オランダに来て、オランダ語をマスターしたいと思い、週1回学校にも行き始めたし、職場もオランダ人に囲まれて仕事をしているという絶好の環境にいる。それなのに、
いまだほんの片言しか話せない(冷汗)。
撃沈。どうしてか分析してみると、まず、勉強時間が足りない、とか、話そうと努めていない、とか、いくらでも自分を責めることができる(苦笑)。しかし、ここでちょっとした言い逃れのような言い訳をすれば・・・
①概してオランダ人はみな英語が話せる。→オランダ語を使う必要がない。
②一方、仕事場の電話応対で、オランダ人のお客様に”Can you speak in English?"といえば、"You cannot speak in Dutch? You are in Holland. You have to speak in Dutch!!"と、オランダ語が話せないことに罵声を浴びる。→憤りを感じながらも、話せないことに自信を失う。
③世界からみればオランダ語はマイナー言語。→オランダを離れればあまり(まったく?)使う必要がない。
このような現実に何度か挫折しかけたが、基本的に途中でやめるのが嫌いな性分なもので、まあゆっくり時間をかければいいや、と気を取り直しているところである。
それでも、オランダ語が日常茶飯事、あちこちで聞いたり見たりできるし、それらが理解出来ればオランダの生活ももっと楽しくなるに違いないのだ。それに、習ったことがその場ですぐ使える今の環境をもっと生かしたい、という気持ちもある。
そこで、今日ご紹介したい、オランダ語を勉強しているかたにオススメの本。もともと、学校の先生に勧められたのだ。アニーM.G.シュミットという作家による、”Jip en Janneke(イップとヤネカ)"という本。1cmほどの厚さで5シリーズある。子供向けの本なので、書いている内容も読みやすい。1話が3ページほどの短編集なので、1日1話、と決めれば飽きずに読めちゃう。Jip(イップ)というおてんばな男の子に、近所に住むJanneke(ヤネカ)という女の子が、おもちゃで遊んではお母さんに怒られる、という、よく子供の頃に読んだな、と思うような内容で、とにかくかわいくてほほえましい。
飽きがこないのは、オランダ人の故・Fiep Westendorpさんが描くこの挿絵。↓
誰もが一度は見たことのある絵ではないだろうか。この影絵のようなシルエットに、はじめは暗いイメージを持っていたが、本を読んでいるうちに、かわいい登場人物たちにすっかり魅了されてしまった。アムステルダムでは、いたるところでJip en Jannekeのポストカードを見受けられるので、最近は思わず目にとまってしまう。
語学の習得方法はさまざまだと思うが、こうした絵本なら読みやすいし、子供たちや母親が実際に使うフレーズなどをそのまま覚えることもできる。Jip en Janneke、これからどんな話が飛び出すか楽しみだな