いいの何気の部屋

毎日何かに引かれて行動するが 海岸に打ち寄せられる波のごとく 静かに引いてゆく

親が元気なうちに戸籍謄本を集める(本籍地巡り)

2017-08-23 19:09:59 | 生活
2017年8月23日(晴れ)

先月、親が死んで相続の手続きで戸籍謄本や改製原戸籍謄本、
除籍謄本と出生した時から死亡した時までの謄本を取得しました。

出生から本籍地が1か所の場合は、該当の市区町村役場で簡単に入手
できます。

〇戸籍の謄本等の交付請求手続き
 ・直系尊属または直系卑属でかつ血族であるもの
 ・配偶者
 の場合は、委任状なしに取得できます。

用語解説
※直系尊属(ちょっけいそんぞく)
 自己より上の世代の直系親族。父母、祖父母など。
※直系卑属(ちょっけいひぞく)
 自己より下の世代の直系親族。子、孫、曾孫など。
※直系
 曽祖父母、祖父母、親、子、孫、曽孫という、いわば縦の流れの関係
 を直系という。
※法律上の親族
 6親等内の血族・配偶者・3親等内の姻族
※血族(けつぞく)
 血縁関係にある人のことをいいます。
・生物学的に血縁関係になくても血族となる場合があります。
 養子縁組をしている場合、養子と養親、養子と養親の血族はそれぞれ
 法律上の血族となります。
※姻族(いんぞく)
 一方の配偶者と、他方の配偶者の血族との間の関係のことをいいます。
 例えば,妻と夫の父母などは姻族となります。
 配偶者以外の者同士が姻族関係になるというわけではありません。

相続手続きで謄本を取得して思ったことは、現在の戸籍謄本は変化するが、
以前の戸籍謄本は変化しないので前もって取得しておくことは手間が省け
ることになります。
特に本籍地が複数の市区町村役場に渡る場合は、全ての市区町村役場から
個別に取得しなければならない。
「戸籍謄本/戸籍抄本は、その種類に関わらず、戸籍がある本籍地の役所で
しか取得できません」となっている。
自分で足を運ぶなら大変です。
戸籍に関する証明書の郵送請求を利用すると便利です。
(該当の市区町村役場のホームページの請求要領を参照する)

母の死亡による戸籍謄本に取得は、1つの市役所で全てが入手できたので
簡単でした。(請求者は子)

※手数料
  戸籍全部事項証明(戸籍謄本)手数料 1通450円
  原戸籍謄本  手数料2通1,500円
  除籍謄本  手数料1通750円
 相続手続きの書類として住民票写(除票)も同時に取得する。
  住民票写 手数料1通200円
 合計2,900円

ここからが本題です。

父の生前の戸籍謄本(生まれてから現在まで)を取得してみました。

〇親が元気なうちに戸籍謄本を集めておく理由
 ・親が死んでからだと時間がかかる。
  相続手続きで、複数の役所や金融機関に出向いたりと時間がかかる。
  書類が足りない場合は更に時間がかかる。
 ・ほかに相続人がいると影響大で相続手続きが大きく変化する。
  親の昔の戸籍をたどり認知をして他に子供がいたり、養子縁組をして
  他に子供がいたりする可能性があると手続きが大変。
 ・不動産の名義変更、預貯金の解約払戻しなど書類がいっぱい必要で
  難儀(整理する余裕がないと混乱する)する。
 ・複数の役所や遠方の役所に請求しないといけない場合があり書類の
  取り方や見方が分からない。
 ・戸籍は住所登録の制度(住民票)とは違うので、住所地で作る必要は
  ないため、本籍地は日本国内の土地ならどこであってもよい。引越し
  の度に本籍地を変更していると集めるのに時間がかかる。

〇戸籍謄本の交付請求
平成6年の法改正により現在の戸籍謄本と改製原戸籍謄本の2通は必ず
あります。
更に、編製や転籍の度に新な戸籍謄本が作成されどんどん増えていきま
す。

※編製
 婚姻、離婚、養子縁組、分家等によって身分の変動があった場合
※転籍
 他の市区町村から本籍を移した場合

まず、現在の本籍地の戸籍全部事項証明(戸籍謄本)を取得しました。
戸籍全部事項証明の「従前戸籍」の住所の市区町村役場で以前の戸籍謄
本を取得する。
(合併とか行政区画変更の場合、該当の市区町村役場を調査する)

