ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

オペレーション・フィナーレ

2020-06-22 | 映画 ア行
1960年。イスラエル諜報特務庁は、ナチス戦犯アドルフ・アイヒマンがアルゼンチンで発見されたとの情報を得る。諜報員のマルキンらは、アイヒマンを捕獲して秘密裏にイスラエルへ連行するべく、アルゼンチンに潜入するが…。

オペレーション・フィナーレ 2018年/アメリカ/クリス・ワイツ




アイヒマンがイスラエルで裁判を受けたことを知っていても、毎回、ギリギリの状況にドキドキしました。
隠れ家から空港へ向かう時も、飛行機が離陸する時も、本当にギリギリで、当時、モサドたちはどれだけの緊張を強いられたことだろうと、本当に命がけだったの作戦だったことが伝わってきました。

逃亡先のアルゼンチンではメルセデスの工場長だったアイヒマン、やはり、メルセデスとナチス残党の繋がりがあったことは忘れずにいたいと思いました。
600万ものユダヤ人虐殺の指示を出し、目の前でその処刑を平然と見ていた人物が、自分の家族の心配をし、死ぬ前に妻に会うことを条件に、イスラエル行き飛行機に乗る承諾の署名をしたりと、どの口が言うんだ?と怒り心頭です。

前に見かけたネットのブログの記事(タイトル「アイヒマンと加計と森友」)に、
アイヒマンの裁判を見た人は、「邪悪で狂暴だから殺したのではない。普通の人間だからこそ、人は人を大量に殺すことがあるのだと。」と思ったと書かれていました。
普通の人間が600万人のユダヤ人虐殺を指示できますか?塹壕に5000人ものユダヤ人を立たせ銃殺する現場を平然と見られますか?子供だけは助けてと哀願していた母親の脳みそが自分のコートに飛んできたからと表情も変えず拭き取れますか?
最悪なのが、アイヒマンが所属していたナチスと政権が同じだという趣旨のことを書いていたのには驚きました。
こういう発想をする人がいると思うと恐ろしいです。
アイヒマンを普通の人間と思える人の方が怖いです。
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