目標と自己管理によるマネジメントにおいては、「自分はいかなる貢献を行うべきであると考えているか」が明らかにされる。
こうして明らかにされる考えが、上司の期待どおりのものであることはむしろ稀である。
実のところ、目標によるマネジメントの第一の目的は、上司と部下の知覚の仕方の違いを明らかにすることにある。
もちろん彼らの知覚の仕方が違っていても、それが現実である。
実は、こうして同じ事実を違ったように見ていることをたがいに知ること自体が、価値あるコミュニケーションである。
コミュニケーションの受け手たる部下は、目標と自己管理によるマネジメントによって、他の方法ではできない経験をもつ。
その経験から上司を理解する。
すなわち、意思決定の実体、優先順位の問題、なしたいこととなすべきこととの選択、そして意思決定の責任など、上司の抱える問題を理解することができる。
:「プロフェッショナルの条件」より
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