私の親の場合、6通の戸籍謄本が必要になりました。
・父の実父の分家と婚姻による入籍と転籍による除籍謄本
・父の実父の転籍による全戸の除籍謄本
・父の養子縁組による除籍謄本
・養子縁組による入籍と婚姻による除籍謄本
・婚姻による編製された改製原戸籍
・平成6年の法改正により平成13年にコンピュータ戸籍に編製され
 た戸籍全部事項証明
該当の市区町村役場は4ヵ所でした。

※手数料
  戸籍全部事項証明(戸籍謄本)手数料 1通450円
  原戸籍謄本 手数料1通750円
  除籍謄本  手数料4通3,000円
 合計4,200円

今回の市区町村役場は実家周辺と現住所の近くだったので、全て自分
で出向いて取得しました。

家系図を作成したいので、親の戸籍謄本を取得したいと申し出て申請
しました。
窓口担当の方は、親切に戸籍の内容を解説していただけました。
「この地の前はここなので、そちらの役場に行って取得してください」
と。また、何年何月何日からここに入籍して何年何月何日に何処何処に
転籍しましたと説明していただけた。

更に、最後の役場では結構複雑だったので解析に時間がかかってました。
申請してから、1時間半かけて解説していただけました。
都会の区役所ではあり得ないですね。

担当者は5通の除籍謄本と原戸籍謄本について順番に繋がりを解説して
いくのですが、時々分からなくなったようで、窓口と担当席に何度も戻
り(他の人と相談していたもよう)そして説明を再開するも、また読み
取れなくなると席に戻るの繰り返しでした。

結論は、この地に転籍した日にちが明確に書かれていなくて空白の期間
があるように読み取れたからです。

改製原戸籍を含め以前の戸籍謄本は手書き(縦書き右から左へ)で旧字
や書く人の個性がでている文字で2mm角と小さく読みにくいです。
自宅に帰ってスキャナーで読み取りPDFファイルしてPCで拡大して
説明された内容を確認しながら、納得していました。

今回、母の死亡により相続手続きとして
「戸籍の収集」「預貯金の名義変更」を自力で実施しました。
事前知識はネット検索だけでしたが、素人でも可能な内容です。
3月に退職していて平日に移動して申請していたから短期に出来たこと
もあるので、仕事している方は難しいかもしれません。

また、相続財産の額が基礎控除額に到底届かないので税務申告が必要な
いので問題なしでした。

面倒な場合は、司法書士とか行政書士に依頼する手もありますが、戸籍
の収集として2万~3万程度はかかるようです。

「不動産の名義変更」や「相続税の申告」が必要になる場合は、面倒で
す。
学習してはいるものの、「不動産の評価額」を確定するには、いろいろ
と証明書を取得しないといけないようです。

専門家(司法書士や行政書士や税理士)に依頼することになるでしょう。

亡くなった人の所得の申告と納税を行う「準確定申告」の手続き方法
なるものを発見したので調べてみました。

〇準確定申告
 1年の途中で亡くなった方(被相続人)の所得と納税を相続人が行う
 手続きです。
・準確定申告では、申告が必要である亡くなった方の死亡を知ってから
 4か月以内に相続人が行います。
・準確定申告は、亡くなった人の相続人となる人全員が行う必要がある
 ため、「確定申告付表」を用いて全相続人が連署します。

※準確定申告が必要な人
 ・個人事業(自営業)を行っていた人
 ・給与所得が2,000万円を超えている人
 ・給与から所得税を源泉徴収をしていなかった人
 ・不動産などの資産を売却した人
 ・2カ所以上の会社から、給与をもらっていた人
 ・医療費として高額な支払いをしていて医療費控除が受けられる人
 ・同族会社の役員等で、会社から貸付金利子や賃借料を受取ってい
  た人

年金の源泉徴収票は、死亡届を提出した家族宛に自動的に送付されます。
未支給請求者に「準確定申告用源泉徴収票」が発行されます。

〇所得が公的年金しかなかった場合
 かつ公的年金等による収入が400万以下で、ほかの所得20万円しか
 ない場合、確定申告の必要はありません。

結論、確定申告の必要は無い。
ほっとしました。
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