレベルに達する人は一握りでしょう。

学歴として中卒でも大卒でも、ほぼ学力知識は変わりないのが現状です。
それならば、早く社会に出たほうが，若いときに経験を積めて、むしろ実世界に適した知能を得ることができます。

大多数の人にとって、高校大学の知識と言うものは、実生活にあまり関与しないところなのです。
勉強，中学高校などでの科目は、単にスポーツや音楽、絵画などと同じ特殊分野に過ぎないのですから。

スポーツ選手や音楽家，画家になれるのはほんの一握りの人です。
体育、音楽、図画などがその科目にあたりますが、その他の科目も道を極めて始めてそこで糧を得られるようになります。
すべての科目ができる必要はないのです。

勉強と言う特殊分野があれば、その道で生きる人の最高到達点は，東大法学部から官僚です。
勉強中心の家庭では，この道を目指されるんですね。
この道を目指す幻想は、道を極めずほどほどでも生きていけるという事でしょうか。

そこそこの学歴があれば、サラリーマンとしてなんとか一生暮らせる。
そう思われてきました。
それが、バブル後の不況で崩れ落ちました。

勉強の道はリスクがないはずだったのに、いまやかえってリスクが高い道になった。
スポーツや芸能の道とあまり変わらなく、その道を極めなくてはなりません。
東大以外では、学歴だけで一生生きていくことはできません。
それよりも、自分に眠っている特異な才能を活用していくほうが、リスクが軽減されます。

ところが、教師と言うのは、勉強の道では成功者に入ります。
そこで、自らの成功体験から、勉強重視の教育がはびこるわけです。
でも，先に書きましたが、適性のない人を勉強させても頭が悪くなるだけで、進学校ではこうした人を多く作り上げています。

今、商業高校とか工業高校，農業高校がどんどん消えていっています。
普通高校に変わっていっているのですが、勉強の道ばかり目指しても競争が激しいだけです。
職業教育の場としての高校を、逆にどんどん増やすべきでしょう。