horitaakioのgooブログ

88歳の老人ですけれど、天寿の続く限り頑張って見たいと思います

かるたの話

2002-03-04 16:55:00 | 日記
 今どきの若者たちは多分知らない人が大部分だと思うけれど、もう60年以上も前、小学校高学年から旧制中学前半に百人一首にのめりこんだ時期があった。
 愛だ恋だなど意味はよく分からぬままに、百首の歌を丸暗記して、取り札の下の句から読み札の上の句が直ぐ浮かぶ訓練を自らに課し「決まり字」の法則もほぼマスターした。

 その頃は大阪市の南部、阿倍野(当時はまだ住吉区)の北畠に住んでいて、隣の家に同年輩の男の子がいた。少し年上の姉さんが二人、さらに年上の独身の叔母さんというこの家族がかるたの愛好者で、お正月だけでなく、何か機会があれば「かるた会」が開かれた。
 この会に招かれて賑やかな(騒々しい?)雰囲気の中で、ヒーちゃん、サーちゃん、フーちゃん(久子、貞子、房子だったと思う)に交じってお得意札の争奪戦が展開されるわけだが、今にして思えばどうも勝負しに行くというよりは、年上の女の人と遊ぶことの方が狙い目だったみたい。取られては相手の喜ぶ顔を見、取っては相手の口惜しがる姿を見る。どっちへ転んでも楽しみはあるのである。勿論、強いとこ見せて男の子として認められたい思いもあったわけで。 

 実は季節外れにこんなこと書くのは、先日小学校時代の同級生(だから彼も74歳にしてPCに取り組んでる)から百人一首のゲームソフトのCD-Rを送ってきたので、力だめしにプレイして見たのがきっかけで、60年たてばさすがに記憶力と瞬発力の衰えは否めないがコンピューター相手に結構勝負にはなってオモロカッタのだ。