岩手から青森の主に旧奥州街道沿いに一〜九戸市町村が並ぶ。青森県八戸市は地理の教科書で小学生時代から気になる地名だった。初めて来てみて、蕪島神社のウミネコの賑やかさやイカの水揚げ全国一など、期待通り印象深い土地だった。
もう1つ市制を敷く岩手県二戸市は戦国時代まで陸奥国で勢力のあった武家九戸氏の本拠九戸城跡があって、発掘研究、整備が進められている。
二戸に来る途中、一戸町の図書館に寄って各戸市町村の成り立ちについて聞いたら、関連図書を2冊一時貸出してもらった。15分流し読みし、ざる理解した。この町の朴舘(ほおのきだて)家屋敷跡は豪壮で、炊飯釜が風呂釜のように大きかった。
三戸町では徳川将軍吉宗に献上されたペルシャ馬を死後祀った馬暦神社を拝んだ。
五戸町では牧場から湧き出たという、まきば温泉に浸かった。
六戸町では道の駅「ろくのへ」に隣接する苫米地家屋敷跡がかつての栄華が偲ばれる立派さだった。
七戸町では花松神社に詣でた。かつて馬頭観音が祀られ、馬産の盛んな南部地域の信仰を集めた馬の神様ということで、長男が午年の為、絵馬を奉納した。
九戸村では太閤豊臣秀吉と戦って敗れた九戸政実ゆかりの九戸神社と正実神社に参った。
市町村名に四戸が無い。四戸と呼ばれる土地はかつてあったが、領国争いの結果、周りに簒奪され、残らなかったという。しかし、痕跡は消えず、鎌倉時代創建の櫛引八幡宮(八戸市)は南朝の天皇家から受け継いだ赤糸縅など国宝の鎧を2体保有する由緒ある神社だが、かつては四戸八幡宮とも称されたという。
陸奥の話ではあるが、これでビンゴである。
この間、泊まったホテルのWifiのパスワードが1から昇順に9までという雑なのがあった。金融機関のようにややこしさを人に押し付けないところが好ましい。
一から九
四を入れざれば
パスワード
解き難からむ
陸奥の戸の数