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アンプ遍歴その1  AMPEG VT-22

2008-09-25 17:32:35 | ギターとその近辺
マーシャルを売ってしまったら、過去に使ってきたアンプ達を総括したくなった。思い出にひたる、売ってしまったアンプへの未練。そういうのではなく、アタマの中で一度キリをつけておきたい、そういう気持ち。
アンプ遍歴=音造りのトライの歴史でもある。もしも、ギターを弾く読者の方のなにかの参考になれば、こんな幸いなことはない。
!ご注意 あくまでも俺の主観・過去の記憶・記録に基づくレポートです。
このシリーズ、マニア向けな内容かもしれませんが、時々書こうと思うのでよろしくっす。

では1回目。AMPEG VT-22
これはライブハウスで鳴らす為に買った、最初のアンプ。アンペグと言えば、ストーンズやフェイセズで有名だが、彼らの大型スタックタイプとはちがい、これはコンボタイプ。

仕様 パワー管4本の100w 12インチスピーカーが2発 コントロールは、ボリューム・トレブル・ミドル・ベース・リバーブ、ブライトをコントロールするスイッチ。肝はミドルがパラメトリック・イコライザーになっていること。スイッチで周波数を選び、ミドルのツマミでその音域の強弱をコントロールする。

長所 ストーンズとかフェイセズとかの、あの音がする。というかあの音しか出ない。しかし、絶対にキースやロニーやテイラーの音は出ない。それは音は弾き手が作るものだから。だってキースもロニーもテイラーもそれぞれの音を出してるもんね。かく言う俺も、「ゲット・ヤ~ヤ~の音が出ない!」と、このアンプと格闘したものだ。それで、音は楽器・機材だけでは無いと痛感した。
写真撮るために、このVT22を使って演奏した、THE JOINT(俺が昔在籍したバンド)のビデオ見てるけど、記憶通りのいい音である。
マスターボリュームの無いチューブアンプならではのウォームかつブライトなサウンド。ローもガッツリ出ている。テレキャスターを直もしくはフェイザーだけかまして、ほとんど歪ませないで使っていたが、伸びる、かつコードもきれいに鳴る。手元でボリュームをちょい下げると腰のあるクリーン・トーンが出る。
スゲー気持ちよかった!

難所 1、長所である「あの音しか」出せなかった。もちろん、セッティングでいろいろな音が出るが、気持ちよく鳴るのは「あの音」だった。俺の腕の限界もあったのだろう。
2、音がでかい。 とにかくでかい。俺はPMGというメーカーのアッテネーターを使って、ボリュームを下げていた。アッテネーターを使ったサウンドは、やはりコモッた感じ、痩せた感じ、音が遠い感じになるので使いたくなかった。しかし、アンプがまともな音で鳴る最初のボリュームがすでにでかい音!アッテネーターを使わざるをえなかった。
3、保守パーツが無い。チューブも、スピーカーも、もともとの物は入手困難。よって、修理のたび、違う音のアンプになる。これは、消耗部品の集合体である、ギター・アンプの宿命。
4、重い・・・

2から4は、古いチューブアンプを使ったことのある人の共通の悩みであろう。こういう、悩みをどう解決するかで、アンプの選び方も変わってくるかと。

5、どこで聞くかで、音が変わる。例えばレコーディングなどでは、マイクを立てる位置で音色がすごく変わり、音決めが大変だった。また、ライブハウスの壁や床の材質などでも音色が変わり、ライブごとに、毎回セッティングが大変であった。

このアンプで、ゴンゴン、ロックン・ロールをやった。いろいろな場所で。一度、ホールで演奏したとき、全く音がでかいと感じなかった。やはり、でかい音のアンプはでかい所で使うものだと知った。

ジョイントを抜け、イエローハンドというバンドを作り、自分で歌うようになった。音楽も音量も変わり、アンペグでは欲しい音がだせなくなった。
自分自身でうたう新バンドは、意図した以上にストーンズ系ではなくなってしまった。
俺は鳴る場所を無くしたアンペグを手放した。

