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ぶどう膜炎 その2 浦島太郎は原田病だった?

2005-02-11 17:52:36 | ぶどう膜炎
浦島太郎の憂鬱:
 「♪♪むかし、むかし、浦島は、助けた亀に連れられて、竜宮城に来てみれば、絵にも描けない美しさ、・・・・♪♪」といった歌も最近では、とんと歌うこともなくなってきたようです。でも、浦島太郎のお話は、皆さん御存知のことと思います。しかし、考えてみると、かわいそうな話です。せっかく亀を助けて、いいことをしたのに、最後には、ただの箱をもらい、おまけにその中に入っていた煙で、急に老人にさせられてしまうのですから。ところが、このお話の中に、色々な事実がかくされているかもしれないのです。もらった空箱は、実はウミガメに連れていかれた琉球王国のとても貴重な、工芸品の箱だったのかもしれないそうです。そして、急に白髪のおじいさんになったのは、原田病という病気だったのかもしれないのです。この原田病は、日本人の眼科の先生の名前がついているように、日本をはじめとする東洋人に多い病気です。まずは感冒様の症状があり、続いて、ぶどう膜炎という眼内の炎症が生じ、視力が落ちます。そして、耳鳴り、難聴が生じ、聞こえにくくなります。頭痛も起こり、しばらくすると髪の毛やまゆ毛が白髪になり、皮膚も色素がなくなり白い斑状の変化がでてきます。つまり、放置しておくと、白髪のおじいさんができあがってしまうのです。
 もちろん、今では、視力障害が早期に起こりますので、眼科で診断をして、主として眼科で治療することになり、遺伝子レベルでの病気の解析もすすめられています。ただ、頭痛が強く起こると、まずは脳外科や神経内科にいかれることもあるようです。見え方に異常があるときは眼科的検査もうけてみてください。治療も、副腎皮質ステロイド薬を使って、病気の勢いをおさえていきます。
 もし、浦島太郎のお話が、今のことなら、すぐに治療をうけて、おじいさんになることもなく、お土産の箱を高く売って、楽しく暮らせたのかもしれませんね。 

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