エウアンゲリオン

新約聖書研究は四福音書と使徒言行録が完了しました。
新たに、ショート・メッセージで信仰を育み励ましを具えます。

持っていると思うもの

2012-02-19 | ルカによる福音書
 なぜか。「隠れているもので、あらわにならないものはなく、秘められたもので、人に知られず、公にならないものはない」(ルカ8:17)からだといいます。ここはほぼいじっていません。むしろ読みやすく工夫したという程度です。それは続く「だから、どう聞くべきかに注意しなさい。持っている人は更に与えられ、持っていない人は持っていると思うものまでも取り上げられる」(ルカ8:18)で、「持っていると思うもの」と表現を替えているところにもルカの思いが現れています。マルコは「持っていない人は持っているものまで」とありました。これはギリシア的な論理を好む人から見れば非論理的ではないか、ということでしょうか。持っていない人が持っているのは変だ、と。日本語だったら、何も不自然に思わず理解しているところでしょう。「何もありませんがどうぞ……」を日常としている文化では、このくらいは普通のことです。とにかく、ここではたとえのことが語られているのであって、イエスの語るたとえは、ちゃんとあからさまに輝かせているようなものであるし、人はそのように受け止めなければならないのに、それさえも目に入らず耳に入らないような態度であっては、あらゆる宝を失ってしまうことになるのだ、という基本を受け止めておけばよいかと思います。
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