天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

根心

2019-08-09 12:06:05 | 日記
 こう暑いと6時45分のラジオ英会話なんか毎朝聴く気力が失せる。今日は金曜日なので、まとめて1週間分の復習をするか。月曜日の英作文の第1問は、「あなたは航空券をもう受け取りましたか?」→答え→“ Have you received your airline tickets yet? ” であった。この yet の使い方が中学・高校英語でストップした者には曲者である。日本訳は、「まだ」で覚えている。去年5月、確かザイオン国立公園に行ったとき、園内バスに乗って立っていると、50過ぎと思しきご婦人から席を譲ろうと声を掛けられた。レディー・ファーストの国で女性に席を譲られては日本男児の名折れというか、そんな一目で足腰の衰えた爺と見做された腹立たしさに、“ No thank you. I'm young  yet. ” と即答してしまった。しかし、よく考えると、 yet の用法は疑問文ではなかったか。ここは still ではなかったかと、バスの揺れによろめきながら熟考した。15分ほど頭を整理して、そのご婦人の傍に寄り、“ I'd like to correct my answer. I'm still young. ” と訂正した。すると、困惑したような怪訝な顔をされた。全然言葉が通じなかったけれど、アメリカにはこんなイエロー・モンキーにでも優しく接する人がいることを発見して嬉しかった。トランプ大統領のような剥き出しのレイシストばかりではなかった。その後、公園を出てレンタ・カーを置いた駐車場に戻ろうとして、全く方向感覚を失い、呆然とした。泣きそうになってうろついていると、太陽がカンカン照りの中、道路工事で働いている壮年の男性が心配そうに声を掛けてくれた。“ I'm lost. I can't find my car ” と絶望的に叫んだら、つるはしを手に汗だらけの顔を上げて辺りを見回してくれた。好意に甘えていつまでも仕事の邪魔をしてはいけないと、“ Maybe that way. ” と言って別れた。アメリカにはこんな親切がいっぱい転がっていた。すぐに銃を乱射しちゃうイメージがあるけれど、今でも思い出すと涙が出るくらい、実際は善良な人々の大国である。
 読売新聞の1面トップ記事を見て、言葉を知っているのかと目を疑った。「防災技術輸出へ官民連携」やて! 天災に赤子の手を捻られるが如く、為されるがまま猛威を蒙ってきた我が国に、どんな技術、知識があると言うのか。災害の爪痕が生々しい被災地に学者や役人が駆け回り、仕事をした気になっているだけではないのか。後講釈ばかりで、事前対策で奏功したことがこれまでに一つでもあったと言うのか。1面で大ぼらを吹いた裏の社会面では「浅間山 予兆なく噴火」しているではないか。巨石の下敷きになっても、原発が閻魔の火を噴こうが、「想定外」で済ましてきた国ではなかったのか。被害が大きければ大きいほど、次の予算獲得のチャンスと内心でガッツ・ポーズをするだけで、実効を上げてきたことはあるのか。せめて、南海に9号とか10号とか台風が発生したら、日本列島を逸らして他所の国に行くような技術を確立してもらいたいわ。

あめりかは 根は優しさに 溢れけり
などて主が 色乱すらむ