エウアンゲリオン

新約聖書研究は四福音書と使徒言行録が完了しました。
新たに、ショート・メッセージで信仰を育み励ましを具えます。

「永遠の命に至る食べ物のために」(ヨハネ6:27)

2009-02-13 | ヨハネによる福音書
 イエスは、追いかけてきた人々を前にして、その心理を暴きます。おまえたちがここまで追いかけてきたのは何故か。「しるしを見たからではなく、パンを食べて満腹したからだ」(ヨハネ6:26)と指摘するのです。しかもここには、「はっきり言っておく」(ヨハネ6:26)という、例のアーメンフレーズが使われています。
 政治的にありがたい指導者として、パンとサーカスとも言われたローマの求め方にも似た、パンを無尽蔵に注ぎ出すこのリーダーを担ぎ上げようとする人々。それはどこを見ているのでしょうか。明らかです。イエスが求めた、魂の救いのほうではありませんでした。それを見抜いて、イエスは厳しく指摘します。
 イエスは「朽ちる食べ物のためではなく、いつまでもなくならないで、永遠の命に至る食べ物のために働きなさい」(ヨハネ6:27)と言いました。アーメンは、ここに焦点を当てていました。まさに、政治的に求めているのは、パンそのものでした。しかし共観福音書を読んでいるクリスチャン共同体のメンバーは、人がパンだけで生きているのではなく、神の口から出ることばで命を与えられているのだということを、知っています。何のことを言っているのかは、信じる者たちには分かっています。
 しかし、ここでユダヤ人たちにそれが理解できるでしょうか。結局、理解できずに離れて行くことになるのです。
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