窓辺びより

毎日が平凡だなんてとんだ勘違い。カーテンを開けよう。ほら、今日も窓辺びより

4

2010-01-31 01:36:33 | ひとりごと
ここに何かを書く時は
自分の知っている誰かのことがふと浮かんで
この人が読んでくれてると嬉しいなーと思う時があったり
自分の全く知らない誰かが偶然ここに立ち寄り
予想もしなかった新しい交流があると嬉しいなーと思う時があったり

言葉って単純だと思います。

どんなに愛想の悪い表現並べても
刺々しい口調で攻撃しても
抽象的な言い回しでお茶を濁しても

書いたんだもの
あなたに読んで欲しい
要するに、ただそれだけ。

(空想) 僕らの時代

2010-01-30 23:28:55 | 空想

許してあげなよ
その子はあの時代の何たるかを知らない
叱るのは可哀相じゃないか
その子はあの時代の何たるかを知らない

僕らがいのちを削っても手にしたいと思った何かは
今ではがらくた同然にそこらに打ち捨てられている
ご覧、これが時間のなせる業だよ
素晴らしいと言われたものは案外早く錆びていく
いつの時代もね

許してあげなよ
その子はあの時代の何たるかを知らない
それに
僕らの時代はもうじき
葬られなければならない

いたずらでくしゃくしゃにされたフィルムは
いっその事明日の朝可燃ごみへ
目を閉じる時は自分の意思で
誰かに病室で瞼を閉じられるのは嫌だ

誰もが記録を残したがるんだろう
ぼくらのじだいこそいちばんのじだい!
いたずらに本の数だけが増えて行って
本屋は在庫を抱えてまた店じまい

その子はあの時代の何たるかを知らない
明日には叱られた事など忘れて
また遊びに来てお前になつくだろう

そうら満足じゃないか
ふるびた僕らの時代の名残は
案外懐かしくて
こんなにもぬくといじゃないか

 ――後5、60年経ったらこんな事を思う時も来るかも知れない。

3

2010-01-29 20:19:15 | ひとりごと
試験が終わって、文京区の図書館へ新しく利用者カードを作りに行く。
大学の図書館には小説の類はあまり置いていない。特に最近のものはさっぱり。
書類が足りなかったのだけど、窓口の人が親切で発行してもらえた。

図書館の端っこの壁に、A4のプリンタ用紙を数枚繋ぎ合わせて茨木のり子の詩が貼ってあった。「自分の感受性くらい」って、多分国語の教科書や何かで読んだことのある人もいるんじゃないだろうか。

紙には詩の他に何も書いていない。ただ大きなフォントで文字を打ち出しただけ。
壁の向かいの書棚は青少年向けと書いてあった気がする。
「○○になるには?」って、十代に向けた職業案内の本がシリーズで幾つも置いてあった。

… …


帰りに知らない道を適当に歩いて帰ってきた。
犬の散歩中とおぼしき人が向こうから歩いてきて、突然その人が振り返った。
なんだろうと思ったらその人の目線の先に野良猫がいて
しばしその人と犬の方を見た後、車の下へさっと隠れてしまった。
「ふふっ、紐なんかつけてもらっちゃってさ!」
バカにしながら、ちょっぴり羨ましかったりもして。

… …


自分の部屋の窓から高層ビルの航空灯がちかちかするのが見える。
その中のひとつは多分上野公園のそば、池之端にある高層マンションだと思うのだけど、違うかも。
昼間に見ると箒みたいにわしゃわしゃした木の枝の向こうに細長い建物が突っ立ってるのが分かる。

ってことは、春が来たらあの建物は見えなくなるんだな。

ひとりごと2

2010-01-27 19:06:26 | ひとりごと
この季節、八百屋の店先はどれもオレンジ色に染まっている。
住んでる家の近くにみかんの安い店があってよく買いに行く。
ちょっと第一印象の怖いおばさんと、フレンドリーなおじさんが経営していて結構バランスが取れている。ように思う。

大学で栽培植物学という講義があって、作物の栽培方法や品種なんかも学んだりする。
みかんで言うなら興津早生とか、宮川早生とか、そんな品種の栽培が盛んらしい。
興津早生は宮川早生とカラタチの珠心胚実生系統なんだって。
知らなかっただろ?
多分話の分かる人いないと思うけど。

大学の座学で学ぶようなことは皆日常から離れていて実感なんてわかないのが常だ。
電磁気とか原子核がどうだとかSp3混成軌道がどうだとか。
でも今学期は色々、実生活に即した内容の授業が多い。店に売られているりんごやいちごなんかの品種が分かるようになった。ただこのスキルがどこで生きるのかは謎。
大学の敷地の隅っこにあって肩身の狭い思いをしている農学部だけど、ここへ来て良かったと思う。

そんな今日の栽培植物学の試験は
先生が試験の日を間違えていたせいでまさかの中止。
30分遅れて教室にやってきた先生がのたまうには
「み、みんなこの後も残って試験受けます?……あー、無理だよねぇ。レポートにします」
なっ、なんだって(-△-;)

そんなゆるい空気も、うちの学部の売りです。
たぶん。

ひとりごと1

2010-01-26 04:26:23 | ひとりごと
外は風。強く吹いている。
不意に目が覚めて、最近、あまりよい夢を見なくなったように思う。

忙しいから忙しいからって後回しにしてばっかりだと生きているうちにやるべきことの全てが終わらないんじゃなかろうか。

色々書こう、と決めていたのだから、少しでもいいから何かを書いてみる。

平成狸合戦ぽんぽこ、という映画が昔あって、その中で
「森が無くなったからきつねやたぬきが姿を消した、なんて言わないでください」
なんて台詞があった気がする。姿を消したんじゃない、きつねもたぬきも人目を忍んで必死で生きてるんだってそういうことが言いたいらしい。

多分そうなんだろうな。
あの人かわいそうだわってみんなから注目されている人よりも、誰からも目を向けられなくなった人の悲しみの方が大きいんだろうな。

なんとなくそう思う。

外は風。強く吹いている。
今住んでいる駒込の辺りは実は本郷台と呼ばれる台地になっていて風が強いのはそのせい
江戸時代はきっと少しばかり見晴らしも良かったんだろう
駒込にお寺が密集していて、墓地がたくさんあるのもそこに関係してるのだと思う。
ビルや学校の横に小さい墓地があったりして「おお、こんなところにも」って少し驚くけど
街中で眠る彼らには皆ちゃんと、参りに来てくれる誰かがいるだろうか。
ちょっとそんな事を思った。





……なんとなく書き込む「ひとりごと」です。意図なし脈絡なし。
ひとりごとカテゴリの文章はよく意味の分からないまま増殖したりある日突然削除されたりしますよ。ブログにとりついたウィルスみたいなやつです。実に気まぐれです。
眠いね。おやすみ。