ことし4月に、3年ぶりに開場した新生歌舞伎座の五月公演を見てきた。
建設中に幾度かこの建物をみたが、今日のように大勢の客が劇場前に溢れている様子をみると、別の建物のようだ。
さて劇場内は緞帳が本日のお目当て。
上村敦之画伯の鳥を配した緞帳と、龍村平蔵・龍村美術織物による紅葉の緞帳が開幕前にお披露目された。龍村織物は先日に日本橋高島屋でみてきたばかり。
五月大歌舞伎の演目は、
第一部 (一)鶴亀、(二)寺子屋、(三)三人吉三巴白浪
第二部 (一)伽羅先代萩、(二)廓文章吉田屋
第三部 (一)梶原平三誉石切、(二)京鹿子娘二人道成寺
顔見世の意味もあるから俳優が勢揃いであって、演目も短い時間になっている。
第二部をみた。
「先代萩」は伊達藩のお家騒動を題材にした名作だというが、ストーリーはかすかに知っている程度。坂田藤十郎の政岡が重厚な演技をしている。
「廓文章」は仁左衛門が上方の色を濃くだして軽妙な若旦那を演じる。花魁夕霧を演じる玉三郎はやはり美しい。
今回は3階席。3列目のほぼ中央の座席。これで6000円なら何回でも見たいと思った。