窓辺びより

毎日が平凡だなんてとんだ勘違い。カーテンを開けよう。ほら、今日も窓辺びより

(空想) 重いため息の夜には

2009-10-28 19:32:07 | 空想

 台風も過ぎ去って
 ごらん、今夜は星の良く見える空だ
 街角に立って見上げたって
 少しくらいは瞬いてるのが見えるだろう?

 目を凝らして星の数を数えてみる
 一、二、三、四……十個見えたら明日は幸せ
 きっといい事ある
 そう言い聞かせてさっきよりも
 少しだけ元気に歩いてやるといい

 もしそれで明日も結局
 いい事なんて起こらず過ぎたなら
 それは紛れもなく星のせいだから
 あんたは何も気にしなくていい

 未来について
 僕らの頭は限りなく無力だから
 その辺りの事は星に任せておくしかない

 明日を心配する暇があったら
 今夜の夕食のメニューを考える
 何が起こるか分かんない明日のために
 おいしいものをたんと食べて
 さっき数えた星が西へ沈まぬうちに
 今夜はぐっすり眠るといい