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飲み屋のオヤジのひとりごと

金沢の居酒屋のオヤジが近江町市場のことや料理。ちょっときずいたことなどを書いていきます

別れ

2006-04-04 15:23:07 | 料理人の雑感
今日の金沢は、花曇といったところでしょうか。
犀川河畔のソメイヨシノが咲いたという記事が載っていました。
4月いよいよ春です

送迎会のシーズンも終わって、ちょっと一息です。
先日も、このたび定年退職を迎える常連さんが、1次会が終わって店に顔を出してくださいました。
毎年の事ながら、常連さんがいなくなるのは寂しいですね。

今年は特に、寂しい別れがありました
中国人の女性のアルバイト(殆ど毎日来ていましたからアルバイトというよりも、従業員・家族に近いものでしょうか)の人との別れでした。
彼女は、中国の短大で日本語を勉強し、日本向けの海産物を扱う商社に入社したそうです。
その後、家族の勧めで北陸大学に留学してきました。
最初の1年は、別科に入学して、日本語を勉強し、その後本科4年間を過ごしました。
うちの店に来たのが、6月ごろだったと思います。
ほぼ、5年間店で働いてくれました。
いままで、何人かの人に働いてもらいましたが、彼女ほどの仕事ぶりは誰もいませんでした。
日本語に関しても、日本人以上に敬語をうまく使っていました。

どんなに疲れていても、どんなに忙しくても弱音を吐かない、店主である自分が弱音を吐いていても頑張ってくれました。

最後の日、うちの奥さんと一緒に泣いていました。

本当に、5年間ありがとう!


珍しい魚3

2006-02-04 15:45:20 | 料理人の雑感

市場の魚屋さんには時々変わったものが置いてあります。
この時期、鴨やスッポンが並んでいます。
今日は、またまたスッポンを仕入れました。
買う気はなかったのですが、ついつい昔の出来事を思い出して。買ってしまいました。

随分昔になりますが、今の店の2階で、割烹を営んでおりました。トサ
ある時でございます。
手の空いた時にでも、と思い発泡スチロールの箱の中にスッポンを入れておいたのでした。
逃げては大変と思い、蓋をして軽く重石を置いたつもりでした。

ある日、仕込みの最中に警察から電話がかかってきました。
「悪いことはしてないのになんで警察から電話が・・・」

「ハイこちら○○ですが」
「今、拾得物としてスッポンを預かっているのですが、お宅のものではありませんか」
「・・・・」
「お宅のスグ横の駐車場で拾われたものなのですが」
「・・・」

「ちょっと待ってください今見てきますから」
ナント!!
発泡スチロールの横に穴が開いているでは・・・

警察に失せ物を取りに行きました。

「いろいろな拾得物がありますが、スッポンは初めてですな・・」

見れば、バケツの中に1匹の丸い物体があるじゃないですか・・
「書類に書くまでも無いでしょう」
「・・・ご迷惑をおかけしました。」

持ってきた発泡スチロールに入れて持ち帰りました。

翌日スッポン鍋を召し上がったお客様_お味は格別だったと思いますが・・・・


料理人の気持ち

2006-01-27 15:44:03 | 料理人の雑感
昨夜、接待のお客様がありました。
3名様で1人は大事な取引先のバイヤー、2人で接待です。
接待のお客様の方で1人かなり好き嫌いの激しい方がいらっしゃいました。
前日に、その会社の方から大事なお客様なので金沢の旬のものを用意してくださいと言う電話がありました。
かぶら寿司・寒鰤・のどぐろ・地物の毛蟹・氷見からのギンポの天婦羅など。
昨日はかなりの冷え込みでしたのでメインにスッポン鍋をご用意しました。

ゲストの方は、きれいの料理を召し上がってくださいました。
有りがたい事です。
接待する側の方は、残念ながら料理を残されました。
特に好き嫌いもある方はノドグロの焼物しか召し上がらなかったそうです。

いつも思うのですが、我々料理人はお客様に喜んでいただけるように、料理を作っています。
いくら接待という別の目的があるにせよ、料理に箸もつけず・・では作り手としては、本当に遣る瀬無い気持ちになります。
もっと楽しく会話をして、楽しく料理を召し上がっていただきたいものです。

帰りに、追加注文された、「豚に角煮がとても美味しかった」と好き嫌いのあるお客様が仰っていたようでした。それが、せめてもの救いですか

電話が・・

2005-12-23 15:26:04 | 料理人の雑感
昨日、北陸地方は大荒れの天気になりました。石川県も随分と降りました。
加賀山中温泉の方では積雪1メートルをこえたそうです。
私も若い頃、山中温泉で仕事をしたことがありますが、金沢へ帰ると雪の少なさにびっくりしたことがあります。
昨日の金沢は積雪42cmと地元紙では報道されています。
朝の9時ごろが最も吹雪いていました、お昼過ぎまではかなり荒れた天候でした。
そんな中、電話が鳴ります。
キャンセルの電話では?』
「もしもし、いっくでございます」
「あのォ今駅にいるのですが、電車が30分遅れになっています。駅員さんの話では、この後不通になるかもしれないとゆうことなので、今日の予約の件キャンセルできませんでしょうか?」
「◯◯というものですが」

『やっぱり』
嫌な予感が当たりました。
「一応材料の方は、仕入れてしまっているのですけどね。」
「キャンセル料が必要なんですか」

こんな場合にキャンセル料を請求するわけには行きません。
「いやそれは結構なのですが・・・」
「電車で富山の方から来る人もいらっしゃるので」
「・・・・」
「・・・」
「かしこまりました。またのご利用をお待ちしております。」

今日はどれだけのキャンセルが出るだろうかと、重い足取りで買出しに行きました。
電話のたびにどきどきの一日でした。
幸いキャンセルはその1件だけですみましたが・・・
きっと多くのお店が泣いていたのではないでしょうか。

仕事が終わって、帰途、夜空にお月様が・・上弦のキレイな月
なんという1日だったのでしょうか・・



キャンセル

2005-12-17 14:59:43 | 料理人の雑感
今日の市場は、土曜日にしては静かでした。
やはりこの天気に観光のお客様は来沢を敬遠なされたのでしょうか。
ウチの店も今日はキャンセルが数件ありました。電話が鳴るたびに「どきっとします」
いつもなら電話がなると、「予約かな」と期待するのですが・・
ほかの店でも予約のキャンセルがかなりあるそうです。
この天気では諦めるしかありません。
市場の入荷状況は順調だったようです。そろそろ皆さん冬の準備が整って、大きな混乱はなくなったようです。
電車・道路状況などの交通網もそれほどの混乱はないようです。

こんな寒い夜はやはり鍋ですね。今日は早めに閉めて帰って鍋でも食べたいですね。