余談 スタジオでキース・リチャーズがVT22に腰掛けてたりする写真を見たことがある。72年のジャムの映像では、VT22をビル・ワイマンがベースアンプとして使っていた。レコーディングでキースやテイラーはこのVT22を使ったのか?未だに謎、誰か知ってたら教えてください。

アンペグサウンドの聞けるオススメアルバム。
GET YER YA-YA'S OUT
EUROPE73(NASTY MUSIC)
以上 ザ・ローリング・ストーンズ
COAST TO COAST OVERTURE BEGINNERS
ロッド・ステュワート/フェイセズ ライブ盤
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6 コメント

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VT-22!! (ヒデ)
2008-09-26 19:17:57
僕は15年前、憧れだけで購入→ほとんど家具状態→金に困って売却、っていう思い出の一品です。馬鹿だね~。欲しい物と必要な物の区別もつかんかったんよね(恥ぃぜ)馬鹿げた夢だけど、いつか広い野原か山の中で、こいつをブチ鳴らしたいね!! そん時は是非ご一緒しましょうぜ!!UFOとか呼んじゃおうぜ!!
返信する
俺も俺も (ICHIROCKER)
2008-09-26 19:32:18
いつかこいつをまた意味なく買って、どっかで鳴らしたい。広ーいとこで、が~んとね。
UFO、ウェルカム、うぃーっしゅ。
やめられまへんなー。
返信する
Unknown (ブロンコ)
2013-01-25 17:00:37
私も好きで使っておりました
VT-22は意外と知られていない良いアンプかと思います

レコーディングでキースやテイラーはこのVT22を使ったののか ??
>> 使ったとのことUSギターマガジンの本人インタビューで読みました。ブラウンシュガーのイントロはミックテイラーのレスポールを5弦にして(その扱いもひどいですが)テープエコーを使用したとのことでした
レコーディング時にミックジャガーと5弦レスポールとVT‐22の前でパイプ椅子に座って談笑している写真も残っています(多分しってらっしゃるとは思いますが、、、)
ストーンズはアンペグからV-4も貰ったらしいですがこちらもギターにて使用していたらしいです。その後ツアー用にSVT(有名なペイズリー柄のもの)を貰ったときにやっとコンボを使用しないようになったとの事
ビルワイマンに関してはキースの使用していないアンプを使用するといった基本アンプには拘らない方だったらしいです(こちらは悪魔を憐れむ歌英語版に表記がありました)
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>ブロンコさん (イチロッカー)
2013-01-26 21:21:26
どうも、コメントありがとうございます。
VT-22、いいですよね!
この記事のやつのあと、性懲りもなくもう1台買ったりしてました。クリーンな音できれいなリバーブがかかる素敵なアンプでした。

>> 使ったとのことUSギターマガジンの本人インタビューで読みました。ブラウンシュガーのイントロはミックテイラーのレスポールを5弦にして(その扱いもひどいですが)テープエコーを使用したとのことでした

ということは、あのイントロの音はアンペグなのですか?ワオ!
レスポールは69のマジソンでホンキートンクで弾いてるやつですかね。

HAND OF FATEをはじめブラック&ブルーも結構アンペグぽい気がしてます
返信する
ご質問 (parko4359)
2013-05-22 21:29:57
はじめまして。アンペグの音を求めていたらこちらのichirockers様のサイトに出会いました。私はレコ屋で20数年勤務してるサラリーマンです。自宅(マンション)で「あの音」に近い音を再現出来る方法などないでしょうか?本物をオークションで探すというのは、価格(予算)的にも環境的にも適していないので、何か良い方法があったら教えて頂きたいです。
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>parko4359さん (イチロッカー)
2013-05-23 07:33:45
はじめまして。読んでいただき感謝です。
あの人、あのギター、あのアンプ、あの音量、あってのあの音なので、再現するのはなかなか難しいのですが。
あの音の雰囲気は中音域が肝なので、エフェクターのイコライザーで中音域を少し持ち上げてあげると雰囲気が出るかも、です。
あと、自分は試したことないですが、アンペグサウンドを狙った、Catalinbread SFT drive pedalという歪ペダルがあるようです。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=CtrmxACnMhA
気持ちよく弾ける音が作れるよう、お祈りします!
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