2月16日の毎日新聞を読んで、どうしても納得いきませんでしたのでオブジェクション!
京都議定書発効に伴い、14面・15面を割いて特集を組んでいた。
「こうして地球は暖まる」などはカラーで努力している様子が伺えとてもよかった。
問題はこのページではない。
このあと22面を見ると地球温暖化を考えるページとして、電気事業と二酸化炭素削減のページががあった。それらの記事は一見、関連性のあるように見える構成だった(今に始まったことではない)。
読めば二酸化炭素削減には原子力発電が効果的という内容のものが書いてあり、しかもページのトップにはカギかっこつきで「広告」となっている。
電力会社が原子力と温暖化をくっつけて巧みに宣伝しているのだ。
なんでこの記事は、そしてこの国は原子力と温暖化防止を安直に結びつけるのか?
「原子力は二酸化炭素を出さないクリーンな電力です」
これを本当に信じるの?我々「シミン」は?ジョウダンじゃないよー(テリー伊藤風)と私は言いたいわけです。
京都議定書の話と原子力の話をごちゃまぜにするのはまともな議論じゃない。
そういう姑息なまやかしはやめてもらいたい。そもそも原子力は持続可能性という観点から成立する技術ではないし、温暖化防止にも役立たない。
では京都議定書と電力をからめたまともな議論の例とはどんなものか・・・。
購読しているニュースレターで、地球温暖化防止に取り組むTさんがECaSS(イーキャス)という夢の蓄電装置の紹介をしていました。
イーキャスという商品について私は無知なのでなんとも言えないが、「電気を効率よく蓄える」技術がすすめば、そもそも原子力なんていらないのですよ、と言うのが話の趣旨だった(イーキャスに興味のある方はぜひチェックを)。電力について考える上で根本的な部分をついていると思う。
「原子力ないと温暖化がすすむし、電気がなくなるし困りますよー」
といううそっぱちのまやかしを信じて、思考停止になるのは一番怖い。
以前、京都の芦生の森を訪ねた際、豊かな森を切り開いて揚水ダム建設の計画があるとの話を聞き愕然とした。聞けば福井の原発の夜間電力を有効に使うため、水を汲み上げて溜めておくとか。使い勝手の悪い原発のために作られるダムとそのために壊されようとする森(結局計画は中止)の理不尽な話を聞いたときのいやな感じと、今回の新聞記事は似た感覚になった。
まやかしに騙されないために、ちゃんと勉強しないとダメだと、頭の悪い小市民は思うのであります。