テイカーズ

評価：★★★★☆【４，５点】



これは拾いモノ！！！完成度高い！

B級犯罪映画でも見て、今年の締めにスッキリしましょうか。
な～んてノリで、特に期待もせずに観たのがよかったのか！（笑）
意外にもヒューマン系ドラマ入ってます。
しかも内容が濃い！種をまき過ぎても回収作業も頑張りました。

油断してたらホロリと涙腺緩んじゃうかと思ったほど。

◇

綿密な計画のもと、年に一度だけ大仕事をして確実に大金をせしめ、
普段は優雅なセレブ生活を満喫するゴードンら
５人の銀行強盗グループ“テイカーズ”。
一方、テイカーズを必死に追う刑事ジャックとその相棒エディは、
少ない手がかりから徐々に核心へと迫っていく。
そんな時、テイカーズの前に出所したばかりの
かつての仲間ゴーストが現われ、
かつてない大きな強盗計画を持ちかけるが…。
＜allcinema＞

◇

冒頭からの銀行強盗のシーンからして惹きつけられました。
5人の手際の良さに、意外な脱出方法など
嘗てのチームで行う大仕事を、こんなにも華麗なやり方で
魅せてくれた映画があっただろうか！とまで思わせてしまう。

そして、まったくと言っていいほど痕跡すら残さない手口は
捜査官さえ一流と言わしめてしまうほど。

彼ら、チームのルールは大仕事の後は1年間はなにもしない。
つまり、ほとぼりが冷めるまで期間を置くというのがあった。
その間は、優雅に遊びにふけり、そのセレブっぷりには
ヨダレが出るほどだった（笑）
豪華パーティーに高級車で乗り付け、出席したりして
キミら立食時に、仕事は？って聞かれたらなんて言うの？（爆）
架空の不動産業とか金融業って口なんでしょうね（苦笑）

ま、それは置いておいて、こういうストーリーに
必ず出てくるのが、目の上のタンコブ。
嘗ての仲間のひとりが刑務所から出所してくるのがそれ。
その男から、嘗てない巨額の大仕事の持ちかけが舞い込むんですね～。
当然、彼らは相手にしなかった。ま、普通ですけどね（笑）
ところが、こういう場面でチーム内に迷いが生じるんです。

その男は、拷問の際にもチーム内のだれひとりとして売らなかったと。
これだけ口の堅い男と思わせたことと、前仕事の分け前の受け取りも兼ね
チームはしかたなく仕事に乗ることを決めてしまうのです。

そんなころ、例の銀行強盗犯人を執拗に捜査する刑事コンビが居た。
彼らもまた自分の職務に誇り持っていて、家族の描写なども
入れ込んだりして、感情移入さえ起こしてしまう緻密さなんです。

さて、役者はそろった！
犯罪チームもみんな面構えがよくて、ここから期待値上がりっぱなし！

現金輸送車強奪計画の緻密さはもちろん、前準備から
しっかり見せてくれるので、緊張感が上がりっぱなしだった。
犯行当日のチョットしたミスから生じるアクシデントも
緊張感MAXで、それはそれは凄いのなんのって（笑）

いや～、これは舞台を現代に置き換えただけで内容自体は
ほとんどA級ギャング映画に近いモノを感じたのはワタシだけか？

ただひとつ、小さなことですが、これの撮影カメラって
妙にテレビ的なんですが、それって監督の意図的作戦なのか
そこんところがチョット残念な印象でしたが
作品的には素晴らしかっただけに気になる部分でした。


おまけ）
・ポール・ウォーカーの作品では『ワイルド・スピード』より
　この作品の方が、キャラがよく似合ってる気がしたが、、、＾＾

・犯罪チームの5人全員に見せ場があるってこと自体すごい！
　スタイリッシュな犯行手口にウットリし、パルクールまで出て来て
　物量作戦とは、まさにこういう映画のことを言うんでしょうか（笑）

・マット・デュロンのアウトロー刑事も板に付いてきましたね。
　今回は若い相棒の刑事の方に問題抱えてますけどね。
　自身も、小さな娘とのドライブ中に遭遇した犯人を追ってしまい
　娘の切なさが伝わって来て、こういうところも端折らず演出に入れる監督は
　いったいどこの誰なんだ（って調べろよ、おい）＾＾；
　この、娘とのドライブが後の伏線効果大っていうのが巧い演出だった。
--------------------------------------------------------------
監督：ジョン・ラッセンホップ
脚本：ピーター・アレン/ガブリエル・カソーズ/ジョン・ラッセンホップ/エイヴリー・ダフ/
撮影：マイケル・バレット
音楽：ポール・ハスリンジャー


出演：マット・ディロン/ポール・ウォーカー/イドリス・エルバ/ジェイ・ヘルナンデス/
　　　　マイケル・イーリー/ティップ・“T.I.”・ハリス/ヘイデン・クリステンセン/
　　　　ゾーイ・サルダナ/


『』