天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

原発攻撃

2022-03-04 13:30:26 | 日記

 何年も前から日本政府に警告していた原子力発電所へのミサイル攻撃の可能性が、第1候補でなく次点であったユーラシアの西で起きた。核ミサイル開発を営々と進め、測距発射実験を繰り返している北朝鮮にとっては、これで躊躇なく必要な時に、日本海側に展開する日本の原発施設を狙う、精神的障壁が取り払われた。とりわけ稼働中の原発は攻撃効果が大きく、優先目標となるであろう。ロシアのプーチン大統領を上回って行動原理が予測し難い金正恩北朝鮮最高指導者に対して、原発施設自体が軍事的に人質を提供しているようなものなのに、その上稼働を継続するなどは、防衛上の脆弱性を最大限に高める行為で、国民の多大な犠牲を顧みない愚国策としか言いようがない。兵器廠も弾薬庫も不要で、補給と輸送コストに、維持管理費用も相手持ちなので、敵にとってこれほど効率が良く、破壊力に優れた武器は探しても他に見付からない。国民の多くは政府の方針に従順で、原発再稼働に反対する意思表明はしていないから文句はないであろうが、原発襲撃の可能性を数年来繰り返し警告している私には、原発が炎上した際に「想定外の事態」との弁明は通用しないことを明記しておきたい。これだけ警告しておいても、仮定の話に答えなくてもよいけれど、実際に爆破炎上した場合に岸田文雄首相は、憲法前文の「平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」を持ち出して、全然問題が無かったと言い逃れしそうである。しかし、その時点ではもう誰も追及したり、抵抗する戦意を失っているであろう。
 欧米の政府、企業は日本より返り血が多いと推測されるにもかかわらず、ロシアとのエネルギーを始めとした事業からの撤退を進めている。ロシアと協調し、共同事業を継続することはウクライナ侵攻を是認したことになることを警戒するためである。翻って日本はどうか。ロシア現地で作業管理が困難となった企業は操業停止或いは撤退を始めているが、エネルギー事業については国策の御旗のために未だに態度を鮮明にしていない。愚かである。本物の血を流している友好国ウクライナ支援のため、エネルギー供給網の少しばかりの破断は当然の覚悟である。小利に拘り大義を見失う事は、国家百年の計に照らして蔑まされる国賊行為であろう。英国のBPやシェルの最高経営責任者の果断な判断に引き換え、大商社を始めとした日本の最高経営責任者の思考停止ぶりはどうしたことであろう。明治の政商以来、護送船団経営に閉じ籠り、お上の指導なしには経営判断をしてこなかった通弊が、こうした重大局面に顔を出してしまう。已んぬる哉。
 こんな時にどさくさ紛れに、ガソリン高騰対策として石油元売りへの補助金を5円から25円に引き上げることを決めてしまった。生活困窮対策なら国民に直接援助するのが正常な政策であろう。自動車等保有者に対し、1台に付き1カ月100リットル分の代金の1割程度を直接現金給付すれば政策効果が確実である。石油元売りなどは原油市況高騰により従来の在庫評価が急上昇し、会計上の棚ぼた儲けが既に発生している。バレル40-50ドルで仕入れたものが、90-100ドルで売れるような計算である。そこに補助金を与えようというのは「泥棒に追い銭」に異ならない。
 ロシア・エネルギー事業から、国際危機下の原発推進、ガソリン補助のいずれもが経産省・エネルギー庁が絡んでおり、既得権益によって国を歪める元とならないよう注意を怠ってはならない。



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